2.《ネタバレ》 ケッチャム原作という事で見てみたんですが…特に目新しいものは何もなかったなぁ…。
登場人物たちは、なーんも考えないで生きている、怠惰で刹那的で目の前の誘惑(ドラッグ、セックス)に弱くて暴力衝動が強い、頭の悪い若者たち。犯罪を犯すのは見え見え、というクズ予備軍?
主役の男は、少々他のクズたちより見目かたちがよく、輪をかけて暴力的な、スペシャルクズ男。
そして異様にプライドが高い。クズ男のプライドの所以は、他のクズたちに輪をかけて暴力的ゆえ「ボス格である」という事と、見目がいいので「女にもてる」という事だけ。
まあこの二つは野生動物だったら雄として評価されるものなのかも。強いからボスになり雌たちを従える、という。
でもさ、一応人間に生まれたんだから、頭脳を使えよー。頭、悪すぎだろう(苦笑)。
で、主役は「女にもてるオレ」というプライドを脅かす女たちを、絶対に許せない。
この薄っぺら~いプライドにすがって何とか生きているわけだから、プライドが粉々に砕け散ったら精神的に死ぬのと同じだから。
女たちに壊されたプライドを修復するため、もう一つの武器である「暴力」を使い、女たちの支配者になることで男であるプライドを満たそうとした、というのがこの映画のお話のようですが、クズ男が最後の砦である「男」というプライドを守るために女を殺す、というのは、現実でもよくある話なのではなかろーか。
そこら辺を含めて、「八つ墓村」の原作となった「津山33人殺し」という実際の事件を思い出しちゃいました。
あれに比べれば、まだ被害者の数は少なめかな…。
結論としては、「小人閑居して不善をなす」は本当だ。
しょーもない輩たちには、犯罪を犯す暇な時間を与えちゃいけません、と改めて確信いたしました…ってこの結論、なんだかな。