3.今泉監督好きなのに食わず嫌いで観ていなかった本作。
ちょっとエロいラブコメもので原作が漫画と聞いて、先入観から今泉監督らしさはそんなに無いのかなとなんとなく感じていたのだが、全くそんな事はないしとても面白かった。
中学生を演じた前野がとにかくはまり役だった。「桐島部活やめるってよ」と同じようないかにもモテない感じの少年で、家に居る血の繋がっていない姉の存在により日々悶々と過ごしている。
最初の方は露骨にエロを前面に押し出しており、姉の行動にわざとらしいなと感じてしまい、そんなに入り込めなかったのだが、それが実は伏線となっていて後半になればなるほど監督らしさが感じられて良かった。
この映画のテーマはズバリ盗撮(違う)。
盗撮という行為によって愛の確認だったり告白だったりが行われてどんどんラブストーリーとして盛り上がる。
盗撮、すれ違いの恋、同性愛という要素は他の今泉監督作品にも通じる所があった。
どんな題材でも自身の色を出す今泉監督はやっぱり凄い!