42.《ネタバレ》 一応Zガンダム放映20周年作品という触れ込みらしいが、
旧作画と新作画の切り張りしたTVダイジェストという、
凄く違和感のある作品に見えた。
これはファーストの劇場版と似た手法だけれど、
放映終了からの期間が大きな溝を作ったと思える。
またTV放映時から思っていた事だが、
ティターンズがハイザックやガルバルディなど
ジオン系(を思わせる)モビルスーツを使うことに抵抗があった。
エゥーゴがスペースノイドよりということを考えれば、
ザクはこちらが使用するほうが自然に思える。
冒頭では連邦内での派閥政争の意味が大きくも思えるので、
そもそもジオンのモビルスーツが出てくる意味あいは少ない気がする。
このへんは主人公はガンダム、敵はザクという図式を
無理やりあてはめざるをえない大人の事情があったのかもしれないが…。
どうせならこういうブレをなくした完全新作を期待したのだが、
細部はともかく、ほぼTVと同じストーリーで残念だった。
尺の短さも気になるところ、
いきなりティターンズにカミーユが捕まってる所から始まるのを見ても、
映画としてのストーリーとしてもいまいちさを感じてしまう。
また今作の山場となるジャブロー攻略戦での、ティターンズの核による本部破壊という事柄が、
大局に活かされないのが問題ではないかなと思える。
人的被害、自然破壊、倫理的な問題と政治的にティターンズを失脚させるに十分な事だと思うのだけれど、
脱出できてて良かったと一エピソードで済ませてしまうところが作品の軽さにつながっていると思う。
とまあ、いろいろ批判めいたことを書いてますが、Zガンダム自体は嫌いじゃないです(笑)。
アッシマーとギャプラン(とロザミア)は好きなので新作画として見れて良かったし
(点数の大半はここに集約されてます)、
「星を継ぐ者」というサブタイも良いし、Gacktの歌もわりと良かったです。
ただファーストガンダムが好きな身としては、どうしても評価がさがってしまいます。
それにしても流れ弾にあたるシャア(クワトロ)はへっぽこだなあ…。