23.・・・なんか、さっきまで「・・・作品に登場する子供たちの笑顔が、唯一の救いだ」みたいな締めでレビューしようと思ったけど、やめた。そーいうのって、耳触りはいいけど、結局現在の大人としての責任を回避して、若い世代に押し付けてる気がするから。そんな簡単に救われては、いかんのだ。限りなくドキュメンタリーに近い形で撮影されたこの作品が観客に突きつけるのは「現状において、人間の命は平等ではない」という、極めてシンプルで、出来れば見なかったことにしたい、しかし歴然とした事実。こんな現実を目の当たりにして、何が言える?何が出来る?さあ。―――しかし、少なくとも我々の日常の些細な悩みのほとんどが、鼻クソ同然ということは、分かる筈。 【ぐるぐる】さん 8点(2004-11-07 19:16:03) (良:1票) |
22.ロードムービーは好きだけど これは可もなく不可もなく |
21.正直、あまり好きなタイプの作品ではありませんでした。どうしてドキュメンタリータッチの作品はどれもこういう感じなのだろうか。特に斬新なわけでもなく、強烈なインパクトを残すわけでもなかった。でも、どこかしら惹きつける力があり、結局最後まで見てしまった。 【lalala】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-03-17 19:13:09) |
20.世界の現実を知ると云う意味では教育効果もあり、価値のある映画だったと思います。ただ観終わったあと、振り返ると少し冗長過ぎた点も無視できません。もし上映時間が二時間を超えていたらキツかったかも。 【民朗】さん [地上波(字幕)] 6点(2009-11-20 15:16:32) |
19.《ネタバレ》 モキュメンタリーはあまり好きではないけれど、難民問題を真剣に考える機会にはなった。奇跡的に入国できる一握りの人間の裏に、大勢の犠牲者がいる事も忘れてはいけないし、我々はたまたま恵まれた国で生まれる事ができただけと考えると、作品が世界的な賞を獲った事にも意義を感じる。船の真っ暗な中、出してくれと大声を上げた人たちが、挙句の果てに大勢の犠牲者が出たのも印象的だった。「カンダハール」もそうだったけど検問のシーンがいつもものすごく怖い。きっと当人達はそれの何千倍も怖い思いをしているだろう。しかも辿り着いたはいいが、その後は勿論ノープラン。何が本当の幸せなのか考えさせられた。 |
18.こういう現実があるってのを知っておくのは大事なんだけど映画としてはどーなんだろ。この手のやつはNHKのドキュメンタリー番組で十分だなあ。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-09-17 22:49:05) |
17.パキスタン内の難民キャンプから、遥かイギリスへと向かうアフガニスタン人少年を追った、モキュメンタリー風ロード・ムービー。演出は完全にドキュメンタリーのそれで、頭に難民の実情を説明するナレーションが入ったりもしたので、最初、私は本当のドキュメンタリーだと思ってました。所々で「カットバック」が使われたりして、途中からは「フィクション」という認識を持ちましたけど、この手法には何とも言えない居心地の悪さを感じます。また、これが「実情」と言われればそれまでですが、特にドラマらしいドラマも起こらない。どうせフィクションなら、もう少し「ストーリー」を組み立てても良かったと思います。各「中継地」で、いかにも胡散臭そうな手配師に身を委ねなければならない所が、この旅で最大の「恐怖」でしたね、6点献上。 【sayzin】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-07-14 00:03:22) |
16.《ネタバレ》 ウィンターボトムは本当に多種多彩な作品を作る人だ。今回はノンフィクションに限りなく近いフィクション。誰もかれも人間は平等に生まれてくる…とは言い難いこの世界を、積み荷と揺られコンテナに押し込まれながらも強く生き抜く少年の姿。非常に淡々とそしてブツ切れ調子の映像で、真に迫った空気を伝えてくる。紛争の産む悲惨な結果を訴えるのでなく、「これは現実、縁遠いようであなたのすぐ隣で起こっていることですよ。」とにかくそれだけ言いたかったのだろう。ただ相変わらずのオシャレ風味映像だったが。ドキュメントと捉えてこの点数。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-07-02 02:04:49) |
15.《ネタバレ》 ドキュメンタリーは苦手ですが、最初から作り物のだと分かっているドキュメンタリー風の映画は好きです。この映画でジャマール少年がカフェの客のバッグを盗むシーンで、以前、イランで足を怪我していたとき突き飛ばされてバッグごと盗まれたことを思い出しました。アフガン難民の多い場所で油断をしたのがいけなかったけど、この映画の窃盗シーンを見ても不快感よりしかたないのかもしれないと思ってしまいました。生きると言うことは多かれ少なかれ弱肉強食なんだとあらためて感じました。 【omut】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-12-13 04:22:07) |
14.《ネタバレ》 最後の父親の悲しい目が忘れられない。 荒れた国で一生苦労する息子を憂いて 希望の見出せる地に送り出した結果が、アレ。 やるせないの一言。 【ふくちゃん】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-09-21 07:33:08) |
|
13.とても映画好きの友人が誘ってくれたので観に行きました。何でも、他の友達は娯楽性に乏しいこの映画には興味を示さず、ことごとく誘いを断られ、私に白羽の矢が立ったらしい。この友人はとても勉強家で、様々な分野、考え方の映画を観て、見聞を広げる努力をしている尊敬に値する人なので、喜んで同行しました。 確かにエンターテーメントの軽妙さはなく、半分ドキュメンタリーの重たい映像と淡々とした展開は「面白い」ものではありませんでした。しかし、主人公の少年の過酷な旅路をいつの間にか共有していて、目眩のするような暑さも、果てしない大地の風景の美しさも、鮮烈に心に刻まれました。前向きでユーモアを忘れず、絶対的な悲しみの中でも案外ひょうひょうとしている少年ですが、行き着いたモスクでは一心に祈りを捧げる姿が…。本当は不安に押しつぶされそうなんだろう。人間のたくましさや生き抜く強さを淡々と刻んだ、心に残る作品です。観賞後、友達に「誘ってくれてありがとう」と心から言えました。 先日、この友人から「カンフーハッスル見に行かない?」とお誘いが…。守備範囲の広さも尊敬に値します。 【たまねぎ君】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-05-28 16:48:20) |
12.この国に来れば、私も彼らアフガン難民も同じ外国人。結局彼らは不法滞在となってしまうが、結局うちらは同じ人間に変わりはない。って本当にそう思う。私は、外国に来てより一層この問題を身近に感じることができた。そういう意味でもこの映画を見る価値はあった。それにしても、難民問題についてをイギリスの監督が手掛けていたことにちょっと驚きでしたが。 |
11.《ネタバレ》 よく分からないし、非常に退屈だった。 【海夫の夏】さん 2点(2005-01-17 18:00:02) |
10.この作品を映画として評価する事は非常に難しい。余りにも日本に住む私たちとはかけ離れた世界が詳細な説明も無いままに展開され続けていて、何点を付けていいのか見当がつかなかったので、間を取って5点で。ただ、ここに映し出されている事がまさしく今現在「この世界で」展開されているという事実には、行き場の無い哀しさと怒りを感じた。 【wood】さん 5点(2004-12-25 22:50:50) |
9.《ネタバレ》 私たちがロンドンへ行くとすると、まあふつうは飛行機だから、日本からなら約12時間くらい。そのとき思うのは、「12時間もエコノミークラスっちゅうのはかなわんなぁ……」とか。――ふ~む、ついつい忘れてしまうけれど、やっぱり日本は「地球」という観点から見れば、超ファーストクラスの国なのである。 最初のほうで、少年の家族が「陸路でロンドンを目指すのは危険だ」という。私も「そりゃ、危険だ」とか思った。が、そのとき私が感じた「危険」は、あくまでも漠然とした観念にすぎず、そのあと展開されるほぼ現実に近いであろう具体的な陸路の旅のありさまを目の当たりにしたとき、私はいかに自分が生っちょろいか思い知らされた。そこには、エコノミークラスをうっとうしがる私の想像を絶した「旅」があった。同じ、現在のこの地球の上の話なのに、日本からわずか12時間の旅が、彼らにとっては三蔵法師が天竺へ行くのにも等しい命がけの旅路となっている(こうした実情は簡単に想像できるものではない。映像の力を強く感じた)。 旅の途中、少年たちは地元の子どもたちとよく遊ぶ。彼らも笑っている。その姿は、束の間のものであっても、ほっとさせるものがあり、貧しいながらもよく笑う子どもたちの健康さに、ふと、小学生が小学生を殺す自国の現状を照らし合わさずにはいられない。イタリアからフランスへ列車で移動する車中、少年がさまざまなことを回想するシーンでは、私の目から何やら生暖かいものがドドドとあふれ出るのであった。 少年の一人は、なんとかロンドンにたどり着く(もう一人はどうなってしまったのか)。しかし、それで彼の旅が終わるわけではない。まだまだ異国での「生きる」という旅が待っている。少年はロンドンに出てきてよかったんだろうか、と思ってしまうエンディングだった。9点也をつけたいと思います。 【delft-Q】さん [DVD(字幕)] 9点(2004-12-12 22:59:56) |
8.《ネタバレ》 この映画よりもっと過酷な世界はもちろんいくらでもあるわけだけれど、生きるということ、生き抜くということ、自由を手に入れるということとはこういうことなのだと改めて考えさせられました。 私たちが日々無理だと言って簡単に諦めていることはなんとつまらないことなのだろうと。 本当に生きることや自由を手に入れることに必死な人というのは、くよくよと後悔したり、ストレスだと言って弱音を吐いている場合ではないのでしょう。 物語は劇的な展開を迎えるわけでもなく、観る者の感情を煽るような演出があるわけでもなく、淡々と進んでいきます。ラスト、見知らぬイギリスの地で、したたかに力強く生きるジャマールの姿を見て、難民問題の悲惨さや世界情勢に対する理解を深めたというよりは、自分の今までのぬるい生き方を見直す機会になりました。 【ゼロ】さん 6点(2004-10-24 19:25:28) |
7.世界情勢を知るという意味では価値ある作品。ただしこの作品から心を揺さぶられるものがなかったのも正直なとこで、それは平和ボケの自分のせいかもしれないけど作品としての評価としては致し方ないと思います。パキスタン~ロンドンまでの道中よりも私と作品の距離の方が遠かった(?)。 【トム&クルーズ】さん 6点(2004-05-30 00:44:04) |
6.《ネタバレ》 画が不明瞭で、状況を説明してくれる台詞もなく、とにかく得られる情報の少ない映画でした。だけどそういった手法でよかったと思います。リアルさを感じて。私たちが生きているのも、状況説明などはない、よくわからない世界ですからね。彼の場合はとにかくハングリー。最後のほう、靴も履かずに新天地へと駆け出します。俺も今いるこの世界(IN THIS WORLD)でがんばっちゃると思わされた映画でした。 【kozi】さん 7点(2004-05-06 21:33:10) |
5.映像の力を見せつけられた作品でした。私の中で「難民」の概念が変わりました。主人公たちの淡々とした表情や「何日後」という表記が、逆にその道のりの過酷さを想像させられました。 【トマトマート】さん 8点(2003-12-30 14:47:09) |
4.これは単なるロード・ムービーに片付けられない。甘い感情移入をする余地が出来ないほど強烈な現実が次々襲ってくる。ハンディムービーらしき荒れた映像から今、世界中で起きているいわゆる日常~日本では非日常~が淡々と訴えかけてくる。映画というにはリアルすぎ、ドキュメンタリーにしては美しすぎる。とにかく平和ぼけした我々には非常に痛い話であります。 【つむじ風】さん 7点(2003-12-22 03:10:50) |