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グリード(1924)

[グリード]
Greed
ビデオタイトル : シュトロハイムのグリード<ビデオ・旧>
1924年上映時間:100分
平均点:8.12 / 10(Review 8人) (点数分布表示)
ドラマサイレントモノクロ映画小説の映画化
新規登録(2003-05-25)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2010-08-13)【にじばぶ】さん
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監督エリッヒ・フォン・シュトロハイム
キャストザス・ピッツ(女優)トリナ
ギブソン・ゴーランド(男優)マックティーグ
ジーン・ハーショルト(男優)マーカス
デイル・フラー(女優)マリア
シルヴィア・アッシュトン(女優)Mrs.シェップ
チェスター・コンクリン(男優)Mr.シェップ
ジョーン・スタンディング(女優)セリナ
オースティン・ジュエル(男優)オーガスト・シェップ(ノンクレジット)
エリッヒ・フォン・シュトロハイム(男優)風船売り(ノンクレジット)
原作フランク・ノリス「死の谷」(岩波書店)
脚本エリッヒ・フォン・シュトロハイム
ジューン・メイシス
音楽カール・デイヴィス(1986年版)
ロバート・イズラエル(1999年版)
ウィリアム・アクスト(ノンクレジット)
撮影ベン・レイノルズ
ウィリアム・H・ダニエルズ
製作アーヴィング・サルバーグ(ノンクレジット)
美術エリッヒ・フォン・シュトロハイム(プロダクション・デザイン/美術監督)(ノンクレジット)
セドリック・ギボンズ(settings)
リチャード・デイ〔美術〕(ノンクレジット)
編集レックス・イングラム[監督](18-reel version)(ノンクレジット)
ジューン・メイシス(42-reel version)(ノンクレジット)
エリッヒ・フォン・シュトロハイム(42-reel version)(ノンクレジット)
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【クチコミ・感想】

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8.あらゆる映画のナンバー1『グリード』。  この映画のオリジナルは本当は一体何時間何分あるのだろうか?今観ることのできる最長のバージョンは何時間何分あるのだろうか?  私が観たものは、確か100分にも満たなかったはずである。したがって、「本作を観た」とは正確には言えない。観たのはこの映画の”断片”に過ぎない。  ただ、幸運だったことに、本作(の断片)を観たのは、十数年前に青山にある草月ホールで行われた特別上映会。しかも、故淀川長治氏の解説付き。  本作の魅力については、すでに様々な所で氏から聞かされてはいたが、この日はちょっと違った。氏は、いつにもなく興奮し、大きな身振り手振りで、今から上映するこの映画(の断片)の見処を余すことなく我々観客に伝えてくれようとした。普通の映画なら、もうこれでアウトである。映画の天才語り部・淀川氏の解説が醸し出す映画の魅力が、作品本来の魅力を遥か凌駕してしまうことが度々あるからである。そのおかげで、私はどれくらい割りを喰ってきたことか(笑)。  だが、本作は違った。腐っても鯛、いや相手は映画史上最強の横綱『グリード』(の断片)である。冒頭からすでにスクリーンに投影される映像の途轍もない存在感に圧倒される。物語やキャラクターも強烈だが、何よりも画の迫力が凡百の映画とは訳が違う。耳にタコなほど聞かされていた有名な死の谷のラストシーンも、非常に鮮烈であった。ゆえに上映が終わった後しばし放心状態、汗びっしょり。もう、しばらくは映画観るのは止めようと思ったくらい。  嗚呼、このような体験あればこそ、私は夢見る。『グリード』が観たい!9時間はあると言われている完全版は望むべくもない。現存するならせめて4時間版を、私は是非とも観たい!! 断言してもよい。もし、観ることが叶うのならばのならば、地獄に落ちたって構いやしない。(そうですよねえ、STING大好きさん)
なるせたろうさん 10点(2003-06-20 23:28:58)(良:2票)
7.あらすじを読んだ時は、性悪説的な視点から人間の暗部をえぐるような、イヤーな後味の作品を想像していたのだけれど、なんかそういう感じはしなかったです。他の方々同様、僕が観たのは約2時間の「断片」バージョンだし、ちゃんと作品の凄さを受け止められてたのかは甚だ自信がないのですが・・・主人公が逃亡した「死の谷」の圧倒的な映像にやられてしまいました。あの、まるで「この世の終わり」のような、しかしどこか荘厳で崇高な感じもする荒野・・・シュトロハイムは、あの光景に何を見出したのだろう・・・そう考えると確かに「呪われた作家」というか「悪魔(映画の神)に魂を売った男」という呼び名がぴったりのような気がしました。
ぐるぐるさん 8点(2004-11-26 18:18:34)(良:1票)
6.《ネタバレ》 シュトロハイムが「愚なる妻」に続いて完成させた映画。

「愚なる妻」は実在の巨大カジノを再現してしまうなど美術・技術・予算をふんだんに使った贅沢な美術で魅了してくれたが、本作はデス・バレーで文字通り死者まで出した酷暑でのロケ。
冒頭は炭鉱夫の主人公マクティーグが仕事を辞める経緯を描く。「金は要らない。歯医者の弟子になればそれで食っていけるだろう」。
一見欲の無い男だが、何も知らない野暮な主人公は、一度欲望に心を蝕まれたらどうなるかも知らなかった。
トリーナこれといった美人じゃない。が、何処か肉欲を掻き立てるようなオーラがこの女にはある。
トリーナの心がマクティーグを狂わせていく。
マーカスもまたトリーナをそれほど愛していなかった。いや、友人とは言え簡単に自分の女を他人に譲っちまうような軽薄な男だ。
トリーナも金さえあれば良いという女。肉欲だけが目的の男、金だけが目的の女。

じっくり二人の男女の邂逅を描き、結婚式の場面まで実に幸せなムードで進行してさえいるのに。
金貨の輝きは女心も男心も狂わせる。金の弾ける音が聞こえてきそうだぜ。二人の間にはやがて亀裂がはしる・・・。
野暮なマクティーグの純粋さは、そのまま憎しみに変貌していく。

一方、今まで無責任に金も女も放り出したマーカス。
「女もやっちまって、せっかく当てた大金もあんな奴らにくれちまって。何で俺はこんな事してんだ?」てな具合に後悔は嫉妬、憎悪へと変わる。
この心理描写が実に怖い。


グリード(強欲)にとり憑かれた人間が如何に身を滅ぼしていくか。ラストシーンの荒野の情景は絶望的なまでに美しい。
気がついたら、もう自分には何も残っていない・・・あるのは土と汗と血にまみれた己のみ。
「どうしてこうなっちまったんだろう」。

人間の歴史は後悔の繰り返しでもある。いくら教訓を得たって、実践してくれる奴がいなけりゃ意味がない。
人間の歴史はその繰り返しだ。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-03-15 18:22:37)
5.単なる金の亡者ってんじゃないの。倹約狂とでもいうか、腐りかけた肉を買って釣銭をもうけるあたりの壮絶さ。しかもきっかけが宝くじを当てた、ってのが面白い。ちょっと視点がずれれば落語の「芝浜」ふうの美談にもなるところが、あちらだと「悪」とか「妄執」とかいったもののエネルギーを発見していってしまう。醜いものそのものが、もう社会批判の材料といった役割を越えて、作品の動機になってる。性悪説というのとも違うんだろう。コッテリした肉食民族だなあ、としみじみ思う。旧約聖書といまだに通じている。それでいて情熱を描きながら、なんとなく冷ややか。海岸にたたずむ人々の荘重な構図。あるいは殺しの場、クリスマスツリーが両脇にあって、真ん中のドアを押して奥へ行き、左から斜めの光が二三本はいってて、惨劇の装置としてこの上ない。市井の事件が、まるで神々の物語のように昇華されていく。そしてラスト、地平線も定かでないように、世界全体が白く光っている。箱庭的な日本文化と一番遠い世界だろう。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 7点(2010-11-13 09:57:20)
4.ラストの砂漠における顛末は迫力がありました。
主人公の男性は、少し面持ちが気持ち悪いですね。
にじばぶさん [ビデオ(字幕)] 6点(2007-10-15 19:40:23)
3.デスバレーのギラギラした太陽や、鳥かごを見つめる猫のアップのショットやゴールドや調度品を愛でる手のイメージショットなど、グリードを象徴的に見せるシーンがさりげなくそこに治まっているかのように、フィルム全体がグリードに染まっていますが、けっしてどぎつくなく、人間を根源的に見つめる真摯な視線を感じます。食べる飲む、愛憎、金銭、乗物、鳥の解放・・・様々な次元が絡み合い人は生き、いつの時代も人が人であることに変わりなし。
彦馬さん [ビデオ(字幕)] 10点(2006-10-02 11:16:11)
2.お金に貪欲な登場人物も霞んでしまう程、砂漠シーン等に見られるシュトロハイムの映画に対する貪欲さには驚嘆する。そして、この映画を必死に解説する淀川さんの貪欲さも見ごたえあり。この2人の貪欲さには、金の亡者も敵わない。
STYX21さん 6点(2004-07-28 22:19:50)
1.主人公の、金と砂漠の熱射との格闘・格闘・絶望! 音は無いのではなく、観るものの内から湧き出てくるほど。オリジナルは軽く数時間を越えるらしいが、観客まで脱水症状にさせる気か? シュトロハイム。
るーすさん 9点(2003-06-08 22:55:36)
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【点数情報】

Review人数 8人
平均点数 8.12点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6225.00%
7112.50%
8112.50%
9225.00%
10225.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 10.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review2人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 10.00点 Review1人
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