75.ようするに短編集。ショートコント集。全体的にほのぼのとしたシュール、というかナンセンスな空気が漂っている。それがことごとくさむくておもしろくないので、たまらない。アイデアが先行してしまってて、そのほかの部分がぜんぜんついていってない気がする。 監督はこの映画を「俺のセンスが分かるやつだけついてきてくれたらいい」という意気込みで作ったんじゃないだろうか。「俺はこんな画が撮りたかったんだよーほら観てくれよ」と。でも、その意気込みにまったくついていけなかった自分にとっては、観ているとちゅうで息絶えてしまいそうなくらい、むだに長くて、つまらなくて、けっきょく何をしたくて伝えたいのか、さっぱり分からない映画だった。 「茶の味」と銘打ってほのぼの感をアピールするのは悪くない。でも、「ほのぼの」というのは、たいしたフリもヤマもオチもない、ただただぼーっとしたモノのことを指すのだろうか。そうじゃないと思う。たとえそうだとしても、「映画」という場でそれをやってまうのは、俺のセンスには合わない。だからついていきません。3点。 【708】さん [DVD(吹替)] 3点(2005-10-31 02:57:25) (良:2票) |
74.ショートコント的風景には閉口してしまいますが、他愛ない日常の中でのチョッとした努力や勇気は、誰に見せるわけでもなく己のためのモノである。そんな姿をきっとどこがで誰かが見ていることでしょう。充実した今日を送った者の明日には、昨日と違う自分がいる事でしょう。 【亜流派 十五郎】さん 7点(2005-03-09 22:12:24) (良:2票) |
73.日本の田舎の風景とマンガチックなCGというマッチすることの絶対無いとりあわせを、逆に合わないからこそ面白く新しいものが作り上げられるというアイディアで勝負。それは成功していると思う。ただし家の中とか納屋とか縁側とか学校とかという場所はいいんだけど、合間に挟まれる美しい自然の景色にはあざとさを感じる。こういった美しい自然を背景に自転車を走らせる少年が映されればものすごくいいんだが、人物と美しい景色は必ずといっていいほど同じ画面に出てこない。美しい夕日と美しい夕日を見る人物も同じ画面にけして収まらない。こういうところでしらけてしまう。とってつけたような美しい風景の使い方にテキトーさを感じずにはおれない。もしくは映画そのものに対する概念が個人的に合わない。 【R&A】さん [DVD(邦画)] 2点(2007-12-13 13:22:01) (良:1票) |
72.手塚理美が今でもワンレンだと思い込んでしまっていたバカな俺。一体どこで出て来るんだって思っていたらエンディングが流れてきてしまったバカな俺。ふーん、なるほど、美子さんだったのか~ 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-07-25 21:00:14) (笑:1票) |
71.何か新しい表現や演出を試みようとする意欲は認めるけど、まだ自己満足の域は脱していない。まるで「オレって変わり者だからさ~」と、自分で変人である事を強調したがる人間を見ているような気恥ずかしさがある。単なる変人の突飛な言動や映像のインパクトで驚かせている段階で止まっていて、そこにもっとヒネリや含みを持たせ、作品の中で不条理以上のものに昇華させる所まで行っていない。それに不条理と言うほど不条理な演出でもないし、非日常と言うにはそこで語られるドラマが日常に寄り過ぎている。 それにこの手の不条理な世界を描く事で、逆に「条理の意味」を見出そうとする方法論は、すでにダウンタウンの松本人志が色々とやってきた事で、それほど目新しいアプローチでもない。設定の理不尽さや笑いのレベルで言えば、やはり松本人志の方がはるかに上。 事実、狙った笑いもそれ程センスを感じるものではない。特に序盤の少年の額から電車が出てくるシーンが、いかにも「斬新な表現でしょ~?少年の心象を映像化したんですよ~」と言わんばかりで鼻につく。 また、そこを狙ったものとは言え、全体的にテンポがゆったりし過ぎていて、無駄に尺が長くなっている。ゆったり感とダラダラ感を混同している気がする。各エピソードにほとんど繋がりが無いのも、余計にまとまりに欠けた印象を与える。「なごみ系」なんてジャンルは、その言葉の響きとは裏腹に、生半可なやり方では表面的な笑いを取るだけで終わってしまいかねない難しいものだと思う。 結局、最終的にホロリとさせる、お涙ドラマに終着するというのも、その狙いが見えてちょっと冷める。 【FSS】さん [DVD(字幕)] 4点(2005-06-25 17:24:57) (良:1票) |
70.この映画は奇妙だ。そしてそれと同時に、とても身近でとても深遠な“幸福”を備えたファンタジーだと思った。突飛なアイデアと抜群の色彩に彩られた映像世界もさることながら、この映画の成功は、何と言っても俳優たちが醸し出すユニークで自然な“鬱積”とそれに対する“解放感”の見事さによるところが大きい。その中でも特に幸子役を演じた若干6歳の女優・坂野真弥のたたずまいは、浅野忠信、三浦友和ら名だたる名優たちを抑えて抜群だったと思う。 “人の生”は「茶の味」だ。いろんな要素がごった返して混ざり合って、苦い旨さが、ほっとする。そしてそれは、宇宙の壮大な混沌とも類似するほど、深く、果てしない。 【鉄腕麗人】さん 10点(2004-11-01 21:59:26) (良:1票) |
69.《ネタバレ》 これまでに私が見た日本映画の中で最高級の出来だった。 映画を観るとき少なからず生じる「息苦しさ」が、この映画においては生じなかった。 コメディーをやるときにも、すこしシリアスなシーンをやるときにも、この映画は常に自然で、心の底にそっと触れるような気の使い方が徹底されていた。 ただし映画の導入部分には、少しやり過ぎているようなシーンが多く、不安定さが感じられた。 【浅田荷葉】さん [DVD(邦画)] 9点(2019-03-13 01:48:16) |
68.《ネタバレ》 思いがけず、面白みのある映画に出会い、懐かしい気持ちになる。前半は良くわからない展開に戸惑いがあるが、電車内でのキャラ写真取り辺りから面白い展開になっていく。田舎の美しい風景、空(雲、夕焼け)の風景を淡々と描写し、ギャグ的な笑いを散りばめ、30年位前のアイドル三浦友和、手塚理美を起用してノスタルジー感を漂わせる。「山よ」も劇画風マンガも傑作。映画の終わり方も秀逸。 【cogito】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-08-13 12:34:37) |
67.なんであなたは三角定規なの、のほうが、山よ山よ山は生きている、よりよかった。普通に喋ってる感じと普通でないとことの同居。人工的な画面と夕焼けの自然な場面との同居、でもある。CGを溶け込ませるでなく・際立たせるでなく、同居させている。そういう変な感じ。変なことやってるでしょ、という「どうだ」の姿勢がくどくなりそうなところを救う三浦友和・手塚理美の存在が大きい。栃木県茂木町だそうだ。囲碁囲碁と叫びながら、やがて囲碁マンになって正義の妄想にひたる。うんこを載せられたやくざの幽霊が、掃除をしてるときもボーッと立ってる。さか上がりが出来て仏頂面の少女は最後に笑う。もうちょっとで「どうだ」という態度への反発が起こるギリギリのところで、なんかうまくかわされてしまう。 【なんのかんの】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-02-01 09:21:39) |
66.おじいさんいい味だしてた。逆上がりのできたシーンやバスに送っていくシーンがとてもよかった。 【ホットチョコレート】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-02-15 20:03:05) |
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65.茶の味 非常にキュートな作品です。初っぱなから少年の頭から電車が飛び出していくシーンはこの作品の特徴を非常によく表していると思います。これすごくいい映画で最後は感動的なんだけど、基本はコメディです。 だから「無駄に面白い」って感じがします。もちろん褒め言葉です。この無駄さ加減がとてもゆるくてさくさく観れるのです。 うーん、なんともコメントしづらい映画でした。個人的には浅野忠信が良かったですねー。あと主人公の男の子もとても好感が持てました。恋をした時の「わかるわかる」とうなずくような行動はほほえましい。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-06-12 00:22:48) |
64.《ネタバレ》 あの爺さん以外はだいたい普通の人たちで、その日常が描かれている。ちょっと変な感じがするのはCGの効果もあるけど、カメラの視線が覗き見に近いからで、「日常」という言葉で収まるボーダーライン。そのボーダー上をうろうろしながら、面白おかしく暮らしを描写する。狙いは分かります。エッセイになるようなエピソードのさらに一歩手前にある、何でもない暮らしのシーンを切り取って、その何でもない暮らしにも確かに「味」~まさしく茶の味みたいなもの~は存在する、ということだ。人生とは、そんな起伏の積み重ねという見方も確かにある。逆上がりが出来た瞬間などは特上の宇治茶みないなもので、ひまわりの花マルが宇宙空間まで咲き誇る。ちょっと毒のある表現もあったので、これを観て人生って素晴らしい、とは思わなかったけど楽しく観ました。 はじめ君が家まで自転車で全力疾走して、自室でシャドーボクシングするシーンのウキウキ感とか好きです。それと手塚理美が良かった。「ふぞろい…」時代からファンなんだが、がんばり過ぎのハリネズミみたいな役が多く痛々しかったけど、この映画ではマイルドでいい表情してました。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-04-07 01:26:02) |
63.《ネタバレ》 ところどころで不快になるほどつまらないシーンが多くて、ちょっと辟易しました。特に校庭に暴走族風のバイク数台乱入してパラパラやるとこや、電車内で写真を撮ってる人が急にかかるロックっぽい曲にあわせてクネクネする場面とか、レコーディングスタジオ内での歌や踊り等はかなりひどかったです。オジイ役の人も昭和のコント並のメイクや動きで違和感ありました。他に「この場面はすごく良かった!」というプラスの印象を与える場面がほとんどなかった為、全体的にはそんなに悪くない映画なんでしょうけれども、観終った後の印象は好くなかったです 【紫電】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-09-12 21:26:31) |
62.シュールなんだか奇怪なんだかわからんほのぼのコメディ。田舎の青春っぽい感じなのはだいぶ好きですが、いちいちしつこい部分があり、やや冗長。着地点は良かったです。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-06-10 18:25:12) |
61.《ネタバレ》 美しい農村を背景に変な人々のオムニバス。割と典型的な邦画のスタイルでエピソードにはタイトルよろしくほろ苦い味もあるが全体的にバランスが悪い。風景は美しく郷愁感を誘うがストーリーが雑で浮いている。 特にシュールで不条理を狙ったと思われる極端に走った笑いのパートはツボにはまるかはまらないかで評価が分かれると思う。個人的には全くダメ。会話よりも変なアクションに頼っている感があり好みに合わなかった。 【飴おじさん】さん [地上波(邦画)] 2点(2008-05-24 12:36:40) |
【よしのぶ】さん [地上波(邦画)] 1点(2008-05-23 04:06:11) |
59.観る人を選びますが、私には合ってました。「一局打とうよ!」って言われたい。青春だな~。 【ポドルスキ】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-01-25 00:32:30) |
58.漠然と点描される家族各々のエピソード。 映像系の人だけあって撮りたい画のために寄せ集めたような中身のない内容ばかり。 何かひとつでも共感出来るものがあれば評価になっちゃうんでしょうね。 まあ、自分は共感出来れば評価するなんて事はしていないので・・・。 【カラバ侯爵】さん [DVD(邦画)] 2点(2007-12-04 21:51:03) |
57.不覚にも幸子で泣いてしまった。 全体的な構成としては纏まりがないんだけど、ときどき琴線に触れるシーンがある。 なんとも言えないシュールさにちょっと心が癒されました。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-10-13 04:37:02) |
56.いやぁ~~~、この映画はサイコーだった!! 現代日本映画ココにありき!の傑作movie!! ちょーオススメしたい映画だ。 かつて、この予告篇を映画館で見た時、その特殊効果(CGの演出)シーンばかりが強調されていたので、全編にわたってCGばっかりなのかなぁ、、、という印象を持った。 しかし、実際の内容は、予告篇で感じたイメージとは全く異なっており、とても幸せになれる、気持ちのいい映画だった。やはり予告篇だけじゃ、映画は分からない。 大好きな浅野忠信も、その魅力を発揮しまくっているが、その他の出演陣もいい味を出している。特に、映画、『鮫肌男と桃尻女』に続く、“怪演”をしてみせた我修院達也(旧俳優名、若人あきら)は素晴らしかった!ソロアカペラ『三角定規』は奇妙奇天烈!! 「すごい!」の一言だ。 あと、“リトルテンポ”のテーマ曲も最高! この映画の、ほのぼの感も最高! おっしゃる通り、とっても「ピースフルな物語」だった。 理屈じゃなく、こういう「雰囲気」で楽しむ映画は、最高に好きだ。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-08-30 23:41:46) |