1.《ネタバレ》 何故、数多くラインナップされたTIFF上映作の中から本作を選んだのか?
その理由は「たまたま都合の良い時間に上映開始となる作品だったから」。
鑑賞し終えた今では本作関係者の方に無礼を詫びたい位の気持ちでいる。
とにもかくにも、主人公を演じたお嬢さんが良い。
何と本作がスクリーンデビューらしいが、ジョディ・フォスターの若い頃を髣髴とさせる雰囲気や、
やり場の無い怒りと漠然とした不安を抱えた眼の光が、その演技も含めて良い。
(劇中で見せるワインを瓶でラッパ飲みのカッコいい事!)
物語の冒頭と終幕が「自動車の運転」と言う行為で繋がっている所も、車好きとしてはうれしい演出。
ハンドルを握りながら主人公が見せる涙は、それまでずっと怒りの感情を露わにしてきた事も有り情感に訴える素晴らしいシーンだった。
何の予備知識も持たずに映画を観て、それが本作の様な素晴らしい作品だと正に「発見の喜び」を感じる。
これも映画の醍醐味の一つ。
(2020/11/7 TIFFにて鑑賞)