1.《ネタバレ》 丁寧な作品で、心情の動きが細かく描かれている。
NHKでタモリが四万十川を歩いている番組があったので、
映画の背景がつかみやすい内に鑑賞した。
沈下橋や台風で氾濫する四万十川など、うまく話しに取り込まれている。
川と共に住む人々なので、稲作などの農業はそう盛んではない。
だから、そこに住む人の家族と工事現場作業員などの一時的に住んでいる人の家族との別れがある。
この話では、父親の事故により、しっかりものの長女が隣の県まで出稼ぎに行く別れもある。
思春期の別れは強烈なインパクトがある。
そこを静かに丁寧に、アツくんの成長を通して描かれている。
まだ列島に経済成長の勢いがあった頃で、
四万十川流域の学校にもたくさんの生徒がいた頃の話だ。
令和の今となっては、隔世の感がある。