99.《ネタバレ》 終わり方が好きです。お尋ね者と娼婦との恋……ふふっ、すがすがしいですね。こういうイキな計らいで終わる映画は、その場面だけを観ても嬉しくってニンマリしてしまいます。もちろんチェイスの場面も、襲われた集落の場面もどこも迫力があるんですが、どうしても人間模様のほうに目がいってしまいますね。たくさんの人が出ているのに、それぞれ個性があって、どの人も活かされている。どことなく対立していた感のある妊婦と娼婦が、出産に協力するという過程を経て、次第になんとなく心が通じ合ってくる微妙さが、これまたイイ感じ。賭博師のダンディズムもなかなか良かったのですが、どうも娼婦の方に肩入れしてしまうので、なにかと娼婦を無視する彼には減点かも。その点、娼婦をレディとして扱うジョン・ウェインの好ましいことといったら。飲んだくれの医者が頑張ったところもよいし、どの人もそれぞれ魅力的なんですよね。 【元みかん】さん 8点(2003-10-26 22:52:35) (良:3票) |
98. 殆どシューティング・ゲームの敵機の如き扱いに、インディアンもといネイティブ・アメリカンの方にはさぞムカツク映画だろうとは思いますが、生憎私ゃ日本人なんで、差別的視点云々抜きにして駅馬車襲撃の凄まじいサスペンスとダイナミックなアクションを堪能させて貰いました。流石フォード!この時点で既にこれだけの完成度は反則と言っても過言ではないでしょう。何かとジョン・ウェインばかりが語られがちですが、製作当時(1939年)、アノ「風と共に去りぬ」と掛け持ちで、優れたバイプレーヤーぶりを発揮したトーマス・ミッチェルの存在感を忘れちゃ困ります。本作でのオスカー助演男優賞・受賞は伊達じゃナイ!あ、それと第二次世界大戦が勃発した年の作品であるってコトを呉々もお忘れなく。こういう古典を評価しようと思うのならば、その作品の歴史的に果たした影響力や先進性を常に念頭に置いて鑑賞するコトが大事だからです。この後、コレを凌ぐ西部劇の数が一体どれだけありましたか?フォード自身の作品を含めても十指に満たないと思いますが。(もしも有ると仰るヒトがいたら、ちょっとムキになり過ぎですね。頭を冷やした方が良いかと…。)私ですか?うーん、「シェーン」に「赤い河」、あと「真昼の決闘」くらいしか思い浮かばないなぁ。 【へちょちょ】さん 9点(2003-01-05 06:46:50) (良:3票) |
97.西部劇の神様と言われ続けている、J・フォード監督作品を遂に初拝見。正直言うと今までJ・フォード作品は避けてきた。何故今までJ・フォード作品(西部劇)を避けてきたかと言うと、単純に西部劇に対してあまり興味が無かったというのもあるし、それに今まで観てきた西部劇の中で面白いと思えた作品に出会った事が無かったので、新たに違う西部劇を観ようと言う気にまったくと言って良いほどならなかった。しかし今回、勇気を振り絞りビデオを借りました。そして観賞。まったく馴染みの無い西部劇とジョン・ウェイン。人間ドラマ中心のストーリー構成に加え、終盤でのスピード感溢れる駅馬車対アパッチ族、そして最後の最後までジョン・ウェインの本当の凄さを見せずに隠し続け、じらせてじらせて最後で「ドカンッ!」。正直驚きました。 あの演出、あの配役、あのスピード感。正直スゴかったッス!でもまだ10点や9点を点けれるほど西部劇に対して慣れしてないので8点が限界です。 【ボビー】さん 8点(2004-09-25 20:03:24) (良:2票) |
96.実は先日恥ずかしながら初めてこの映画を見た。で、見終わって拍手してしまった。これぞ映画の良さが全て詰まった映画じゃなかろうか?赤の他人同士なのに運命を共にすることになるワケありの乗客達の人間模様。風景の広大さとガタガタ揺れる駅馬車の重み。心躍る音楽。存在感のある若きスタージョン・ウェインの銃とロマンス。アパッチ襲撃時の迫力とスピード満点のアクション。そして何よりジョン・フォード映画に流れる人間に対する愛情とその存在に対する力強い肯定に胸が熱くなった。大傑作! 【黒猫クロマティ】さん 10点(2004-03-17 12:42:52) (良:2票) |
95.「いつもきちんとやる人」と「普段はともかく、やるときはやる人」とでは、どちらのほうがポイントが高いでしょうか。私の場合は「やるときはやる人」です。だって、なんだかカッコよさそうじゃないですか。少なくとも自分の友達に選ぶなら、前者よりは後者だと思っています。この価値判断は結構いまどきの若い人でも頷いてくれるのではないかと思いますが、では「やるときはやる人」というのは今風な価値観なのかというとどうもそうではなく、60年以上も前の昔から、人々はそういうキャラクターに拍手喝采をおくっていたらしいことがこの映画を再見するとよくわかります。酔っ払ったときにコーヒーを飲むのが好きな、やるときはやってしまう飲んだくれの医者のカッコよさが、多分、こどものころの私の無意識の憧れでした。でなければ、いまごろわたしはきっと「やるときでもやらない」ただのカッコわるい飲んだくれになっていたことでしょう。 【南浦和で笑う三波】さん 7点(2004-02-19 23:37:02) (良:2票) |
94.別に古い映画を無条件でイイと思うわけではないですが、名作と言われる映画を見ると、今となってはという感じで最初の数分間で早送りしてしまいたくなるものと、なぜかわからないけどまんじりともせずに見てしまうものがあるような気がします。冷静に言って大したストーリーとも思えないのに見てしまう、そう言う映画が傑作なんだと。駅馬車は後者です。あと、なぜか西部劇とかいうジャンルとは別にこの時代の映画音楽にもやはり傑作が多いような気がします。でも最後まで見て一番驚いたのは、あの小さな駅馬車の車内に7人も乗れるとはってことで(笑)。 【HNR32】さん 8点(2002-08-19 18:57:14) (良:1票)(笑:1票) |
93.《ネタバレ》 “Stagecoach”邦題まま。中学生の頃、退職する映画好きの先生が最後の授業で紹介してくれた映画。 先生が子供の頃は、映画館で一本の映画をず~~っと、それこそセリフ覚えるくらい何回も観てたんだって。入替制のない時代の話。劇場出たら再入場できないし、中で食べ物買うと高いから、おにぎり持参で朝から晩までぶっ通しで観てたんだって。私も当時、せっかく観るならと最低2周はしてたけど、昔の人は気合入ってんな~って思ったっけ。 45分の授業だから、ビデオで観せてもらえたのはインディアンとのチェイス・シーンのみ。先生はこのシーンを始めて観た時の衝撃を熱心に話してました。 当時の目で観ると、古典的な西部劇映画だなぁ。程度の感想だったけど、先生には50年経っても色褪せない作品なんだろうなぁ、って。今にして思うと、先生の駅馬車は私にとってマッドマックス2なんだろうね。今の子の目にどう映ろうと、自分が子供の頃に観た映画の興奮って、何年たっても色褪せないものだわ。 最近になって初めてきちんと観たけど、まぁ面白い。アクションは後半に集約されているんだけど、静かな前半でそれぞれの人物の背景がきちんと書き分けられていて、すごく解りやすくて、みんな魅力的。99分の映画(あれ?私のDVDは95分だぞ??)で、主要人物9人も出してるのに、詰め込み過ぎにも駆け足にも感じさせないのは上手い。 エンド・クレジットを観るとジョン・ウェインよりクレア・トレヴァーが先なんだな。 ローズバーグに進むか引きかえすかの投票は、自分も参加してる気持ちで考えてたし、飲んだくれの先生が子供を取り上げたところなんて『頼むぞ先生』って思えた。赤ん坊にリトル・コヨーテと(勝手に)名付け、まるで家族が増えたかのような喜びようも凄く共感。 チェイス・シーンで最初に“いい人”ピーコックが討たれる突然の展開感も上手い。馬車馬に轢かれるインディアン、先頭馬に飛び移るスタントは確かに迫力がある。謎の紳士ハットフィールドのモヤモヤを遺言一言で解決。 キチッと描ききったチェイス・シーンに対し、たった3発の弾で挑むリンゴの最後の決闘は映像で観せず音だけのハラハラ演出。そして最後、荒野へと掛け出す馬車のスカッと爽快感が素晴らしい。 こんな古い映画なのに、娯楽映画として完成されている。歴史的価値ではなく、1本の娯楽映画として評価したい。 【K&K】さん [DVD(字幕)] 9点(2023-10-15 09:56:26) (良:1票) |
92.《ネタバレ》 駅馬車に偶然集まった8人。 クセのあるメンバーは事あるごとにぶつかり合う。 そしてインディアンのアパッチ族の襲撃。 アパッチ族が無謀で次々殺されているのにやみくもに突っ込んでくるのが気にいらないがいい映画だ。 こういう史実をモデルにした映画はいろいろ調べてみたくなる。 制作当時の常識と今の常識では違う。 欧州からの入植者に虐殺された何百万人もの無垢なインディアン達の事を思えば映画として楽しんで観るのははばかられる。 しかも今でもインディアンの子孫は差別されて隔離されている。 人間ってここまで冷酷になれるんだなぁ。 【Dry-man】さん [インターネット(吹替)] 6点(2021-07-25 23:24:53) (良:1票) |
91. さして長くもない上映時間で比較的大勢のキャラクターが出ているのに、一人一人が実に丁寧に描かれているのは見事!これぞ名画。 何回も何回も見てる映画なので多少はだれるかと思ったが全くそんなことはなく一気に鑑賞できた。 ただ、ネイティブアメリカン側にしてみれば奪われた土地を取り返すための正当な戦いであることは分かり切っていながら、完全に白人側に感情移入して、騎兵隊のラッパが鳴り響いた時には実に嬉しかったのは、自分でもちょっと残念w 最近南北戦争に関する書物を読んだり映画を観たりすることが多いので、酔っ払いドクターが何かと北軍のことを口走り、それにいちいち南軍くずれのばくち打ちが反応するのも面白かった。 リンゴのダラスの気の引き方、落とし方もいいなあ 【rhforever】さん [DVD(字幕)] 9点(2019-12-31 17:08:27) (良:1票) |
90.不朽の名作らしく製作当時の常識や価値観はビンビン伝わってきますが・・・ 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-11-29 21:40:23) (良:1票) |
|
89.《ネタバレ》 前半の、いろんな立場の人が1台の馬車に収斂していく過程は、80年近く前の作品とは思えないほどの洗練ぶり。逆に、アパッチの襲撃以降は、その辺の心理の綾が消え去ってしまい、かえってもったいないことになってしまいました。まあ、演出者の意図としては、前半のじわじわした描写との対比をしたかったんでしょうけど。あと、登場人物の中では、うるさいだけで人間的魅力がなさそうな人(悪役であっても)が何人かいたのが残念でした。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-11-11 01:14:23) (良:1票) |
88.殊更に面白いとは思わなかったなぁ。ずっと以前にも地上波で観た記憶はあるけれど、その時よりこじんまりとした印象を受けた。それは現代の視線での感想で、多様なキャラと人間関係とアクションのバランスが良く、製作当時は娯楽という部類を一歩抜けた見え方だったと想像できる。アパッチによる駅馬車襲撃シーンなどは迫力あるし、ジョン・ウェインは西部男の代表としてのポジションを築いて行ったことが頷ける存在感。まさに古典ってことだと思います。 【アンドレ・タカシ】さん [地上波(吹替)] 5点(2011-11-16 12:12:35) (良:1票) |
87.昔見たときはおもしろい映画だと思ったが、今見るとつまらないし、首をかしげることが多々ある。 まずは、アパッチ=悪と決めてかかっているところ、なぜジェロニモが駅馬車を襲うのかがわからないし、この映画では単に暴れ回っているとしか描かれていない。 次に、脱獄囚が決闘を目的にやってくるのに周りが止めないし、容認している。殺し合いこそ悪であるはずなのに。 その他、命令一つで駅馬車の護衛を放棄するし、アパッチは鉄砲の対して弓で対抗するし、ラストは安易だし・・・。 前半の、駅馬車に乗り合わせた客たちの人間模様はおもしろいのだが・・・。(特に酒飲みの医者) 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 5点(2011-10-15 07:02:07) (良:1票) |
86.登場人物全員のキャラクターがたっているのは確かだけど、どうにもドラマのバランスが悪い。医者の活躍と博打うちの死は胸にじんと来るものがあったのに、肝心のジョン・ウェインがよくわからない。「家族を殺された」とありがちな説明をさらっとされただけで、復讐にいたる心の動きは省略。結局リンゴがどんなやつで何を考えて生きているのかよくわからなかった。娼婦のダラスとの恋も、あまりにも急な展開で強引すぎる(そんな衝動的にプロポーズしたら、絶対離婚するって!)。脇役の存在感はいいのに、肝心の主役二人の掘り下げがおざなりに過ぎる。 インディアンの襲撃シーンは、弱すぎる敵がぱたぱたと死んでいく様子がシューティングゲームのよう。馬から馬へ飛び移るところ以外はたいしたことない。せめてご婦人方は窓から顔を出さずに床に伏せるべきでは? インディアンはなぜ馬を狙わないのかな? 歴史的な価値は知らないが、娯楽としても人間ドラマとしてもたいしたレベルとは思えなかった。 ただ、西部荒野の雄大な光景には感動したが。 【no one】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-10-02 01:59:36) (良:1票) |
85.まず、駅馬車の目的地にアパッチ族の襲撃の可能性があること、そして、にもかかわらず目的地に行かなければならない事情が乗客それぞれにあることをアッというまに見せて、あとはその極限状況とも言える馬車内に登場人物たちを放り込み、それぞれの思惑と偏見を露呈させてゆく。この人間模様を見せるための土台作りのさりげなさが名作たる所以でしょうか。そしてなんと言っても迫力のアパッチ襲撃シーンが一番の見せ所。たてがみをなびかせて全速力で走る馬を的確な構図に収めつづけるカメラはまさに職人芸。広大なモニュメント・ヴァレーというフォードにとっても最高のロケーションを最大限に活かしたアクションシーンに満足必至。その後の決闘に緊迫感を欠くのは、襲撃シーンの迫力がありすぎたせいでしょうか、それとも妙な緊張を伴った人間模様にケリがついた後だったからでしょうか。まあ、ストーリーにケリをつけるのには必要なシーンですから、無いとこまるのですが、どうせならもう一度盛り上げるために三十分くらい延長してもらっても良かったかな。ダメかな? 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-06-27 19:06:49) (良:1票) |
84.私の映画の記憶は”駅馬車”からか? 映画館の映写室の小さな窓から、見た記憶が微かに残ってる。 おさな心にインディアン襲撃場面と賭博師の死 ならびに 3対1の決闘場面と酒場に戻った悪人の死。 この二つが同じ映画とは記憶していなかった。 大きくなって”駅馬車”を観て初めておさな心に残っていたのは、しかも二つの場面共 このジョン・フォード監督の”駅馬車”と判り、それまでなんとなく、もやもやしていたものが、すっきりした思い出がある。 それ以後、ジョン・ウェインとフォードは大好きな組み合わせ。 若々しいジョン・ウェインとストーリー展開が好きで年に一回は観たくなる名作。 【ご自由さん】さん 10点(2004-07-05 02:19:01) (良:1票) |
83.ともかくお医者さんにメタメタに惚れた。コーヒーと水をバシャバシャやって酔いを醒ますシーン!その他!かっこよすぎる!!そしてみんな一人一人のキャラがすごく立ってる。台詞台詞の一つ一つに輪郭がちゃんとあって、全部無視できない。嫌なやつもいいやつもいて・・・なんだろう、そう、この馬車の中は社会の縮図なんだ(今更私の言うことでもないな)と思った。ともかく、馬車の中だけで「世界」を見せるからさ、いいなあ、昔の映画、アクション映画でも薄くない。ただ最後三人相手にあっさり勝っちゃったのが「?」だったので一点引かさせていただきます。でもいい。もはや馬車のシーンについては眼が点になったまま終わったとだけ言っておきますわ。凄い。 【かなかなしぐれ】さん 9点(2004-03-20 22:39:06) (良:1票) |
82.故淀川長治先生が「西部劇の傑作!私の命のような映画」とおっしゃっておられて、これは是が非でも観なければならん。観なければ映画好きを自負できないとまで、追い詰められた忘れられない映画です。ジョン・フォードの映画は、それまでTVでよくやっていまして西部劇の巨匠として認知はしていました。しかし、この作品を観まして、西部劇の神様になりました。人物描写もさることながら、街の情景、荒れ地など、確かにモノクロなのに色のついているように見えてしまうのです。ついでに砂の匂いとか、飲んだくれ医者の酒の匂いとか。感覚とでも言うのでしょうか。そこにあるみたいな。手で触れられるみたいな。それだけ画面に映る物すべてに存在感があり、理由があるからなのでしょう。ただの西部劇とはちがうぞ。こんな作品を自分が生まれる遥か前に(まだ、空気みたいな頃に[淀川先生がよく使ってらっしゃった])作っていたなんて。今観ても充分面白いですし、退屈などしません。名画として輝き続ける1本です。 【映画小僧】さん 9点(2004-03-10 12:34:54) (良:1票) |
81.西部劇と日本の時代劇、この二つには同じものを感じる。共に映画産業を大きく支え、主流となり、しかし時と共に衰退していく・・・。あぁ切ない。だがしかし、素晴らしい作品はいつまでたっても色褪せないのだ! 「七人の侍」がそうであるように、この作品も一人一人のキャラクターがとても魅力的、しっかりしていて面白い。普通1人か2人は目立たない奴がいたりするもんだが、この映画においては全員の顔をしっかり覚えることが出来る。これは凄い人間ドラマ。 そして各人それぞれの物語を乗せ、駅馬車は壮観な荒野をひた走る。その道には迫力の大チェイスあり、ラブストーリーあり、そして決闘あり。ネイティブアメリカンが完全な悪役として描かれているのにはやはり抵抗を感じるが、それでも西部劇の面白さがこれでもかと詰まったこの映画を楽しまずにはいられないのである。 【紅蓮天国】さん 8点(2004-01-09 18:21:00) (良:1票) |
80.“地獄馬車”と言って、果たして何人がこの【駅馬車】を連想する事が出来るでしょうか?恐らく出来た人は相当映画好きか西部劇好きかのどちらかだと思います。じゃあ何故、僕が連想できたかって?それは、淀川さんの著書を読んだからですよ。この映画、淀川さんが正に西部劇といってるように、正直な話、いままで西部劇といえば荒野の七人と思ってた僕の考えを見事打ち砕いた作品であります。ありとあらゆる層の人々がひとつの馬車に乗り込み、そこでは次々と事件が起こる、そしてそれらが全て片付いたとおもったら、最後に彼らを襲うのはインディアンたち。そこからのガン・ファイトがまた素晴らしい!そして、当時CG合成など無かったであろう時代に、馬から馬へと次々に飛び移っていくジョン・ウェイン扮するリンゴのカッコいいこと!!そしてやっと目的地に着き、リンゴは当初の目的、復讐を果たし、求婚した女性と共に去っていく…この作品、前半は人物たちのやり取り、そして後半はダイナミックなガン・アクションと、娯楽映画のツボを物凄く押さえてる、正に西部劇の“決定版”だと思います。 |