8.《ネタバレ》 これは「魂」について描いた映画だと思う。
体の不調ではなく、寝たきりの人間がふっと魂が抜けて、あの世に行く。
それがこの映画のクライマックスだ。
荼毘にふされた後、村で能が演じられる。
能は現実と幻想のやりとりを演じたもので、
死の世界から現世へと語りかけてくるのが特徴とこの映画で言っている。
眠っている時間、風呂に入ってボ~としてる時間、それらは魂はどこにいるのか?
島を訪れた女性に、島の人間が思いを寄せたら、その女性は島から抜け出せなくなるのは何故か?
魂の問題がポツポツと語られる。
ネット万能の現代でも、魂は科学ではよく分かってない。
力まない映画で「魂」を語っているのが鬼才小栗康平のなせる技であろう。