1.《ネタバレ》 キャリー、ミザリー、エスター。タイトルが女性名のサスペンスホラーは傑作が多い印象ですが、果たして本作は?
副題は「自称28歳の純愛モンスター」。やはり「自称28歳」部分に目が行きますが、なんと「モンスター」部分がキーワードでした。009もビックリの加速装置に、スパイダーマンバリの壁面登り。モンスターは比喩表現ではなくリアルガチな怪物を意味しました。田中みなみさんの怪演が話題となった『M愛すべき人がいて』と同じ悪ノリ臭がしますが、ぶっ飛び加減は本作の方が遥かに上です。だから良いとは思いませんけど。サイコスリラーというよりブラックコメディという認識でよろしいかと。私はテレビシリーズ未見ですが、はじめからこんな奇天烈なドラマだったのでしょうか。困ったことに「シャッ」が耳から離れません。
最後に冒頭の問いかけですが、こと邦画サスペンスホラーにおいては『貞子』『シライサン』など女性名だから傑作なんて法則はありません。本作も、まあそういうことです。