2.この映画が『バッド・ボーイズ』の原型で“元祖・バディムーヴィー”と言うことなんだそうだが、現在の眼で観れば単なるテンポの悪い刑事ものでしかありません。なんでも初めてハーレムでロケした映画という名誉もあるそうですが、そりゃ当時の治安状況を考えれば黒人監督じゃないとムリだったでしょうね。棺桶エドと墓掘りジョーンズの刑事コンビも今の視点では単なる類型的すぎるキャラにすぎませんが、何しろこの二人を演じる俳優の演技が酷すぎる。アクションのキレも悪いし、要はこの監督の演出力の問題ということになるでしょう。オシー・デイヴィスといえば監督としてよりもスパイク・リー作品の常連俳優としてのイメージの方が強いわけで、映画監督としての力量は大したことなかったというのが実情だったみたいです。せめてもう少しキレのある脚本だったら傑作になったかもしれない素材だけに、惜しいことしました。