18.《ネタバレ》 70代になって自らがゲイであることを告白した老人と、40を目前にして恋に臆病なその息子との決してうまくいかない日常を独自の手法で描いたヒューマンドラマ。この監督の最新作である『20センチュリーウーマン』がけっこう良かったので、今更ながら今回鑑賞してみました。確かにこの監督のセンスは凄くいいと思うのですが、なんだろう、本作は僕はそこまで嵌まらなかったかな。なんだかあまりにも主人公がうじうじしすぎてて、僕はいまいち共感できなかった。カラフルな映像センスや時間軸をバラバラにして再構築するストーリーテリング等、その独自の世界観は良かったんですけどねー。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2018-11-27 23:00:35) |
17.《ネタバレ》 「付き合う前からうまくいかないようにしてしまう」みたいなセリフがとても印象的でした。 恋人と長く続いたことのない人は主人公に共感してしまうのではないでしょうか。 ただし、生まれ育った環境はかなり特殊です(笑) オリヴァーの母が父の「心の病」を受け入れながらも克服できなかったように、アナもオリヴァーの病を見抜いた上で一度失恋しています。 オリヴァーは自分で刻んできた悲しみの歴史をアイデンティティにしていました。 きっとまた、アナもその歴史の1ページにしようとしてしまったのでしょう。 しかし、父のカミングアウト、そして父の第二の純愛、最後に訪れる死、これらの衝撃が続いたことによって価値観が変わったのだと思います。 2人の恋が結ばれればいいなと思いました。 あと、出てくる犬が大変賢いのに芸ができないっていうギャップにも笑いました。 【アーウーマンデ】さん [DVD(吹替)] 7点(2018-10-13 06:33:14) |
16.《ネタバレ》 どこか文学的なテイストのある映画で、生き方を考えさせるような真面目なテーマをじっくり描く。 ただ、ゲイをカミングアウトして亡くなった父ハルとのことと、別れたアナとやり直すことがどうつながっているのか。 人生を謳歌した父に感化されてということなんだろうけど、今ひとつピンと来なかった。 そもそもオリヴァーがなぜ自信を持てないのか、アイデンティティが不確かなのか、その悩みがよくわからないので共感するまでには至らず。 オリヴァーの性格形成に、冷めた両親の仲が大きく影響しているようではあるけれど。 アナとのラブストーリーと、両親との葛藤と理解の物語が、微妙に別の話のようにも感じられてしっくりとはこない。 「気分がふさぐ時は部屋にこもり大声で叫ぶの。1~2分でスッキリする」 オリヴァーが子供の頃に母から教えてもらった言葉だが、母は自分自身のやりきれない悲しみをこうやって解消しようとしていたのだろう。 母はハルがゲイだとわかっていて、「私が直してあげる」とプロポーズした。 オリヴァーは死期の迫った父から初めてそのことを聞き、父と母の間にも愛はあったのだと知る。 父なりに母の思いに応えようと努力はしたのだろうが、母が満たされることはなかったのが哀しい。 【飛鳥】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-08-26 22:49:22) |
15.生き方が不器用と思われる人々が、自分の人生を正直に生きられるか、という好感がもてるテーマで真面目に作られている。 ほとんどのシーンは落ち着いているが深い。 メラニー・ロランがキレイでちょっと引き込まれる。 いずれにしても、タイトルで損している作品。 【simple】さん [地上波(字幕)] 7点(2018-06-10 21:39:00) |
14.美男美女なのに幸薄そうな二人の恋の行方が気になって、映画に込められたメッセージなど頭に入ってこなかった。 【miso】さん [地上波(字幕)] 6点(2018-06-08 13:47:56) |
13.トラップ大佐を演じた45年後、82歳にしてオスカー初受賞のクリストファー・プラマーが邦題を示しています。息子とその彼女のお話は退屈でした。 |
12.メラニー・ロランが綺麗すぎて内容が全く入ってこなかった・・・汗。 ただ、映画評論家・前田有一氏の批評を読んで少しだけ納得。『「人生はビギナーズ」は、特大級の「カミングアウト」をテーマにした作品である。』なるほど、なぜオレはこの映画にピンとこなかったのか分かった! オレは誰からも大事なことをカミングアウトされたことが無いし、それに対して別に「どうして俺には言ってくれなかったんだ!」とショックを受けたことも無いからだ! あれ、いつのまにか涙が・・・ 【ゆうろう】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-02-05 11:55:00) |
11.僕は同性愛物が苦手で、どこに感情移入したらいいのかよくわからないのだけど、その辺りがメインテーマじゃなかったので良かった。 序盤のアナはやたらいい女に思えて、思わず声を漏らした瞬間に惚れてしまったけど、その後、普通に喋るようになってからは、ちょっとうざかった。 そんな訳で、この作品のメインはなんと言ってもアーサーでしょう。 父親もアナも無しで、アーサーと2人だけの物語でも良かったくらい。 とてもお利口さんで、仕草が愛らしくて、ご主人様が居なくなると哀愁たっぷりに寂しがってくれる。 それから、ときどき挟み込んでくるセリフも良かった。 作品本来の趣旨とは異なるのかも知れないけど、犬好きの人には是非オススメしたい作品でした。 【もとや】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-01-24 13:09:40) |
10.《ネタバレ》 妻に先立たれた75歳の父親がゲイをカミングアウト。人生の終盤を迎えても新たに“恋”をして人生を謳歌している。そしてそれは余命わずかであることが分かっても。 重さのある展開ですが、それを感じさせない、かと言って軽くなっている訳でもないクリストファー・プラマーがあまりにも素晴らしい。重さを感じさせないということでは、愛犬も見事に重要な役割を果たしています。 一方の息子は、人生に対しあと一歩をなかなか踏み出せず消極的。こういうナイーヴな人物像はユアン・マクレガーの得意とするところであり、抜群の安定感を見せてくれます。お相手のメラニー・ロランも抑えた好演を見せています。 新たな人生のスタートをきるのに年齢なんて関係ない。父の死を機に新たな人生のスタートラインに立とうとしている、晩年の父の姿を傍で見てきた息子の姿で終わるラスト。その横には彼女がいる。切なくほろ苦くも、優しさのある人生賛歌でした。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-10-18 22:10:05) |
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9.《ネタバレ》 クリストファー・プラマーを想定して書かれたとしか思えないカミングアウトお父さんのキャラでした。突然親父さんが“実は俺はゲイなんだ”と息子に告白する、これは典型的なシチュエーション・コメディのプロットになるぐらいですが、そこをあえてゆる~く撮って息子の“喪失と再生”へとつなげてゆく映画の構成はなんか癒されました。そう、この映画はプラマーじゃなくて、あくまでユアン・マクレガーが主役なんですね。でもそう考えると、ユアンのキャラはどうも曖昧で薄い印象はぬぐいきれません。メラニー・ロランにユダヤ人だと告白されて(と言ってもそんな大げさなものではなく、彼女が自分の身の上を語った際についでに出た様な印象)たいそう驚いているが、今日アメリカの都会でユダヤ人であることがそんなに意識されるとは思えない。これには彼が心の中に隠している傷、自らのアイデンティティの喪失感を表現しているのだろうが、そんなウジウジした心象は好き嫌いが分かれるところでしょう。 でもユアン・マクレガーもメラニー・ロランもとってもいい演技で、プラマーの好演と合わさって素晴らしい演技三重奏でした。現在と過去をシームレスに繋ぐ編集も良かったと思います。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-10 21:47:22) |
8.《ネタバレ》 前作サムサッカーと非常によく似た映画。ユアンは、アイデンティティにずっと不安を感じていたが、それが表面化することはなかった。それは父親がゲイだというカミングアウトをしてからも同じである。しかしそれが表面化し、彼の深い悩み、悲しみに変わったのは、父親の死からである。元から不安を感じながらも父親の存在でかろうじてつなぎとめられてきた自らの存在がぷっつり切れたような感覚だったのだろう。父が死んでから、折に触れて彼は両親のことを思い出し、回想する。しかし「なぜ」彼がアイデンティティを確立できないのかは自覚できていない。これが自覚されるのはメラニーロラン演じるアナと出会ってからである。彼女は彼と似たもの同士で、つまり彼女もなぜ自分が自分であることに自信が持てないかを理解していなかったが、彼と会ってからそれが段々と分かるようになるのである。特に彼女は「空白」が象徴的で、それに段々と気付くのが重要なのである。彼もそんな彼女に触発され、どんどん両親と自分の思い出、父親と恋人の思い出を思い返すうちに、幼い頃に感じた様々な疑問、印象的な光景を思い出し、つなぎ合わせ、現在と照らし合わせるうちに、自らがどのような人間かを自覚するに至るのである(アメリカの歴史、両親の歴史、落書きの際の「歴史意識」なるものに彼がこだわっていたことを思い出す必要がある)。もちろんそれは簡単に言葉に表せるものではないが、しっかりと「思い出す」ことが重要なのだということを我々に知らせてくれる。それは恐らく抑圧してきた記憶なのだろう。あるいは彼自身がポジティブな意味で作り出したものなのかもしれない。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-09-02 23:19:44) |
7.ユアンが脱いでない映画もあるんですね(笑)、愛に貪欲だったゲイの父が亡き後、淡々としているものの悲しみがにじみ出ているところなど、うまく演じられているのではないかと。悪い人出てきません。本当にユアンが描いてる絵ですか、うまいですね! 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-09-02 15:24:23) |
6. 演出が巧みで、主人公の心情が汲み取り易く、感情移入できる良い作品だった。 ウィットが効いてる描写が所々あって、飽きることなく鑑賞できたが、エンディング時に残るモヤモヤ感は残念だった。 【タックスマン4】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-03-05 01:36:59) |
5.シリアスになりすぎず、自分の人生を見返す機会にもなるとてもいい映画だと思います。「行きたい方向をさして、自分がドライブするから」なんて、言葉で表しにくい気持ちの表現方法で、共感しやすいのでは。 【カワウソの聞耳】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-12-22 20:40:03) |
4.スタイリッシュで淡々と描かれるストーリー。ボーナス映像の予告編を観てやっとこの映画の主題が分かった。俺の感性が鈍いのか。ちょっと消化不良でした。 【kaaaz】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-09-14 23:34:05) |
3.自分を素直に外に出せない息子と、75歳、人生の終盤にようやく自分をさらけ出せるようになった父親の対比が素晴らしい。途中、やや中だるみもあるんだけれど、父親の晴れ晴れしい笑顔がいい。そこに至るまでの苦悩はところどころに登場する母、ジョージアの若かりし頃の姿と息子オリヴァーの姿を描くことで伝わってくる。オリヴァーとアナのエピソードは、うーん、まぁどうでもいい(笑) 殻を破るってなかなかできませんよね。破っちゃったら楽になるんだろうか。 クリストファー・プラマーがとっても素敵なゲイのおじいちゃまを演じておられました。彼を観るだけでもこの映画の値打ちは十分にあると思います。 |
2.孤独で寂しくて悲しくて。そんな人たちの手のひらに、そっと小さな花を乗せてくれるような優しさがある作品だ。人は、悲しみを経験しないと人に対して優しくなれないんだよ、とある人が言っていたのを思い出して泣いた。人を想うってことは一方通行の矢印で、本来とても孤独なものだ。そして、それは時たま、それを見守る第三者の心をグラッと揺さぶるほどの美しい光を放つ。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 10点(2012-08-09 20:47:51) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 事前の予想に反して、父親は作品の冒頭数分で亡くなってしまう。あとは、その後の自分の生活と、父親の言動の回想(さらには、自分の幼少時の回想)が重なり合ってくるという仕掛け。ただ、そうであればなおさら、その父親の存在を自分がどのように乗り越えたのか、という点が重要になると思うが、その辺はあまり明確ではない。女性と無事つきあえるようになりました、というだけでは、物語の着地点としては弱すぎる。 【Olias】さん [映画館(字幕)] 5点(2012-03-12 04:13:44) |