46.痛くて、切なくて、寒くて、悲しいのに、温かく、明るい、希望が、感じられた。 【きんや】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-01-23 01:06:51) (良:1票) |
45.家族と一緒に仲良く暮らすこと、僕にとっては当たり前のようなことでもリアムにとっては叶わぬ夢のような難しいものなんですよね。もう一歩というところで障害は予期せず起きるうえに本当に信じられ心を許しあえる友人もいなくて孤独になってしまう、そんな哀しいリアムの生身の姿に本当にやりきれなくて胸が締め付けられる思いでした。大人でもない子供でもない複雑な16歳の少年(後姿に哀愁が漂ってました)を上手く描ききったケン・ローチに心から盛大な拍手を送りたい気持ちになりました。 【ピルグリム】さん 8点(2005-01-18 22:29:33) (良:1票) |
44.“based on a true story”の字幕が出てこないのが不思議なくらいのリアリティに溢れた作品。青色と黒色がリアムの中に混在しているけれど、「家族と一緒に暮らす」という事だけは、彼にとって譲れない純粋な望みだったんだ・・・ そんなリアムがラストで「疲れ」を感じているのは、彼が一歩だけ、しかし確実に大人になった証拠かもしれないですね。 【wood】さん 8点(2004-07-04 11:56:18) (良:1票) |
43.やりきれない。リアムは単純に母親と暮らしたかっただけなのに……。ドラッグやナイフや盗みや殺人に覆われているけれども、ここには家族への真摯な愛情が充満している。それはとても心地が良い。しかし、只家族で暮らしたいだけなのに周りからの妨害の所為で、もがき苦しむリアム。先進国の一つである英国にはまだ以前として階層社会があり、そこから抜け出すのはこれほどまでに至難の業なのか。ここまで少年が苦しまなければならないのか。ここではたと思う。そんな悲惨な現状から抜け出すために、犯罪に手を染めるのは悪なのであろうか、と。あまりにも純粋なリアムの行動にそれを糾弾する言葉を私は持たない。――それにしてもこれに引きかえると日本のなんと平和なことか。追記 ビデオじゃなく映画館で観るべきだった。恐るべしケン・ローチ! (ビデオ) 【komati】さん 9点(2004-02-23 22:15:49) (良:1票) |
42.こんなに涙が止まらない作品は本当に久しぶりにみた。今のところ何をしてても頭をよぎって痛くなってしまう。こんなに余韻が残る作品も久しぶりだ。はじめの方は、「若者を撮ろうとするとクスリをひきあいにださないといいものができないんだろうか」と思ったけど、リアムはクスリに関わっても純粋だった。むしろそれがひきたって見えた。その矛盾が苦しく思えた。人を衝動で刺す瞬間ていうのはああいうことなんだと、なんかやたら素直に思った。グサとか音しないしね。リアムがんばれ。いい映画観たなぁ。 【らいぜん】さん 9点(2003-12-27 02:45:47) (良:1票) |
41.すごく盛り上がるようなタイプの映画では無いのに、すっごく心に残る。ローチ程イギリスの現実を描けるひとはいない。 【さみー】さん 9点(2003-04-21 21:57:17) (良:1票) |
40.リアリティーと物語は共存するという、最高のお手本。うそ臭さゼロ。ハリウッドのどんな作品よりも物語がよい。基礎体力の違い。愛国心の違い。映画への信頼ゆえに。だから泣ける。絶望というのではない。人間への愛情の差というものだね。DVD出たら、買います。というかケン・ローチBOXを! おふくろの財布から盗んでも是非! 【安倉博士】さん 9点(2003-02-15 23:21:56) (良:1票) |
39.高評価を目にし 鑑賞..う~ん..物語に深みがない..いろんなところに無理がある..説得力がない..期待していただけに、残念... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 6点(2019-07-22 22:46:05) |
38.若い母親が幼児を虐待或いは育児放棄、というニュースにはシングルマザーで内縁の夫がいるというケースが多い印象がある。 子供が邪魔でどうでもよくなってしまうパターン。 この映画の母親も、子供を持つ資格などなかったのだろう。 娘が子供を守るために必死になっている姿は何となく理解できる気もするのだが、既に片親という時点でなんだが切ない。 「まともな男」も一人も出てこない。。。これではどうにもならないね。 【マー君】さん [DVD(吹替)] 4点(2016-12-04 11:21:54) |
37.《ネタバレ》 ケンローチらしい、イギリスでの苦しい生活を強いられるストリートの話。主人公は、ヤクなどが周りにある環境で、ただ自分を持とうと頑張ってる。その彼が自分を持っていられるのは、ムショの母親との新生活を夢見ているからだ。チンピラの兄や爺さんとの言い争いもあるが、優しい姉が見守っている。新生活のために金の要る彼はヤクの取引に手を染める。しかしそれが元で、大物に目をかけてもらう。大物のおかげで新生活の目途が立ち、母親がムショから出てくる。しかし、母親は母親なりの考えでチンピラの兄の方に行ってしまい、自分を失った主人公は兄を刺す。そんな話である。もう女性たちが観たら、この主人公を抱きしめたくなるような、そんな切ない話である。ケンローチの社会派映画は、自然体であるが、隙がない。アメリカの社会派と比べると、娯楽色がなく、登場人物がリアルだ。まるでドキュメンタリーを観てるようにリアルだ。彼の知的さを感じずにはいられない。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2015-06-24 11:51:12) |
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36.ケン・ローチらしい映画。希望と絶望のゆらぎ。 |
35.頭が良く、根性もあるリアム。学ぶ機会と環境さえあれば、彼には違った、堅実な豊かさを求めることが可能な人生が開けたに違いない。『ケス』と同じ。子どもは親を選べない、出自だけは「運次第」なのだ。・・・しかし、イギリスも日本も、選挙の投票率で圧倒的に若者のそれが低いのだそうだ。これって、若者に責任があるのか? 選挙に行くことの意味すら教育してこなかった、「教育行政」が根源的な問題じゃないかと思う。経済格差が教育格差に比例しても仕方ないと思っている大人が多いという現実を、大人のエゴ丸出しで恥ずかしいと思わないのだろうか。自分や自分の子たちさえ良けりゃいい、ってことでしょう、ぶっちゃけて言えば。教育って、一番大切な国の政策の一つのはず。道徳とか愛国心とかそういう方向じゃなくてね、もちろん。先日見た『きっと、うまくいく』の主人公が言っていた「成功を追い求めるのは間違い。優秀でさえあれば成功はついてくる」というのは、一種の理想論だけれども、ある意味、真実でもあると思う。教育って、要するに国家の人材を育てることなのに、そこを格差放置のまま、「再び世界一を」なんて、ちゃんちゃらおかしくて開いた口が塞がらない。・・・と、これは現在、選挙期間中で政見放送を目にする機会が多くて、イヤでも、自国の貧困なる教育行政を見せつけられるからグチを書いてしまいました。リアムがもっと頭が弱くて、ただの不良だったら、そもそもこの作品は成り立たないものね。ローチはだから上手いと思うし、意地が悪いというか、社会派なんて言われちゃうんだよね。本人は社会派なんて言われて、あんましうれしいとは思っていないと思うけど。もっと、人間としての当たり前のもの、不条理を少しでも減らせるはずのことに焦点を当てているだけだよ。だから、見ている者の心をここまで容赦なくえぐってしまう。ああ、リアム、彼の未来に一筋の光が差して欲しい。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-07-16 23:14:55) |
【akila】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-12-29 22:33:20) |
33.こういう山上憶良みたいな映画を見て思うのだが、「貧困が人間の心を破綻させる」なんて法則は間違っている。僕の経験上金持ちでいかにも「社会で成功してます」という背広姿の人間の方がよっぽど暴力的かつ依存的だ。僕なんかボンビーで野宿経験者で障害者で精神的に半分以上壊れているが、それなりに今の家族と楽しくやっている。富裕層のバロメーターで勝手に不幸だとか「何か本人に理由がある」とか言って絶望を煽る映画は僕は好きではない。 【はち-ご=】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2008-11-02 00:16:06) |
32.印象深いのは、友人の“ピンボール”。人懐っこそうでいて、破壊的。彼にはリアムしかいないんだ。リアムには姉と母がいるけど。さらにやくざの“ファミリー”には、リアムだけが迎え入れられていく。ピンボールはあらゆるファミリーから除かれる。彼には“部屋”しかない。けっきょく彼がどうなったのか、どうともとれるようになっているんだけど、気になる。リアムもやがてピンボールのように“ファミリー”から排除されて海辺に立った。でも彼には姉からの電話がある。スコットランドなまりって、普通の英語と全然別ものに聞こえるんだけど。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-06-07 12:16:49) |
31.リアリティとタイトルとラストの絡みにやられました。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-06-04 00:07:21) |
30.どれだけ幸せを願っても決して幸せになれない哀れな少年の話。話が暗く、テンポも悪いので見ててきついです。これが現実ってやつですね・・・。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-05-20 18:28:23) |
29.青春映画としてはどうしても重過ぎる感がある。恵まれない環境に生まれ、恵まれない環境から抜け出す術さえ見出せない中で、家族のためだけを思う、その気持ちは純粋であり、何にも変え難い安心感でもあるが、ただただ、せつないではない、もう少しの何かが欲しかった。 【Andrej】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-01-19 16:56:04) |
28.《ネタバレ》 個人的に、良い映画とは何なのか、を静かに考えさせられた。 純粋なことは無害ではないけれど、子供にはどうしようもない感情だってあるし、どうにもできないこともある。犯罪者をコケおろす前に、自分がそういう環境に生まれなかったことが幸せだと思わなければいけない。それを分かっていない大人が、犯罪者を生む社会をつくりあげている。人の不幸は貧乏や裕福だけが引き起こすのではない。リアムはまだ青年で、お金さえあれば、一緒に住む家さえあれば、と思ってもがくけれど、家を手に入れても、母親とは一緒にいられなかった。一緒にいられるのに、一緒にいられなかった。見ている方も、彼の本当の不幸は貧しい環境ではなかったことに気づく。 リアムは母親と一緒に暮らしたかった、ただそれだけ。特別なことは、それが人間社会の中で起こっているということ。「じゃあどうすれば良かったのか?」と聞かれても、答えられる人なんていないだろう。 ラストシーン、自分がどんなに望んでも、どうしようもならいことがこの世にはある、ということを初めて知った16歳の背中がいたたまれなかった。 ローチはいつも、殺さず、甘やかさず、ただ見つめる。それがどんなに大切なことか、どんな心が必要か、自分にはまだ分かっていない気がする。すごく尾をひいた映画だった。タイトルが秀逸。 |
27.《ネタバレ》 もうとにかくやるせないとしか言いようが無い作品ですね。本当に、厳しい現実を淡々と描いていて「社会が悪い、環境が悪い・・・・・本当にどうすれば良いのか」と非常にいろいろな事を考えさせられる映画でした。特に、まだ幼さの残る15歳の少年が主人公ということが、この悲劇的な状況を浮き彫りにしていますね。(イギリスだけの問題では無く、日本でも起こり得るテーマだと思います・・・・・・) 【TM】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-25 13:49:54) |