1.《ネタバレ》 武侠小説『天龍八部』が原作とのコトで、武侠ものってのは全く観たコト無くはないのですが(個人的にも)広く通じてるってモノでもなく、ただ、例えばそれでもみんな多分観たコトあるだろうって『グリーン・デスティニー』と比べても、今作は全体としてよりファンタジックとゆーか漫画チックとゆーかドニー・イェンの演じる主人公・喬峯ってのは軽~く人間離れした無敵の武芸者!って感じですね(文字どおり一騎当千とゆーか、波動拳みたいな気ィみたいなのも使いまくりますし)。
とは言え、原作は長大な小説で、かつ歴史ものでもあるのですね(⇒時代は北宋で、各勢力・民族も入り乱れるお話)。先に、映画としての本作のウィークポイントは何よりも、大いに原作前提(⇒登場人物の設定なんかはある程度知ってるのが前提)でかつ全編通してもかなりダイジェスト的である、というコトですね。ここは、用語の説明なんかもだいぶ端折ってるので(武侠小説における「丐幇」とか、そもそも「幇」の概念が入ってないともしかすると冒頭からサッパリ…かも知れない)やや人を選ぶ・不親切な方の作品であるかとは確かに思ってしまいます、が個人的には(ダイジェスト的とは言え)まずはメインの喬峯VS慕容復の対決(とそこに至る経緯)は比較的入って来易いかと思ったのと、何よりその喬峯と阿朱の悲恋ものの部分が(思ったより)観応えが在ったなと思えたコトで、あくまで個人的には内容も素直に楽しめた…というトコロではありますかね。
もう一点、通常のカンフー(⇒ドニー・イェンだと『イップ・マン』とか)と比べると、前述どおり更に漫画チックな…というアクションの質感、についても、また多少ハリウッドのA級ほどにはCGのクオリティが…みたいなコトも含めて率直に「好みが割れる」トコロかな…という感覚もあります。ただこれも、個人的には全然悪くはなかったかな…とゆーか、むしろちょっと特徴的で=コレはコレで好かったかな(とにかく喬峯さんが理屈抜きで尋常じゃなく強い⇒偶にはこーいうのも爽快だな!)とも思えており、総じて結論的には非常に楽しめました。続編を思い切り意識した様な終わり方でしたが、私としては是非々々早期にお願いしたいというトコロですね(原作も読んでみる予定です)。