2.一応「中立国」という立場のアイルランドで捕虜となった連合軍兵士とドイツ軍兵士、という、ちょっと変わった設定。もうちょっと映画の作りが丁寧なら良かったとは思うのですが、それでも、こういう独特の視点から戦争の矛盾を描くことが、本作の存在感を高めています。製作陣に名を連ねるガブリエル・バーンが、ナントモ掴み所の無い収容所長役で脇を固めてますが、捕らえられる前の逃走中の主人公がバッタリ彼と出くわすシーンが効果的、このシーンのお陰で、この所長さんがなかなか印象的な役になってます。やはりガブリエル・バーンという人、こういうフツーの人の役がとても似合ってて印象を残しますね。間違っても悪魔の役なんてのは、似合いませんね。