12.ジャン・ヴィゴの愛に包まれた作品であると思った。なんといってもジュールというおっさんがミソでしょう。彼のやること全てが観ていて楽しかった。ジュールがいるからこそ、ジュリエットが輝いて見える気がした。最後、ジュリエットをジュールが見つけて旦那のとこに連れ戻し、二人が抱き合うラストは、綺麗で爽やかな感動を私にもたらしてくれた。旦那がやけになり、飛び込んだ河の中にいる花嫁姿のジュリエットなど、幻想的なシーンも愛に包まれていて好きだ。音楽もまた、この映画の幻想的な空間を作り上げるのにうってつけの音楽だ。爽やかな、そして、愛と夢がある映画である。 【たましろ】さん 9点(2004-02-06 22:11:22) (良:2票) |
11.素晴らしすぎる、の一言です。恋愛映画を超えた超恋愛映画。純粋で透明、なのに官能的、そして幻想的!水の中の花嫁姿のジュリエットのシーン、悲しくもなんともないのに涙がぽろぽろ溢れ出てきた。あんなに幸福な涙を流したのは初めて!とちょっと臭く纏めてみる。 【べんじょみん】さん 10点(2003-09-14 01:42:09) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 新学期/操行ゼロといい、本作で言えば水中撮影、この当時として考えれば一体どうやったんだろう?と思わずにはいられない撮影や演出の数々。 だけどそんな難しいことを考えなくとも、見ているだけでも十分に楽しい作品でした。 水面には愛が映るのよ、の言葉通り、後半川の中で花嫁の姿を見ることができた主人公、嫌気がさしたはずなのに、気づけば船乗りの歌を聴いていた花嫁、そして最後の抱擁。とても素敵な展開でした。 その他でも、中盤の行商人のキャラの濃さや、人々がごった返してわさわさするあの喧騒、蓄音機がなってると思いきや実はアコーディオンだったなどなど、ユーモアとも取れるシーンの数々が作品にスパイスを効かせていて、最後まで面白く観られる作品でした。 【クリムゾン・キング】さん [DVD(字幕)] 7点(2021-07-23 04:05:44) |
9.《ネタバレ》 ミシェル・シモンの出演作を観るのは3本目となるのですが、どうもこの人とは相性が悪いらしい。 どの作品も彼の役柄は似たり寄ったりで、今回の作品に関しては行商の男も含めて楽しく感じられたり共感出来たりという事はなかったと思いました。 ただ、作品の至るところで新たな試みがなされており、ローポジションやクローズアップで多面的に対象物を捉えたり、エア蓄音機や水中撮影はそれまで誰も考え付かなかったアイディアだろうし、ラストの俯瞰撮影も同様で、当時は斬新だったのだと思われますが、現代の感覚で考えると驚きや楽しさを感じることは難しいのではという気がしました。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 5点(2015-08-30 16:02:39) |
8.多くの映画を見てきたわけではありませんが、昔の映画(20世紀前半)の中で、物語が特に面白いと感じたものは一つもありません。 この映画も物語に関しては特に言いたいことがありません。人物の人柄に惹かれる部分はありましたが、この映画の特徴として取り上げるほどの内容とは感じませんでした。 昔の映画に求めているのは、芸術性の追求と面白味のある撮影技法です。 この映画の多種多様な画面構成と撮影技法は特筆すべき点であると言えると思います。 【映画の教科書】として使えるのではないでしょうか。 【エウロパ】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-12-18 21:15:09) |
7.《ネタバレ》 花嫁が船上を歩くシーンが美しい。見送りの人々の姿とか。棒みたいの使って飛び乗るの。皮膚に心地よい風が当たっているような感覚があります。芸人の誘いのシーンのまがまがしさ。いろいろ渡り歩くその乱れが、花嫁の心の乱れと重なってくる。すごいローアングルで船繋ぐとことか。レコードのギャグは、若者が合わせてアコーディオンを弾いていたという落ちが付く。結論としては、もひとつピンと来なかったんだけど、随所のみずみずしさは素晴らしい。みずみずしさを味わえればこの映画はいいのかもしれない。そう納得させてしまうのも監督の腕か。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-12-07 10:10:40) |
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6.《ネタバレ》 ロマンチックな船の新居も狭い船内での長旅とその新居のはずの船に猫と共に大きな顔をした先人がいることにちょっと苛立つ新妻の気持ちがよくわかる。憧れのパリを徘徊したいというのもよくわかる。そんな新妻をパリに解き放ちたくない若い夫の気持ちもよくわかる。よくわかるようにウキウキし、イライラし、といった二人の感情の起伏の元が丁寧に描かれている。妻をパリにおいてゆく夫の怒りもよーくわかる。私も新婚旅行で喧嘩してラスベガスをまわるバスにふて寝している妻を置いてけぼりにしたことがあったりする(その節はごめんなさい)。それでも映画はけして暗くはならず、深刻ぶらずにいる。ベタなハッピーエンドに向かうことを確信しながら緩やかな川の流れのような映画の世界に身を任せる。身を任せられる映画というのは傑作なのだと思う。乱闘シーンですらどこか陽気な雰囲気が漂う。まるでジョン・フォードの映画のように。若い二人の純粋すぎるキャラクターだけなら映画は停滞してゆくのだろうが、アナーキーな老水夫が笑いを伴いながら抜群のテンポを作っている。ベタなお話に素直に感動できるのも、この老水夫が時々ベタさをぶっ壊しているからかもしれない。至福の映画です。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-01-19 16:25:49) |
5.《ネタバレ》 川は「人生」の例えか? 老水夫の眼が二人の人生を優しく追う。無邪気な、かつ、人智に長けた、仙人然としている。人生訓を吐き、二人を見守り、二人と戯れる。いくつかの夢のような愛の表現。霧の中の妻、それを探す船長。寂しさと愛の対象の焦点化。嫉妬あり。妻はパリに恋した。船長はパリに嫉妬する。だから離れる。妻は泥棒と失業のパリに失望する。だから後悔する。苦しむ船長は川に飛び込み、妻を見た。そう、妻が「水の中には愛が見えるのよ」という言葉通り。離ればなれ、それぞれベッドの上で悶えるような寝姿二つ、官能的なシーン。老賢人の優しさで二人は戻る。再開に言葉は必要なかった。ラスト、映像は川を上から映す。やはり、川は「人生」の象徴か?二人の人生を明るい音楽とともに祝福する。 【K-Young】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-10 14:30:21) |
4.ジャン・ヴィゴの名に踊らされて鑑賞・・・ ミシェル・シモンが演じたおじさんはインパクトがあったが、それ以外に魅力は感じなかった。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2007-10-04 10:43:47) |
3.本編が始まる前にこの復元版が完成されるまでの経緯をくどくどと説明されたので、今の時代に自分がこの映画を観られることは甚く幸せなことだと思えてきました。「芸術的要素と娯楽的要素が一体となったとか」そんなことはどうでも良く、凄く愉快な映画。特に猫好きのおっさんと途中で出てくる行商人のキャラクターが良い味を出しています。主人公の影は意外と薄い。レスリングの技を披露するシーンなんかはなかなか革新的だと思ったんですけど、現代ではあまりパクられていませんね。もしや『マトリックス』?(笑) 【かんたーた】さん 8点(2005-02-20 12:25:14) |
【虎尾】さん 7点(2003-10-15 00:26:38) |
1.ただ、ぎゅうっと抱き締めていたい、これは、そんな珠玉の映画。 【なるせたろう】さん 10点(2003-08-09 18:00:03) |