1.《ネタバレ》 私も「鉄道員」よりも好きな作品と言いたい。
DVDの解説によると「わら(の男)」とは、わらでつまった頭を抱えているという、判断能力のないことを意味するらしい。
幸福な家庭を持つ男と、将来に夢を持たず、トト(宝くじ)を買い続ける美女。
全く別世界に住む、お互いの心が近づいていく過程がとても自然で、彼女がどの時点で主人公アンドレアを死ぬほど愛するようになったのか、もう一度観てみないとわからないくらいだ。
浮気に気付いた優しい奥さんの黙認が、アンドレアにとっては、とても痛々しいだろう。
因みに、この映画はハッピーエンドでは終わっていない。
それは、少年を間に挟んで泣きながら抱き合う夫婦。そのシーンに被さる妻の残酷なモノローグがこれからの未来を暗示しているからだ。