2.《ネタバレ》 ルートヴィヒ2世という悲劇の美しい王の人生についてはさほど興味はなく、遠い昔に見たヴィスコンティの「ルートヴィヒ」は「美しくゴージャスだけど、なんかダラダラと長かったよな~」ぐらいの感想しかなかった私。
その私が年末の忙しいさなか何故わざわざ新橋まで観に行ったのは、それはただただ大好きなオペラ「ローエングリン」が聴きたかったから!!なのです。
そりゃもうどれぐらい好きかっていうと「もし王様だったら自分もやっぱ建てちゃうだろうなぁ、ノイシュバンシュタイン…」ってくらい。だからところどころにオペラのセリフがちりばめられているところなんてもう嬉しくって嬉しくってねぇ…ああルートヴィヒくん、君もこんなにこのオペラを愛していたんだねぇって。
……
でもまあ、それ以外は普通の映画だと思います。普通に美しいし、周囲に理解されない王の苦悩の描き方もまあ普通。
あと主人公を「平和を愛した王」みたいにに書いてた映画パンフレットなんかも、ヴィスコンティの映画に慣れたいわゆるルートヴィヒファンにはちょいシラけるかもしれませんね。積極的に「平和を愛する」っていう前向きキャラを彼に求めてる人あんまりいないと思うし。
つまり、ローエングリン好きの人なら楽しめるけどそれ以外の人は微妙って感じかな。
私は楽しめたからいいけど他人にはおいそれと薦められないということで、やっぱ点数は6点ですな。