1.眠い日本。眠れない日本。だからアメリカへ。だからニューヨークへ。危険な場所へ。園子温の思想が映像と化す。出てくるやつらはめちゃくちゃだ。めちゃくちゃすぎる。でもそこを突っ込むのはナンセンス。思想の映像化なんだから。「危険」を画面に残すためのニューヨークロケとハンディカメラ風の画像。全体的に光が乏しいのも長回しをするのもおそらくは現場からあふれ出ている「危険」を画面に残すためだろう。自由と引き換えに死の危険がそこにはある。というのがよく出ていると思う。ざらついた映像は映像そのものを暴力的に感じさせる。生きることを実感したいなら死を近くに置いとけばいい。若いなら無茶しろや!そういうことなんだと思うんだけど最後の日本のシーンはちょいとわかりやすすぎないか。でもこのシーンがあるから園子温の映画なんだよね。