9.前作の熊虎親分と何がどう違うと言われても困るけれど、でも、相当ヘンテコになってます。しかしこれこそが鈴木則文監督の思い描いた熊虎親分そのもの、なんですかね。ここから先は、脇役には収まり切らないので、主演作『シルクハットの大親分』で、どうぞ(これがカッコいいんだ。アホだけど)。 今回、藤純子演じる主人公を支えるのが鶴田浩二。彼らの前に立ち塞がる敵の凄腕が、菅原文太。こうやってみると、このヒト、悪役の方が似合ってそうな。鶴田浩二vs菅原文太、シビれますな。 白木マリと西村晃のサブストーリーも印象的だし、クライマックスにおける製糸工場での死闘も目を引きます。 充実してます。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 8点(2021-09-28 19:41:30) |
8.《ネタバレ》 お竜様を美しく撮ろうという点に関しては一貫しており、そこだけで十分に価値があります。凜とした正面アップの連打もいいけど、実は一番ぞくっとしたのは、賭場の仕切りでの背筋の伸びた座り姿。●一方で、演出はどうも今ひとつで・・・とにかく敵の陰湿ぶりに気合が入っており、主人公側がほとんどやられ放題になっている。ラスト10分のオーソドックスな殴り込みだけで逆転というのはちょっと無理があります(あそこまで敵の描写が行ってるのだったら、制裁で製糸工場を全焼くらいはしてほしかった)。中盤の「自分の身を掛けた丁半勝負」は反撃ポイントなのですが、相手の賭博師(白木万里!主水の奥さん!)と後で和解みたいな感じになるので、パワーが弱まっている。山城新伍のコメディパートは浮きまくっている上に、なぜかしれっと最後は殴り込みの側近みたいになっている。西村晃の「男でなくなった」という設定は重すぎ(の割に生かされていない)。文太の使われ方も中途半端。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 6点(2021-09-23 00:45:50) |
7.《ネタバレ》 全体的にクオリティは向上している様に思うが(アクションや細部の演出など)、これも少し良くなったと思ったシナリオはラストが超絶に大雑把(菅原文太が消えたり)でイマイチ。鶴田浩二は名優。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(邦画)] 5点(2019-11-28 21:36:58) |
6.女任侠もののさきがけともいえる「緋牡丹博徒」を世に送り出した鈴木則文本人が監督した唯一の作品。監督が統一されてないので雰囲気も違って当たり前なのだが、本作に関しては鈴木色ともいえる薄っぺらな娯楽性が突出しており、前後作品からは若干浮いた存在のように感じられる。若山富三郎演じる熊寅親分の三枚目ぶりも度を越してほとんど道化。立ち回りも派手で、復讐の炎の火元となる敵方の憎憎しさも絵に描いたような憎憎しさ。女を手篭めにするという下品なシーンまである。隠すとか見せない演出なんて無い。ザ・見世物!である。ある意味幼稚。でもある意味これが映画。 【R&A】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-10-28 14:26:12) |
5.《ネタバレ》 シリーズ第2作。コミカルなシーンやキャラクターを増やすなど前回よりも娯楽性が増していて、今回も面白かった。脚本も書いている(今回は野上龍雄との共同。)鈴木則文監督の映画はこれが初めて見たのだけれど、前回の山下耕作監督の演出との違いも見ていて面白いし、それにお竜を演じる藤純子が前回よりも美しく感じるのは、やはり鈴木監督が自分で脚本も書いているからというのもあるのかもしれない。鶴田浩二はあまり東映の映画では見てないけど、なんかこう、粋なかっこよさを感じる。ドラマとしては前回に比べてやや物足りない感があるものの、それでも笠松(天津敏)に騙され、犯されたことを悔いて死のうと考えている菊池(村井国夫)の妻をお竜が説得する場面や、西村晃と白木マリの夫婦の絆が感動的だった。でも最後、鶴田浩二が射殺されるのはなんか強引に感じるし、笠松組のナンバー2みたいな菅原文太の最期もえらいあっさりとしているのがちょっとなあ。この二つ、とくに鶴田浩二扮する風間周太郎とお竜の別れはもっと別な形のほうが良かったんではないか。たとえ殺されるのであってももっとドラマチックな何かがほしかった。面白かったのは確かだけど、個人的にはお竜のキャラも含めて前回のほうが好きかなあ。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-07-27 02:33:36) |
4.《ネタバレ》 監督が前作の山下耕作監督から鈴木則文監督へとバトンタッチしてのシリーズ第二作目となる今回はどちらかというとややコミカルな部分を描こうという監督の狙いというものが見えた気がする。例えば藤純子扮する緋牡丹のお竜こと、矢野竜子の弟子になろうとする二人の男、山城新伍の七と玉川良一の六のキャラクターと雨の中、傘を差しているお竜に対して、喧嘩をしかける笠松組を傘を武器に一人ずつ倒すシーン、どぶの中に投げ落とす所なんて、まるで漫画のようだし、そんな中、鶴田浩二が物凄くかっこ良い。行く先先でお竜のことを助ける鶴田浩二の風間周太郎、出来ることなら最後のあのシーン、銃で撃たれての死は描いて欲しくなかったなあ!それと私も前作よりも更に美しさをかもし出している藤純子のお竜については、前回の方が個人的に見て、好きです。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2006-07-09 12:04:05) |
3.《ネタバレ》 第2作。前作と比べるとちょっといまいちか。東映任侠のパターンなのかあんな強引に鶴田浩二はじめみんな死ななくても...。それにベタベタなロマンスすぎるというか。藤純子は今回のほうが綺麗だったけど、緋牡丹のお竜のキャラとしては前回のほうが好き。気を張りまくってた前回に比べて今回は優しすぎるというか。それにしても旗本退屈男並に着替えまくってたなぁ。 【バカ王子】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2006-05-21 00:02:35) |
2.「トラック野郎」シリーズでお馴染みの(僕にとってはね)鈴木則文監督による、シリーズ第二作。鈴木監督らしい(多分)明快な筋立てで、ドラマチックなところはどばーんとドラマチックに、コミカルな所は徹底的にコミカルに、そして悪役はとことん憎たらしくってな感じの演出。いかにもヴァンプ(毒婦)な白木マリと情けなくもひたむきな西村昇(後に黄門様やった人とは思えん)のカップルが印象的。ただ、敵役の菅原文太が、ラストで割とあっさり倒されちゃうのが、ちょっと惜しいかな。 【ぐるぐる】さん 7点(2005-02-07 21:14:17) |
1.「緋牡丹博徒」シリーズ第二弾。前作に続きもう本当に藤純子に尽きる。「親分さんの胸に、血の花が咲くとよ!」って。カッコイイと言われるセリフは数多くあるけど、本当に観客をシビレさすセリフというものはなかなか無い。キッと睨みつけるその眼差しに惚れ惚れする。お竜に惚れ込む四国の組長役で登場する若山富三郎のユニークすぎる存在感、女賭博師の不能になった夫を演じる西村晃も見事。 【鉄腕麗人】さん 8点(2004-05-11 00:29:18) |