サイダーハウス・ルールのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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サイダーハウス・ルール

[サイダーハウスルール]
The Cider House Rules
1999年上映時間:126分
平均点:7.30 / 10(Review 296人) (点数分布表示)
公開開始日(2000-07-01)
ドラマ小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2023-03-18)【イニシャルK】さん
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監督ラッセ・ハルストレム
助監督スティーヴン・P・ダン(第1助監督)
演出神尾千春(日本語吹き替え版【ネットフリックス】)
キャストトビー・マグワイア(男優)ホーマー・ウェルズ
シャーリーズ・セロン(女優)キャンディ・ケンドール
マイケル・ケイン(男優)ウィルバー・ラーチ医師
デルロイ・リンドー(男優)ミスター・ローズ
ポール・ラッド(男優)ウォリー・ワージントン
ジェーン・アレクサンダー(女優)看護婦 エドナ
キャシー・ベイカー(女優)看護婦 アンジェラ
キーラン・カルキン(男優)バスター
ケイト・ネリガン(女優)オリーヴ・ワージントン
J・K・シモンズ(男優)レイ・ケンドール
スカイ・マッコール・バートシアク(女優)ヘイゼル
アニー・コーレイ(女優)カーラ
ジョン・アーヴィング〔原作〕(男優)駅長
エヴァン・パーク(男優)ジャック
パス・デ・ラ・ウエルタ(女優)メアリー・アグネス
ケヴィン・チャップマン(男優)養父(ノンクレジット)
日下由美キャンディ・ケンドール(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
中村正[声優]ウィルバー・ラーチ医師(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
宝亀克寿ミスター・ローズ(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
猪野学ウォリー・ワージントン(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
入野自由バスター(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
山像かおりローズ・ローズ(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
水内清光(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
天田益男(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
藤本譲(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
水原リン(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
常盤祐貴(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
森なな子キャンディ・ケンドール(日本語吹き替え版【ネットフリックス】)
堀部隆一ウィルバー・ラーチ医師(日本語吹き替え版【ネットフリックス】)
長克巳ミスター・ローズ(日本語吹き替え版【ネットフリックス】)
原作ジョン・アーヴィング〔原作〕「サイダーハウス・ルール」(文藝春秋社)
脚本ジョン・アーヴィング〔原作〕
音楽レイチェル・ポートマン
編曲ジェフ・アトマジアン
レイチェル・ポートマン
撮影オリヴァー・ステイプルトン
製作リチャード・N・グラッドスタイン
アラン・C・ブロンクィスト(共同製作)
レスリー・ホレラン(共同製作)
ミラマックス
製作総指揮ハーヴェイ・ワインスタイン
ボブ・ワインスタイン
メリル・ポスター
配給アスミック・エース
美術デヴィッド・グロップマン(プロダクション・デザイン)
ニーナ・サクソン(タイトル・デザイン)
録音リチャード・P・シリンシオーネ
字幕翻訳石田泰子
その他バーバラ・A・ホール(ユニット・プロダクション・マネージャー)
あらすじ
ホーマーはニューイングランドの孤児院で育った。その孤児院には産院が併設し、親が育てる気のない子ども達は、孤児院に引き取られるのだ。産婦人科医の院長は、ホーマーを息子のように愛し、産婦人科の技術を教える。それでも、ホーマーは、院長が女性の権利を守るために違法を承知で進めている堕胎は、拒否する。ある日、ホーマーは、堕胎のために孤児院を訪れた若い男女に出会い、自分を一緒に連れて行ってくれるよう頼む。ホーマーの旅立ちが始まる…。ミラマックス制作、作者のジョンアービング自身が脚色した心洗われる佳作。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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296.《ネタバレ》 始まりの孤児院でのストーリを観たときには「これは良質な映画に当たった」と期待が膨らんだが、その後、本題であるリンゴ園にストーリーが移ると、いきなり話が雑になったんでびっくりした。ホーマーが黒人たちに認められる過程も、ホーマーとキャンディの恋愛も、全てが雑い。相手の親と一緒にメシまで食いながら、実らぬ恋に苦悩されても困る。特に終盤の、死なせときゃいいんだろ的展開は、かなりいかがなものかと思う。 初めと終わりの孤児院の部分が良く出来ているだけに惜しまれる。
永遠さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2005-03-21 15:48:44)(良:2票)
295.「規則を決めるのはおれたちだ」と医師免許偽造を正当化する超問題作。
parabenさん 2点(2005-03-10 11:53:52)(良:1票)(笑:1票)
294.焼却炉で焼かれる堕胎された胎児、孤児として生き残った自分、その差異はなんら必然的に説明できるものではなく、、、、。そこから、わたしとはいったい何なのかという問いかけが通奏低音として流れているように感じられます。、、、そしてホーマーはいわば自分探しの旅に出るわけですが、特徴的なのは、決して内向きに、内面を探るという展開にならないことだと思います。そうではなく、出会う様々な人との関係で、自分の位置を確定しようとする。
、、、、もちろん、だからといって、社会的に生きよ、という道徳をたれるわけでは全くありません。どこで、どう生きようと、それぞれの人の自由。部屋の中にとどまるのも、部屋から出て行くのも自由なわけですから。、、、、しかし、部屋にとどまるなら、つまり社会の中で生きることを選択するのなら、「役に立て」。、、、そして役に立つというのは、下半身が不自由な者の役に立つ、孤児達の役に立つ、など色々な役に立ち方があるわけで、職業ということに限定されるものではありません。、、、、さらに、そのように考えて自立した人達の関係を規定するルールは、自分たちで作るもので人から与えられるものではない。、、、、、、あと、描かれている人達の関係の殆どは非常に暖かく家庭的で、アメリカ的なのですか、よくありがちなものと違って、家族の延長上にはその関係は設定されていません。ホーマーなど、孤児としてあらかじめ家族から断絶されているわけです。、、、むしろ黒人の父娘の家族の崩壊に見られるように、血のつながりから生まれる家族の情愛などは消極的にここでは捉えられているように思えます。、、、、、、、、何という達観、、、、そしてそこから生まれる、何という暖かさ、何という静かな前向きさ。、、、、、、見終えて、極めて良質なアメリカ的良心の香りをかがせてもらった印象で清々しい気持ちで一杯です。
王の七つの森さん 10点(2005-02-12 01:19:32)(良:2票)
293.いやー素晴らしい!奇跡ですよ。初めて映画見て泣いちゃいましたよ。なんか見ている内に一体何の為にルールがあるのか?誰の為のルールなのか?そんな事ばっかり考えていました。年金も払った事もないお偉い先生方が年金の法律(ルール)を作ったり、小学六年生が同級生を殺してしまう・・・こんな最低限のルールすら守れない世の中に嫌気が差しているそこのあなた(俺も含む)この映画をぜひ見てください。愛情と優しさ、選択と決断。俺の人生の教科書みたいな作品です。(音楽も最高です。)
一番星☆桃太郎さん [DVD(吹替)] 10点(2004-06-07 11:59:12)(良:2票)
292.何だかいろいろ考えさせられた。法律とは別に、その場所その場所での規則、決まりがある。それに伴い存在する違法行為、規則違反がある。「罪」とは何か。基本的に「罪」とは悪いことだけど、許すべき罪もある。規則を守ることだけに執心するのではなく、その規則の真意や価値を考えることが本当に大切なことなんだろうなぁ、と思った。
ちゃかさん 8点(2004-05-14 12:47:29)(良:2票)
291.私はアクションが長くてくどい映画は眠くなるが、この映画やギルバートグレイプを見ると夜中でも目が冴えて最後まで見てしまう。人生は明るく楽しい事ばかりでは無くむしろ暗くつらい事の方が多い。でもそんな人生で小さな幸せを見つける事が出来ればそれだけで人は生きていける。映画を見る、食事をする、人を好きになる、全て人生における幸せな瞬間です。
なつももさん 8点(2004-02-17 14:28:52)(良:2票)
290.《ネタバレ》 タイトルのイメージから地味で退屈かと敬遠していましたが、すごくいい作品でした。テーマはタイトルどおり「ルール」でしょう。十把一絡げにルールを定めても、それが全員にとって都合がいいとは限らない。ルールを破ることで誰かが救われるなら、喜んで破りましょうというのが孤児院の話。たまたま先日、米国の連邦最高裁は中絶を認めないという〝画期的〟な判決を出しましたが、ラーチ先生ような存在がますます求められることになりそうです。医師免許の偽造やレントゲン写真の件も人を救うためのルール破り。経緯を考えれば、心に沁みます。
それからサイダーハウスにも杓子定規なルールはありますが、季節労働者たちはハナから守る気がないし、そもそも読めない。では無法地帯かといえばそうではなく、真面目に働くし、商品を汚した者には烈火のごとく怒る。近親相姦という究極的なインモラルに対しても、ある種の〝自浄作用〟が働くわけで。それから主人公とヒロインとの不倫も、きれいすぎるほど跡形もなく決着。
このあたりは宗教観も関係するのかもしれませんが、誰かにルールを押しつけられなくても、人にはそれぞれ自分なりのルールがあって、いろいろ間違いを犯しても結局は「善」に戻るのだというメッセージとして受け止めました。見終わった後に温かい気持ちになれたのは、そのためかなと。
眉山さん [CS・衛星(吹替)] 9点(2022-07-03 23:16:19)(良:1票)
289.《ネタバレ》 昨今、やれ省エネだ節約だとか、至る所で規則や禁止事項が多く、効率化・マニュアルというものに縛られ、本当に大切な事を見落としがちになっている気がしてならないです。余裕を持てる心というか、バランス感覚がおかしくなっている気がします。以前ニュースで、妊婦が病院をたらい回しにされて亡くなったという記事を見たことがありますが、そのニュースを聞き、憤りを感じる半面、様々な規約に縛られているが故に、正常な判断ができなくなっていて仕方が無かったんだろう、と思ってしまいました。ホーマーの親代わりだったラーチ医師は、医師免許を改ざんしてでも、ホーマーへの愛、そして孤児たちへの愛を優先しています。もちろん、多数の人間が生活していくために、はたまたそれが集団~村~国へと大きくなるにつれ、決め事は無くてはならないもので、重要・必須です。・・・考えれば考える程、とても難しいテーマを題材にした映画だなと思い、感嘆しました。非の無い人間なんて居ない、だけど、非の分よりたくさん、人間らしさをもっていれば、いいんじゃないでしょうか。 自分もそうあっていきたいな、と思います。
VNTSさん [DVD(字幕)] 9点(2010-02-07 16:29:23)(良:1票)
288.《ネタバレ》 注:映画を観る前に読まないでね

チャップリンのモダンタイムズに匹敵する深い感慨を残しつつ、あくまでやさしいラストシーン。私はこのシーンが今まで観た映画の中で一番のお気に入りである。必ずしも幸せな身の上とは言えない子供たちの尊厳を守る眼差しと、自分を愛してくれた人に捧げる愛情の眼差し。この2つを、実にさり気なく同時に表現したおやすみの台詞。それを自分自身で受け止めるホーマーの顔。それを受け止める子供たちの顔。この純真さが重苦しいテーマを自然と中和させる。それは、どんなに打ちのめされている時でも、自分を励ましてくれる類の「希望」がある。あざとさや、押しつけがましさを微塵も感じさせない、世界一爽やかな終わり方だ。
正義と微笑さん [映画館(字幕)] 10点(2008-06-22 02:34:43)(良:1票)
287.《ネタバレ》 遠い昔,生きる「ルール」とは,きっと単純に「子孫を残すこと」だったろう。だがいつのころからか「愛」や「生」や「義務」や「仕事」や「宗教」といった事柄がまとわりつき,我々の「ルール」はずっと複雑になってしまった...。生活のために堕胎するという皮肉。子供を産めない恋人のもとに戻るという皮肉。そして近親相姦のタブーのために,新たな命を殺すという皮肉...。愛とは何か,生とは何かを確かめつつ生きなければならなくなった時代では,誰もが皆,もがき苦しみ,涙し,どうしようもない業を背負って生きなければならない。だがその一方で,それでも我々は希望をもって笑って生き,次の世代へと命を紡ぎ,新たな生活を築きあげていくこともまた真実なのだ。「宿命を受け入れつつも,あきらめずに精一杯生きる」...それが今を生きる我々の「ルール」=神の「福音」なのではあるまいか。そして,ホーマーはサイダーハウスでそれを知ったからこそ,自分の生まれた場所へと「もらわれて」いく道を選んだのではあるまいか。この映画のホーマーは,私達と同じ一人の人間であると同時に,そんなルール=福音を孤児やサイダー作りの職人達にもたらす神の暗喩としても描かれる。メイン州の美しい四季折々の風景の変化と共に,彼らの生活が穏やかに,だが確実に変化していく様を描く演出が素晴らしい。観ている途中はさほどでもないが,見終わったあとからどんどん新たなイメージが湧いてくる...これはそんな映画である。
veryautumnさん [DVD(字幕)] 8点(2006-03-11 00:01:48)(良:1票)
286.自分の境遇や運命を受け入れるか、それを打破するべく挑戦するか。時として悩むことなのだが、男と女の違いと、自分が生まれるまでの状況は、どうしようもないルールなんだろうな。人生がスタートして、その後は自分の意思で切り開いていくしかないんだが、社会におけるルールを無視することもできない。うそは使いようによっては役に立つし、いつかは打ち明けるべきものというものでもない。孤児院の子供達の姿に感動した。
パセリセージさん 8点(2005-03-12 17:34:17)(良:1票)
285.《ネタバレ》 トビーの演技が知的障害者のようで終始違和感を感じていました。シャーリーズ・セロンとの恋愛も「お姉さんが教えてあげる…」みたいな感じでシックリこない。孤児院を出たのも唐突な感じだし,林檎園での出来事も孤児院に戻るまでの短いエピソード感がありありで感動も何もない。大きく成長して帰ると言う程のものでもないし,「外界を少し覗き見て擬似恋愛を少々楽しんで帰ってきました」程度のもんかな。
北狐さん 3点(2004-10-20 11:04:14)(良:1票)
284.血のつながりよりも心のつながり。
はざま職人さん 7点(2004-08-17 12:13:49)(良:1票)
283.アーヴィング小説の特徴は時々退屈だったりもするエピソードの積み重ねだ。人間としてバランスの悪い、喪失感を抱えた登場人物たちのままならない人生を、読者が共に歩む事によって最後にささやかな真実を得ると言うカタルシスが魅力だと私は思う。なので、この作品にしろ「ガープの世界」にしろ映画になると何か物足りない、至極真っ当なフワフワとした話のように感じてしまう。この作品では脚本もアーヴィングが手がけているし、これもまた彼の世界のひとつであろうとは思うけど、その世界は私にはピンとこないし、原作と切り離して見た場合、映像はキレイだが凡庸な気がする。所詮小説通りには描けないのだから(と言うか「小説通り」と言うのは個人のモノなので描きようがない)、いっそのこともっと大胆な解釈を見せて欲しいと思ってしまう。唯一トビー・マグワイアは雰囲気出てた。
黒猫クロマティさん 5点(2004-05-31 16:15:15)(良:1票)
282.《ネタバレ》 堕胎に近親相姦、負傷兵まで登場し、テーマは「生きていくうえでのルール」。こんなに重たいものが揃っているのに、ちぎれ雲がぽかっと浮かぶ空みたいな、穏やかな流れがとぎれない映画だ。大きく貢献しているのは孤児院の子どもたち。ハルストレム監督の映画の特徴「魅力ある子ども」がわんさか出てくるのだ。老夫婦にもらわれていく女の子、病気で他界する男の子、主人公に片思いするお嬢さん、でき過ぎなくらい可愛いのだ。ホーマーを演ずるトビーがいつも抑え気味の表情なのに対し、寂しげな顔まで本当にこっちの心をギュウッと握るのだ。私は園児たちでキングコングを見るシーンが好きで、いつも同じシーンでフィルムが止まっちゃうときどうしても微笑んでしまう。だれでも経験したことのありそうな楽しい暖かな時間を感じる。みんなの優しい父代わり、ラーチ先生のオスカー受賞はこの子どもたちのおかげだと思っている。「井の中の蛙」ホーマーがリンゴ園での日々で何かを感じ取り、心を決めたときの顔も素敵だった。そして孤児院に戻り、亡きラーチ先生と同じように、ベッドの中のチビ達に「イングランドの王子・・・・」と語りかけるラストで、心からの笑みが漏れてしまう。優しい気持ちになってしまう。
のはらさん 8点(2004-02-02 16:07:22)(良:1票)
281.《ネタバレ》 ジョン・アーヴィング節炸裂!のウィーンでクマな映画なのかと思ったら、実にこなれた良い話でした。要するに必要悪としての堕胎をテーマにした話なんだけど、もしかして堕胎されていたかも知れない孤児がいかにして堕胎を必要悪と認めて行くか、その過程をわりと淡々と、押しつけがましくなく素直に描いていて好感が持てますね。娘を妊娠させていて恥じない、ミスター無教養代表みたいなデルロイ・リンドーが非常にインパクトありました。あくまでも無表情に、目の前で起きている出来事を受け止めている主人公のトビー・マグワイヤも実に上手な役者さんだと思います。アヘン中毒の聖人、物語のカギとなっているミスター必要悪代表のマイケル・ケインといい、上手い役者をこれだけ集めて、暑苦しくも、居丈高でもなく強いメッセージをきちんと伝えた、こういう作品がもっと出て来てくれると面白いですね。こなれた映画、この一言に尽きます。
anemoneさん 9点(2003-11-22 20:04:05)(良:1票)
280.これは素晴らしい「グリーンマイル」を「素晴らしい!」とか言っていた意見のあわない私の友人も「いい映画かもしれない・・」と呟いていた。
Wさん 10点(2003-07-07 21:58:36)(笑:1票)
279.心に残る感動作。これまでのマイベスト3に入る。淡々と進むストーリーの中に様々なテーマが盛込まれており、映画を見終わった後も考えさせられる映画。重くなりがちなテーマもさらっと見せる手法はラッセ監督のなせる技なんだろうなー。ホントに良かった。
Andy17さん 10点(2003-06-01 01:12:27)(良:1票)
278.《ネタバレ》 原作者(脚色も)アーヴィング、監督ハルストレムをはじめ出演陣にいたるまで、すべて好きな人たちだったので、期待だけでなく、かえって(がっかりしたらどうしよう・・という)緊張をもって一人で映画館に行き、大きな感動と同時に安堵を感じた作品。とにかく素晴らしいが、堕胎をめぐる話が中心をなしているので、人と一緒に鑑賞することはお勧めできない。できたら一人で見るほうが無難だと思われます。テーマはタイトルの通り、ルール。親子、人種、結婚、中絶、さまざまな側面において存在する既存のルール。その中で意味のないもの、実質的価値を伴わないもの、そうしたルールは、自ら打ち破れるものだ、という強いメッセージを感じる。そしてもう1つのテーマは、息子が父を理解していくまでの道程。当然、2つは絡まりあって根幹をなしていく。父は、信念の人でありながら同時に揺らいでいる、人間的魅力にあふれた人。マイケル・ケインは見事に表現している。アカデミー賞助演男優賞が納得できる、彼のベストアクトだろう。トビーのイノセントな演技も大変よかった。彼のファーストシーンを見ただけで、私はこの映画が成功作であることをほぼ確信したくらいだ。2人に共通して言えることは、複雑なキャラクターを、実に実にナチュラルに表現していること。ハルストレム監督との息がぴったり合っていたことをうかがわせる。監督は、本作で1つの頂点に達した印象。単なる「癒し系」監督ではない、実力のほどがわかる。つくりこんでいるからこその「自然」。実に「映画的」、「映画ならでは」で、すばらしい。但し10点をつけているからといって、文句や疑問がないわけじゃない。一つだけ挙げると、手術にあれだけ抵抗を示していたホーマーが、恋人とのシーンではきわめて無防備な男の子として描かれていて、ちらりとでも「避妊している」ことをうかがわせるシーンはなかったこと。だが、うまい具合に? 彼らに妊娠というできごとは起こらないのだ。このエピソードだけは今でも納得いかないなあと思っている私である。
おばちゃんさん 10点(2003-04-05 19:14:48)(良:1票)
277.《ネタバレ》 ケイン御大の演技を堪能したくて観た一作。ドア越しに涙する老医師の姿に、胸を打たれた。…確かに胸を打たれたのだが、他の部分が色々と問題多過ぎるという実に困った作品(笑)。経歴詐称、無免許での医療行為、不倫、近親相姦、殺人。映画はわりかし青春・感動ドラマ的なノリで進むのだが、そのくせ映画のテーマだけ切り取ろうとすると不道徳極まりない単語ばかりが並んでしまう。実際のところ映画は感動的なドラマとして何とかまとまっているが、上記のような暗い題材を作品が内包しているせいか、感動的だがどこか後味が悪い作品なのだ。

映像も演技も満足できるし、物語も悪くはないのだが、どこか好きになれないという意見が多いのも頷ける。正直私も本作をあまり好きにはなれなかった。もちろん、クオリティの高さは評価して7点をつけるのだが。

個人的にどこが好きになれなかったかというと、主には主人公の演技や描写だろうか。トビーマグワイアの、シリアスな場面でなぜか不用意にニヤつく演技に私は終始イライラしていた。だいたい真面目に悩んでいる人を前にしてあのニヤついた顔を浮かべるのはいかがなものか。たとえそれがあらかじめ原作で設定されている主人公の癖だったとしても、生理的に受け付けなかった。あと、周囲の人物たちがみな何かしらの業を背負うような物語展開に対して、主人公だけやけに幸福で穏やかなエンディングを迎えるのも、物語のバランスが取れていないと思った。老医師は薬品の過剰摂取が原因で死に、人妻の場合はあたかも不倫の代償であるかのように夫が下半身不随となる、黒人の親子は娘が親を殺すという形で破局する、主人公は無免許だが老医師の心配りで医師免許を得て、孤児院に舞い戻る(そしておそらくは自分を慕ってくれていた娘とくっつくのか?)。これだとさすがにバランス悪過ぎるだろう(笑)。そういう意味で後味が悪い。ケイン御大の名演技と若いシャーリーズ姐さんに幻惑されて高評価を与えそうになるが、よくよく見れば問題作である。
nakashiさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-08-07 15:12:55)
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【点数情報】

Review人数 296人
平均点数 7.30点
000.00%
120.68%
210.34%
331.01%
4144.73%
5217.09%
64314.53%
76521.96%
87525.34%
94615.54%
10268.78%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.63点 Review11人
2 ストーリー評価 6.86点 Review23人
3 鑑賞後の後味 7.73点 Review26人
4 音楽評価 8.00点 Review20人
5 感泣評価 6.55点 Review18人
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【アカデミー賞 情報】

1999年 72回
作品賞 候補(ノミネート) 
助演男優賞マイケル・ケイン受賞 
監督賞ラッセ・ハルストレム候補(ノミネート) 
作曲賞(ドラマ)レイチェル・ポートマン候補(ノミネート) 
美術賞デヴィッド・グロップマン候補(ノミネート) 
脚色賞ジョン・アーヴィング〔原作〕受賞 
編集賞 候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1999年 57回
助演男優賞マイケル・ケイン候補(ノミネート) 
脚本賞ジョン・アーヴィング〔原作〕候補(ノミネート) 

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