1.《ネタバレ》 催眠療法というと、イコール催眠術と言うか、催眠状態の中で失われた記憶を取り戻す、というイメージ。本作でも警察側の手法として登場はしますが、犯人側の応用はちょっとばかり違うのですね。この場合はどちらかと言うとマインドコントロールなんでしょうか?てか、それさえ超えて別人格に入れ替えようとしている。これは恐いですね。
眠っている間に一体何をされているのか…。まぁミード博士は登場シーンから相当怪しい人物。普通なら近付かないでしょう、恐いから。実際ヒロインは当初拒否的。でも、お節介なお友たちの策略でお近付きになっちゃう。まぁ心が疲弊しきっていたジェンにしてみれば心のどこかで望んでいたのかも知れませんが。それでも、まさか博士が亡き妻との差し替えを図っているとは思いもしなかった訳です。実際に催眠術でどこまで出来るのかは知りませんけど。
そこに出て来る白馬の騎士の如き刑事。始めっから疑うことなく積極的に関与。お約束的にジェンが単独行動に走った時には、いつの間にやら彼も単独行動。で、お約束どおりに絶体絶命。短めの尺だけあってこのあたりの展開はすっ飛ばし気味です。
そして最終決戦。警察側の催眠療法士の仕込みが功を奏し?二転三転しつつもジェンと刑事が勝利する訳ですが、ここまで来ると相当現実離れしている感は否めない展開。う~ん、シリアスなサイコサスペンス的物語という出来映えではありますが、細かく見ていくと無理があり過ぎかもです。
ラストシーンの纏め具合は劇場用映画と言うよりTVドラマ的ですね。真面目に考えると、犠牲者も結構いるし重めのサイコサスペンス。ところが、ラストシーンに限らず全体的にかなり軽い雰囲気で作られています。
面白くないとは言いません。催眠術ネタってことで既視感も伴いますが、オリジナリティはキチンと保たれています。現実的に受け取らないであくまでもエンタメ系作品と言う風に受け入れれば、ハラハラドキドキと楽しめる作品ではありました。
ちなみに、原題ではストレート過ぎますが邦題はほぼネタバレ的?ちょっと考えもののような気がします。