187.《ネタバレ》 まず冒頭でマリー(フランカ・ポテンテ)が射殺されちゃうのにびっくり。
自分を狙っているのは誰なのか。ボーンに罪をなすりつけようとしているのは誰なのか。
前作より明らかにミステリー色とドラマ性が強い。そして展開が早い。アクションも速い。カーチェイスは凄い。
少年漫画のようなノリはナリを潜め、完全なる『映画』になっていますね。
カメラワークの臨場感も前作を凌いでいる気がします。
手ぶれ撮影が平気、むしろ結構好みな私にとっては、迫力が感じられてとても良かったです。
特にカーチェイスのリアル感は凄い。
今までのカーチェイスであれば、『ありえないでしょ』の神業連発で、なんだかんだ言って切り抜けちゃうのがセオリーっちゃあセオリー。
ところがこの作品は違います。ぶつかる。ぶつかる。
いや、そりゃ急に道路に飛び出したり、車線変更すれば、そりゃそーなるのが普通なんですが、映画ではそーならないのが普通なのに、あえてそれをやっちゃうっていうね。あれ?何を言っているのかよくわからなくなってきました。
個人的にはカーチェイスであんま熱くならないのです。車やレースに興味が無いっていうのもあるんですが。私にとってカーチェイスって、どちらかというと退屈なシーン。であることが多い。
ところがところが。この作品ではもう目が離せません。
すべてのアクションが最高級のレベルで仕上がっていて、それでいて前作の雰囲気を少しも損なっていません。サスペンスアクションの最高級と言ってもいいくらいです。
恋愛要素が完全に排除されたのも、個人的な好みと合致しました。
トレッド・ストーン最後の生き残りとニッキーの使い方が、おいしいけど、ちょっと出番少なくてもったいない気がします。
そしてブライアン・コックス演じるアボット。唯一サプライズ演出をできたかもしれないのに、ステレオタイプの黒幕で悪いやつってのがばればれ。これじゃあダニーが殺されちゃうシーンだって全然驚けません。まさにダニーは無駄死にですね。