8.《ネタバレ》 昨秋に劇場公開されていたバリバリの新作映画ですが、もうアマゾンプライムで無料配信されててびっくり。
そうですよね、アメリカでは普通に散歩中の人がワニに襲われて死んだりしてますもんね…という事を改めて思い出させてくれる映画です。
というかそういう事をニュースで知ってる日本人からすれば、なぜ途中で出てくる人があんなに無警戒で食われるのか不思議です。
(実際、映画中にも「ワニ危険」の看板が出てるっていうのに)
さてこの映画、系で言えばロストバケーションと同ジャンル。孤立した女子がモンスター戦う系映画です。
サメ→ワニ、孤島→売れ残りの家、ブレイクライブリー→カヤスコデラリオ、カモメ→お父さんでだいたい同じになります。
(いやカモメは犬じゃないか?)
わりと序盤に戦って足を怪我するとかそういうとこも同じ。
腕を怪我しちゃうと後の展開が困るし無傷なのも不自然だし…とりあえず脚でもやっとく?…という作劇上の都合感バリバリです。
救助の期待をもたせてくれる人が餌食になっちゃう流れとか、もはやテンプレか?と。
あちらと違うのは父子の絆的な奴で、中にはそこを評価する向きもあるようですが、僕としては父の存在はロストバケーションのカモメと同程度にしか思えません。
ちょっと気持ちを通じ合わせて怪我を治してあげる…という意味ではバリエーションの域を出ないと思うんですが…
タイトルからしてどっかでクロールでワニと競争するんだろうな…というのは誰でもわかるわけですがしかしそこがクライマックスでもなくカタルシスもないってのはちょっとダメかな、と。
わりとあっさりボートにたどりついて…そしてすぐ、それ無駄骨だったん?となるっていうのは予想外。
とはいえ、そこからの展開はなかなか緊張感あふれていて観ていて飽きさせませんでした。
そのあたりは結構真面目にちゃんとした映画を撮る監督の手腕でしょう。
ピラニア3Dなんかあんな映画なのにわりとちゃんとしてたし。
ま、あの映画みたいなエロっぽいシーンを期待して観ると全然そんな事はなくてそこは残念なんですが…
総合すると「基本をきっちり押さえて丁寧に撮られたモンスター映画。ただしそれ以上ではない」といったところでしょうか。