10.《ネタバレ》 その発想は、ちょっと他に類を見ないような珍作、「こういう映画を撮ってみたい」と妄想した映画作家は多々いたかもしれませんが、それを実現させるのはある意味で偉業です。 登場する原人は、まるっきり猿人風からネアンデルタール人的な風貌、そしてどう見てもアマゾンの原住民にしか見えないのまで、多種多様です。IMDBで調べると、実はこの映画に登場する原人たちにはみんな名前があり、種族名までちゃんとついていることを知って驚きました。ちょっと首を傾げたくなるところですけど、演出上はやはりそういう配慮が必要だったんでしょうかね。現在の研究では、ホモ・サピエンス以外の人類も同時期に地球上には存在していたことが判明しています。そういうことを考えると、ホモ・サピエンスとネアンデルタール人が共存している世界は自然なのかもしれません。そして容姿から考えると、ロン・パールマンたちが演じているがネアンデルタール人で、アマゾン原住民風の種族がホモ・サピエンスだと解釈するのが妥当な気がします。ということは、この映画は実はネアンデルタール人を主人公にした稀有な作品なわけです。 当たり前ですけど、誰も見たことがないし証拠もないのでこの映画の世界がリアルなのかは判りませんが、説得力がある映像なのは確かです。そしてホモ・サピエンス風の種族の進化の度合いは、他の種族に較べるとSF映画の高度な文明を持ったエイリアンと地球人ぐらいの差があります。 ラストにはこの異なる種族が交接して互いに夜空に輝くお月様を眺めるわけですが、そこにはやがて滅亡してしまう運命のネアンデルタール人の悲哀が感じられたりします。現在の人類の核遺伝子には、ネアンデルタール人特有の遺伝子が4%前後混入しているそうです。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-09 22:28:32) |
9.ネアンデルタール時代と原始文明時代の間のどこか、その猿と人との間での信仰・家屋・道具・化粧などを描いていく。芯に火を求めての冒険の旅を置いてあるのもストーリーとしての安定感、ユーモアも適度に散らばっている。しかし言葉がないことが、映画として枠に感じられてしまうんだなあ。言葉のない自由さよりも、不自由さを感じてしまう場面のほうが多い。せっかくのユニークな目の付けどころがあんまり生きてこない。つまり隠された言葉の台本がまずあって、それにジェスチャーを振り付けていったというような。まあこれは難しいことかも知れないけど、もっとまったく新しいものを期待してしまっていたので、ちょっとがっかりした。悪役が悪役らしい表情をしていることなんかにも、言葉の下地が透けて見えている気がする。音楽がやたら荘重な後に滑稽シーンが続いたりして、映画としてのリズムへの気配りも足りない。進化の進んでいる村は、どことなくパゾリーニの世界を思い出させて懐かしかった。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-01-03 11:54:04) |
8.《ネタバレ》 まあ、何回観てもあっけにとられる映画です。まず、紀元前8万年前の厳しく荒々しい自然を再現したと言ってもおかしくないロケ地を良くぞ探したものだと思いました。現代人に理解できる明らかな台詞は一切無いのに、登場してくる人類が何を考え、何を言いたいのかが分かってしまうという凄い映画です。本当に我々の祖先が生きてきたような世界を見事に描いているとしか言いようがありません。部族によって文化の程度が著しく異なる事も分かりやすく描かれていました。「発火法、身体の化粧法、投げ矢、合体姿勢、笑い、異部族からの求精(近親婚による重度奇形の防止?)」など文化を持った部族の特徴が良くとらえられていました。その文化的な部族民が発火する処を見て感激してしまうところでは、こちらまで感動してしまいました。同種の映画は前にも後にもなく、貴重な映画だと思います。 【亜酒藍】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2008-02-20 21:59:16) |
7.全身毛むくじゃらで猿のまんまの種族やら、片や顔の辺りにはもう毛が無く小ざっぱりしてきた感のあるどちらかというと人間に近くなってきている種族やら、片や既にもう頭以外に毛がなく全身つるんつるんになってしまって映像的にはモザイクが必要になってしまっている種族やら、いろんな身なりの、いろんな進化過程の種族がいくつか出て来たんですが、そしてそのいろんな種族の人種が火種を求めて奪い合って。 ってな至ってシンプルな展開なんですが、その過程の中で見れる事の出来るいろんな祖先様の立ち振る舞いやらその突飛な行動やらが、そして忘れてならないあのバックの取り合いこそが、あの原始的な立ち振る舞いがあったからこそ後に私たちが生まれてきたのですな なんて思ってもみるとなんだか不思議な気分になってしまったのでした・・・^^; と、そんなわけで、更に考え込んでみますと、さてとはたして自分はどんな体位のもとに受精されて生まれて来たのだろう・・ΨΦб〆 まさかあんなバックの取り合いの末になんて事だったなら嫌だな。だったら俺も猿原人の子供みたいでなんかヤだな~ なんてまた不気味で滅な気分にもさせられたりなんかもしちゃったでした・・・^^; 【3737】さん [地上波(字幕)] 8点(2006-09-17 21:28:15) |
6.《ネタバレ》 遠い遠い過去。まだ言葉もマトモに話せない頃のご先祖様たちの物語。大事な火が消えちゃったよ~、火を探しに行かなくちゃ、と旅に出たら、既に火を作れる種族がいました、と。火を作れるようになる進化の過程を描くのかと思えば、単なるタナボタ。肝心なところがガッカリオチじゃ、一体ナンのために作られたのやら理解不能です。70ミリの大画面に展開する、マジメなフリしたアホ映画、という風情でございました・・・。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 4点(2005-04-10 23:56:21) |
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5.子供の頃、劇場で観てさっぱりワケわかりませんでした(笑)しかし、ロン・パールマンはメイクなしでもいいのでは(笑) 【★ピカリン★】さん 3点(2004-06-21 21:29:30) |
4.ずいぶんぼかしが多かったなぁ。さすが野生児たちだ。言語がいつ頃できたのかは微妙なところですね。 【あろえりーな】さん 4点(2003-09-26 21:55:13) |
3.ネアンデルタール人だか何だか、人類の出来損ないみたいなやつのメーキャップがトホホで泣けます。が、セリフ無しでドラマを引っ張る手腕にはやっぱり脱帽。後の『コマンドー』でお馴染み、レイ・ドーン・チョンが体当たりの演技をしています。 【鱗歌】さん 7点(2003-08-11 01:02:34) |
2.最後の方で、バックから正常位でにかえて交尾するところに、サルからヒトへの進化をかいま見ることができる(気がする)。マンモスやサーベルタイガーの特殊メイクも斬新で、子供の頃大好きだった映画。 【カーター・ワン】さん 8点(2003-06-15 22:44:53) (良:1票) |
1.ん? 因みに監督はあのジャン・ ジャック・アノーだったんですね。個人的には「天地創造」みたいなのを期待してたんですが・・・・・ 【イマジン】さん 6点(2002-03-29 22:51:36) |