紀子の食卓のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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紀子の食卓

[ノリコノショクタク]
Noriko's Dinner Table
2005年上映時間:159分
平均点:6.08 / 10(Review 24人) (点数分布表示)
公開開始日(2006-09-23)
ドラマホラーシリーズものミステリー小説の映画化ネットもの
新規登録(2007-07-09)【コウモリ】さん
タイトル情報更新(2020-07-11)【イニシャルK】さん
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監督園子温
キャスト吹石一恵(女優)島原紀子
吉高由里子(女優)島原ユカ
光石研(男優)島原徹三
宮田早苗(女優)島原妙子
つぐみ(女優)クミコ
並樹史朗(男優)池田
三津谷葉子(女優)みかん
手塚とおる(男優)ひげの男
藤間宇宙(男優)
古屋兎丸(男優)喫茶店の男
安藤玉恵(女優)「決壊ダム」
渡辺奈緒子(女優)「廃人5号」
原作園子温「自殺サークル完全版」(河出書房新社)
脚本園子温
作詞浜口庫之助挿入歌「バラが咲いた」
作曲園子温テーマ曲「Lemon Song」
浜口庫之助挿入歌「バラが咲いた」
撮影谷川創平
配給アルゴ・ピクチャーズ
美術西村喜廣(特殊造型)
編集伊藤潤一
あらすじ
女子高生・島原紀子(吹石一恵)は、妹・ユカ(吉高由里子)、新聞記者の父・徹三(光石研)、母・妙子の4人家族。卒業後は東京の大学へ進むことを考えていたが、父の反対にあっていた。ある日、紀子は、「廃墟ドットコム」というサイトで出会った仲間を頼り、家出をして東京に向かう…。
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12
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24.娯楽性はほとんどない. また決定的に青臭い。
紫電さん [DVD(邦画)] 1点(2021-11-06 11:51:01)
23.《ネタバレ》 ちゃんとした話と意味不明との境界線ギリギリが最初から最後まで続く。
この絶妙なバランスを狙ってやっているなら結構すごい。
まあしかし、この監督の映画とは合わないのだと再認識。
最後「後は知らん、テンションおかしくなってワ~ン!みんな死んじゃえー」で
終わらせるの好きすぎるでしょ。これもなのかよ・・・
普通の映画が観たいなら全くオススメできない。
虎王さん [DVD(邦画)] 5点(2016-10-14 23:12:12)
22.意欲作、問題作、実験映画、という形容詞が頭に浮かんだが、なにが問題でどこが意欲でどんな実験なのかはさっぱりわからない。強烈な印象を残したが、良い映画なのか良くない映画なのかがさっぱりわからない。評価不能ということで、真ん中とって5点計上です。
la_spagnaさん [DVD(邦画)] 5点(2015-05-25 00:25:00)
21.《ネタバレ》 吹石一恵と吉高由里子が若くて可愛いです。園子温映画はどれも家庭が崩壊していて、ミツコという名の女性がいて、序盤から引き込まれていつものように楽しめましたが、最後ウワーッてなって終わるのも昔からなんですね。もっと丁寧に作って欲しいです。
DAIMETALさん [インターネット(字幕)] 4点(2014-11-17 14:48:23)
20.《ネタバレ》 2時間半かけて壮大な家族ごっこを見せられる映画。
園子温が得意とするひとつの家族の崩壊を描いた映画であるが、後の「愛のむきだし」なんかと比べると粗が多く、何が言いたいのかよくわからない為イマイチ入り込めなかった作品。
まず、紀子の思想、行動、が不可解すぎてついて行けない。

彼女は、今の自分が嫌いで、生きていること自体がリアルに感じないとつぶやく。
自分の周りには自分を理解してくれる人間など居ないとネットにはまっていく。
やがて廃墟ドットコムというサイトに辿り着く。
その結果、新しい自分に生まれ変わる為、家族ごっこにはまっていく。

う~ん、なんという厨二病的思想。
救いようが無いです。

それから、映画全体を通してあまりにクドイ演出が続くので苦痛だった。
とにかくモノローグが多すぎ。あんな1から10まで説明されたらクドイだけ。まるで観客に何か想像させるという事を放棄するかのよう。
やたら繰り返し挿入される「自殺サークル」の集団自殺の映像や、オルゴールみたいな音楽が耳障りだ。
まだ「自殺サークル」の方が気軽に楽しめるバカ映画だったのでマシだった。
ヴレアさん [DVD(邦画)] 3点(2014-10-11 20:43:22)(良:1票)
19.《ネタバレ》 おおきな特徴は、登場人物の内面(考えていること)を、自分の声でナレーション(独白)しまくっていること。無理やりな設定に放り込まれた登場人物たちに、強力なリアリティを生み出しているので、なんだか乗り物酔いのような気分になる。
また、以前観た同監督『自殺サークル』とも内容がリンクするのも興味深い。『自殺サークル』は意味が良くわからずたいして面白くなかったんだが、『紀子の食卓』を観れば、なんとなく『自殺サークル』の意味が分かったりする。特に”サークル”の意味とか、あああーうまいねえー!と思った。

吹石一恵と吉高由里子とつぐみが、歪んだ家族になっていくんだが、怒鳴りあい泣き叫ぶラストは、ソノシオンとラースフォントリアーにしか撮れないだろう。もうすこしエロければ・・・。
no_the_warさん [DVD(邦画)] 7点(2014-05-06 01:45:05)(良:1票)
18.《ネタバレ》 「自殺サークル」の前日譚であり解明篇でもある 「自殺サークル」がまったくオチなかったので、ある程度理解出来てそれなりの満足感があった しかしやはりというか秘密結社の様なカルト集団の話である このオチはこれしかあり得ないので月並みな、「やっぱりか」という落胆も伴なった 3人のヒロイン達のモノローグでストーリーが進行して行く手前、各自の想像や希望なども盛り込まれていて、一筋縄ではいかない展開も違和感を伴う しかしそもそも徹底した一人称の表現は、多少リアリティを外してもかなりの部分で許容範囲なうまい表現じゃなかろうか 園子温にしては表現がかなりソフトだがヒロインが皆若いのでしかたがないのか 曲がりなりにもアイドルのキャスティングだし ヒロインの紀子は基本、身勝手なイライラさせる女なので、行く末が悲惨でもしかたがないかなと思って見ていたが、しかし一番の悲劇はさほど出てこない母親だと思った この人はほとんどキャラを描かれないのでむしろ可哀想で救いが無い 精神障害を伴う女性の表現は一番の不得意科目なので見ていて結構つらかった しかしカルト集団からヒロインを救い出す話は、2年後の「愛のむきだし」で完成されていて、同じテーマで愛の本質(この場合は家族愛か)に近づいて行く映画作りはさすがに見事だ
にょろぞうさん [DVD(邦画)] 8点(2014-04-09 13:51:49)
17.《ネタバレ》 この映画が嫌いだ。逆光を使った小奇麗な風景、幸せそうに流れるオルゴール、登場人物たちのポエム、言い換えると独り言。それらは虚構の幸せを映す鏡なのだろう。私にはかったるかった。クシャミが出た。こんな「クシャミ」なんていらないのだ。『自殺サークル』の飛び降り自殺の場面もうんざりした。意図は解る、けど何度も映されるとウンザリだ。
でもとっても感動した。何故だかはハッキリと分からない。"家族の血"というモチーフに固執し続ける園子温監督の意識が一番強く感じられたからかも。始まりの家族はどこか変だ。イビツで嘘だ。だから紀子は逃げ出した。紀子は自殺サークルでレンタル家族になった。みんな自分の役割を演じるのだ。みんな幸せそうだ。とっても。でもこんなに幸せそうなのもやっぱり変だ。まるで判を押したような幸福な光景の気味の悪さ。家族は痛みを伴って存在するものなのだ。
「一からやり直そう――」徹三の言葉が心を打った。とっても平凡な言葉。クミコの母親も同じことを言っていた。でもその言葉の重みには数万光年もの差があるのだ。紀子は紀子として生きていく。ユカは真っ新な、白いキャンパスみたいに新たな家族を求めて生きていく。どっちが良いのかは分からない。分かるのは本当の家族であるには痛みを伴うということだけだ。クシャミが出た。この映画は大好きだけど、こんな文章は大嫌いだ。
民朗さん [DVD(邦画)] 8点(2013-10-16 00:00:39)(良:1票)
16.《ネタバレ》 レンタル家族というモチーフは本作が公開された20年程前に清水有生のデビュー作『正しい御家族』にもあったので、目新しくは感じなかった。
むしろ、いまさら感のある題材だとも感じたが、切り口が面白く、なにかわけのわからない迫力を感じて目が離せない。
同監督の『自殺サークル』を先に見たが、それはまったく受けつけなかったのに、本作はなぜか面白かった。
家族のあり方やアイデンティティの喪失といったテーマに切り込んで、サスペンス性の高いストーリー展開。
哲学的でカオス状態、シュールで理解しにくいところもあるのが残念。
もう少しわかりやすく整理してくれていたら、唸るほどの傑作になっていたような気もする。
あえてモノローグを多用しているようだが、これだけ多いとさすがにうるさく感じられる。

出演者の好演が印象的で、特に吉高とつぐみは役柄にハマっていて迫真の演技。
吉高はこれがほぼ映画デビュー作といってもいい新人だったが、ナチュラルな演技と個性が光り、売れっ子になるのも十分納得の存在感。
飛鳥さん [DVD(邦画)] 7点(2013-02-27 11:53:51)
15.でも、吹石一恵がさ・・  でもね 吉高由里子でプラスマイナスゼロってとこかいな・・ (なにが?)
3737さん [DVD(邦画)] 5点(2012-09-02 22:42:30)
14.兎に角、登場人物のモノローグが止まらない。感情だけにとどまらず、動作までいちいち喋って説明するというのはかえって斬新である。何といっても、くしゃみをした登場人物に「くしゃみをした」というモノローグを被せるである。敢えてこのスタイルにしたのだろうが、個人的にはまったく“ない”作品だった。あまりのくどさに中盤から吐き気を覚え、もうやめてくれと願っても最後までそのスタイルが貫かれる、159分間の拷問のような作品でした。
j-hitchさん [DVD(字幕)] 0点(2012-08-26 22:49:02)
13.《ネタバレ》 登場人物がとにかく語る語る。詩の朗読に映像をつけたような作品で、映画としてはちょっとどうだろ。最後の最後でダラダラしすぎなのもマイナス。つぐみの迫力はすごかった。
テイストが同じ「愛のむきだし」は「紀子の食卓」を、よりエンターテイメントに特化させたような作品だったんだな。「愛のむきだし」はそれこそクソ長いけど、それを感じさせないパワーがあった。
すべからさん [DVD(邦画)] 5点(2010-11-22 00:53:42)
12.《ネタバレ》 いかにも幸せそうな家族を演出する父親。
それに嫌気がさして家出をし、商売として他人の家族を演ずる長女と次女。

結局、どちらも演じているわけだから、観ているうちに頭が混乱してくる。
っていうか、“演じている”と言っても、所詮は現実社会での出来事なわけだから、そう深刻に考えなくたって良い。
深刻に考える必要のないことを、本作は2時間半以上もかけてじっくり描く。
だからテーマとしては、特に興味を持てなかったが、話の展開がスリリングで、しかも刺激的なシーンが多いから、飽きさせない。

サスペンスとして観れば、満足に楽しめる力作。
だけど、何かを問題提起しているかと言えば、案外そんなでもなく、薄っぺらい印象はぬぐえない。

長女の吹石一恵が気色悪くて個人的に苦手だけに、次女の吉高由里子の存在が救いになった。
吉高由里子は、生意気な感じがハナにつくが、制服も似合っているし、腕はスベスベだし、何だかんだ言って好きになってしまった(笑)。

ラストの解釈はとても難しい。
結局、最初は地味な存在だった次女が、みんなを戒めて旅立っていくわけだが、そのほかの3人は、一体、最後にどこに辿り着いたのか。
なんか判然とせず、すっきりしないラストだった。
にじばぶさん [DVD(邦画)] 7点(2010-11-08 02:21:28)(良:1票)
11.長い尺があっという間にすぎるほど面白かった。「自殺サークル」「紀子の食卓」「愛のむきだし」は、個人的に園子温3部作と思っていますが、この作品から急に完成度が高くなりました。
家族主義的な閉塞を逃れるべく、郷里を離れ東京に辿り着いた紀子。そうして出会った
ハンドルネーム「上野駅54」に言われるがまま、レンタル家族を引き受けるも、どこか
違和感を拭えない。赤の他人がその時間の限り、かけがえのない家族でいられる、家族や
人格の「入れ替え可能」の象徴としてのレンタル家族。
 一方、娘が失踪してなお、理想の家族を信じて疑わぬ紀子の父は、娘が消えたその理由を
探るも、まるで分からない。分かるはずもない、彼にとって家族は「入れ替え不能」な
存在なのだから。
 娘・紀子はいずれとも決せぬまま、その狭間で戸惑い、翻弄される。

「入れ替え可能」、ゆえに生きていても、生きていなくても一緒。
 生きるという選択も「あり」だし、死ぬという選択も「あり」。 
 だから、例えば集団自殺をするわけだし、例えばマイク真木「バラが咲いた」に包まれて、
殺されることをも甘受する。
 誰が死のうが、何が起きようが、何も変わらない。平坦な「終わりなき日常」がただそこに
あるばかり。

 クライマックス、血みどろの惨劇は夢か現か、過去の記憶の染み付いた借家で、家族揃って
鍋を突く団欒のとき。
 そして夜明け前、妹・ユカはひとり東京の街へ消える。家族の「入れ替え不能性」が
夢物語でしかないことを思い知らされる瞬間だ。
のび太さん [DVD(邦画)] 9点(2010-03-31 17:47:59)
10.《ネタバレ》 『自殺サークル』を観てないせいか、集団自殺とレンタル家族の、テーマとしてのつながり具合がよく分からず、判断留保の部分が多くなってしまうのだけど、レンタル家族のテーマに限れば、ラストの実家のセットを組んでいくあたりへ向けての緊張は楽しめた。未知の他人の家族を演じることで得た解放感と喪失感、解放したつもりで引きずっていたもの、喪失したつもりでまだ残っていたもの、などなどが、ゴチャゴチャと未整理のまま提示され堆積していく手応え。ただあくまで「提示」であって、結論はない。もちろん結論などなくていいのだが、結論に少しでも接近しようとする試行錯誤があったのかどうか、そこがちょっと疑わしく、既製の「結論」的なものをパッチワークしただけじゃないか、という気分も残る。徹底したモノローグ進行という手法も面白く、弁士つきサイレント映画のような世界、いや弁士は第三者として存在しているわけで、これは本人が脇で説明しているホームビデオって感じか。「お父さんは寂しい」という新聞のスクープがおかしい。
なんのかんのさん [DVD(邦画)] 6点(2010-02-10 12:06:00)
9.《ネタバレ》 この映画は、映像付きの小説を読んでいる感じで、登場人物の
台詞以外の説明文がおととなって現れる感じです。それはそれで
テロップ満載の今日、素直に受け入れれることができた。
レンタル家族は形態こそ別にして、立派なビジネスとして今や
存在しているのじゃないかなあ。少なくともこのぐらいなりきり
になってくれるのであれば需要はかなりあると。料金も劇中では
そんなに高くなかった(万札数枚?)ようだし。
それとお姉ちゃん。高校生役はかなり無理。妹いまや大活躍。
お父さん タカトシのどっちかに似ている。
でもこの映画予告編見ただけではこの映画に吹いている「風」
は理解できないし、あの血で敬遠する人も沢山いると思う。
予告編だけ作り替えれば吉高ファンも含め沢山の人がみるかも。
K2N2M2さん [DVD(邦画)] 7点(2009-10-19 04:31:29)
8.すごく面白かった。園子温バンザイ。『自殺サークル』の自殺が自殺をする役を演じたに過ぎないという驚愕の事実となぜそうするのかという哲学に圧倒されたのだが、この作品の面白さはその哲学にはなく、その哲学を謳う者と信仰する者、あるいはそのまわりの者の人生を事細かに見せてゆき、尚且つその莫大な量の物語を退屈させずに見せるところにある。紀子の物語に属する妹、妹の物語に属する紀子、クミコの物語に属する姉妹、、、と、とめどない物語が2時間半に凝縮される。ナレーションが実に効果的に物語を進行させると共に絶妙な効果音ともなっている。とくに妹=吉高由里子の声がいい。さらにその「心の声」と行動のギャップが、現実世界とネットの世界、あるいは家族とレンタル家族、はたまた写真に映る不満顔と母の絵に改変される笑顔という作品内に存在する二対という構図との相乗効果で重要度を上げている。この二つの世界の戦いともいえる本物と偽物がごちゃまぜの家族の団欒が壮絶!!結末も素晴らしいと思った。登場人物のそれぞれのドラマの展開のさせ方やナレーションの挿入は以後、園子温の印となる。いや、ナレーションは初期作品でもあったが。これって元が詩人ゆえの大胆さだろうか。映画にとってナレーション多用はけして褒められるものじゃないだろうに園子温映画の場合はなくてはならないアイテムとなっている。
R&Aさん [DVD(字幕)] 7点(2009-06-16 14:14:20)
7.《ネタバレ》 「自殺サークル」アナザーストーリーのような話。
といって、これを見る為に「自殺サークル」を見る必要はないかもしれませんけど、

インパクトありきの前作に比べて、
なんか、凄い事になってました。

話は「自殺サークル」同様、良く分からないんです。
でも、「自殺サークル」に比べて、なんかちゃんとした感じがするんですねぇ。
不思議な事に。

とはいえ、かなり非現実的なもんで、
点数が非常に付けづらい。
でも、嫌いかというとそうでもない映画なんです。

一言で言うと、「不思議な映画」

「自殺サークル」と違って
序盤はふわーっと始まるんですけども、

しかし、「レンタル家族」をしている所あたりから
妙な緊迫感が。

特に決壊ダムのエピソード・最後らへんパパ覚醒とかは
かなり凄いですね
おかげで家族団欒のシーンですらえらい緊張感ですもん


人によっては10点にもなりえそうで、0点にもなりえそうな映画です。
シネマレビュー管理人さん [DVD(邦画)] 7点(2009-05-18 17:17:45)
6.《ネタバレ》 これは、おかしな映画だった。途中までだらだらした印象だったが、終盤はいきなり緊迫感を孕んだサスペンスへ。シーンが修羅場と化して再び家族芝居が始まった時にホッとした。つまり「家族」が持つ居心地の良さとは虚構なのか。そこに深遠なテーマが見え隠れする。主人公の妹役がいい味出してました。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-08-15 13:57:40)
5.《ネタバレ》 出演陣の熱演に圧倒され、160分間があっという間に感じる作品。しかし脚本は決して面白いものではない。紀子と妹は、一体何がそんなに不満だったのか?廃墟ドットコムにどんな居場所を見出したかったのか?上野駅54は何をどう復讐したくてレンタル家族という仕事を始めたのか?分からない事だらけであるが、人の内部に潜む「孤独、不満、虚構」を痛いように突いてくるのはさすがだった。

しかし人がアイデンティティを考え求めた時に、容易に哲学的な問題提起をしてカルトな方向に進むのはあまり好きではない。女子高生の集団自殺に代表されるような、自分の不安が払拭し、精神的に受け皿を見つけられた先の死であればそれは良いのではないかという雰囲気は、ある意味「逃げ」でもあり正しい答えでもない気はするが、そこは賛否両論あるのかもしれない。

終盤、不満を持って蒸発した姉妹と絡む上野駅54が少しだけ素の顔を見せる。しかしコインロッカーに預けられ愛情を知らない彼女が、その微妙な心情の遷移があまり丁寧ではないので強引な気がした。但し、本音を語り合っても1つにはなれない家族、取り戻せない時間という結末は残念ではあったが現実にもありうるかなと想像するとぞっとした。印象的だったのは、数年ぶりに父親に再会した時の姉妹を演じた吹石一恵と吉高由里子の2人が、タンスの中から出てきた父に気付いた時のショット。背中しか映していないのに確かに演技をしているように見えた。凄惨な数々のショットよりも遥かに強烈だった。
まさかずきゅーぶりっくさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-03-23 18:48:40)
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【点数情報】

Review人数 24人
平均点数 6.08点
014.17%
114.17%
200.00%
314.17%
414.17%
5416.67%
628.33%
7937.50%
828.33%
9312.50%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review2人
2 ストーリー評価 6.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 4.50点 Review2人
4 音楽評価 9.00点 Review1人
5 感泣評価 5.00点 Review1人
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