2.《ネタバレ》 遭難船救出専門の曳き船サイクロン号の船長アンドレは救出した貨物船ミルバ号の船長夫人カトリーヌと出会う。自分にしがみつくような言動の妻イヴォンヌに嫌気がさしたのかアンドレがカトリーヌによろめいてしまう。
ジャック・プレヴェール脚本のせいかカトリーヌ初めとした皆の台詞が哲学的で、ザ・フランス映画と言える雰囲気に引いてしまうところがありました。
硬軟両方で魅せるジャン・ギャバン。船に戻ってゆくも待ってくれる者はもう誰もいない自業自得感を噛みしめるラストショットは流石の名優ぶり。戦時中での中断を経て完成させてくれた事に感謝する良作です。