1.《ネタバレ》 先生を非難した母親を思わず怒鳴ってしまったことではっきりと本心に気付くという構造なのでしょうが、そのシーンの前から彼女の描写が好意によるものに感じられてしまうので印象が弱くなる。
小説版では客観的で淡々とした一人称が、彼女の心象を伏せたままに読ませてくれたので、その場面に出くわした時には作者の意図に感心させられたのですが・・・やっぱり文芸の扱いってのは難しいですね。
役者の力量不足というのもありそうだし、肝となる母子の場面もどうにも安い。
でも、怒鳴ってしまう内容が直接的なことではなく、普段気になっていた母の若作りに向かうなんてのは「芸」を感じられて好印象(もうちょっと母の若作りという情報を事前にふっておいた方が良かったと思うけど)。