9.《ネタバレ》 早川雪洲はビルマの象牙王という役どころ。アメリカでは日本の富豪という設定だったそうですが、この内容では日本じゃ公開できませんよね。内容は娯楽的で面白い。アメリカらしい王者的視点からの描写が多かったのが印象に残りました。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 5点(2015-01-28 10:46:22) |
8.《ネタバレ》 セシル・B・デミル監督、初期の傑作。早川雪洲見たさに鑑賞しました。富豪の妻の弱みを握り、思いのまま、我がものにしようとする雪洲。サイレント映画ならではのオーバー気味な奇抜な演技は見事!イケメンなのによくやりますよね。キ○タクではできないでしょう(笑)女性の背中に焼き鏝を当てるなんてことは、当時はかなりセンセーショナルだったのではないでしょうか。おかげで雪洲さん、しばらく日本に帰れなくなっちゃったし・・・可哀想に。その他、判決後の裁判所の混乱の様子も凄くて、サイレントなのに怒号が聞こえてきたような感じがしました。セシル・B・デミル監督って当時からエンターテイナーだったのですね 【スノーモンキー】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-12-04 23:44:51) |
7.《ネタバレ》 およそ100年前の映画だと思うと、実に感慨深い。 保存状態も、この時代のサイレント作品にしては、とても良く、さすが戦勝国アメリカ。 話もよく出来ている。 “刻印”を女性に焼き付けることにより、我が物にしたかと思いきや、その“刻印”が災いして、墓穴を掘ってしまう男。 話として実によく出来ている。 早川雪洲という俳優だが、名前しか知らず、本作で初鑑賞。 ソリッド感があって、実にカッコイイ俳優。 当時、人気があったのも頷ける。 尺もコンパクトにまとまっており、サイレント映画にしては、気軽に観ることのできる作品である。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-06-30 02:51:37) |
6.東洋人にあちらが感じている「表情の読めない冷たさ」の行き着く先は、やはり「冷酷な悪人」で、本作で完成したってところか。自分の持ち物にトリイの焼印を押す金貸しの日本人が、借金のカタに人妻を誘惑し背に焼印を押しちゃうんだもん。東洋美術もすべて陰気な気分に導く道具となる。こんなころはまだアメリカの東洋人はみんなビンボーだと思ってたんだけど、金貸しをするような人物も生まれていたのか。少なくとも映画に登場させても不自然ではない設定だったのか。黄禍論てのは低賃金労働者がたくさん入り込んできて社会の混乱を招くってところから生じたんでしょ、あるいは未来にはこう東洋人に金を借りるようになるかも知れんぞという不安のイメージだったのかな。そういう設定でありながら「悪の魅力」ってのが雪洲にあるのが映画の不思議なところ。それは認めても、やはり異邦の人間への警戒感に乗った話で、群衆が激昂し正義に燃えて雪洲に詰めていくあたりは、後味悪い。別にこちらが日本人ってことと関係なく、興奮する正義とそれを肯定する雰囲気ってものが気色悪い。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 5点(2011-10-13 09:57:21) (良:1票) |
5.日本人俳優早川雪洲が出演している古い映画で、彼の役どころはインドの貴族。 主な登場人物は夫と妻、妻に横恋慕する男の三人だけで、お話はどこにでもある男と女の事件簿。 早川雪洲は目つきが非常に鋭く、なんとも不気味な雰囲気で存在感は抜群。 手前みそということもあるんだろうけど、ほとんど主役のように見えた。 いつか本当の意味での、日本人が主役のハリウッド映画も観てみたいものだ。 【MAHITO】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2011-08-26 11:04:54) |
4.正直な所早川雪州と言えば「戦場にかける橋」のオッサン顔しか見たことなかった。まさかあのチャップリンと同時期にデビューしてたとは普通に驚きました。水も滴るいい男って彼のことなんですよねぇ、当時の女性が化粧をして映画館に行った気持ちが分からんでもないです。モノクロ映画の微妙な暗さが彼の一瞬の怖さを上手く表現してファニー・ワォードのちょっとした壊れっぷりが凄く印象に残りました。国辱映画だと言われてますが(今も・・??)日本人の大和魂はそんなことしないってブチ切れたんでしょうねぇ、多分。 |
3.《ネタバレ》 アラカウ氏の「承知ですね?」のひと言(&不敵な笑い)だけではその意味が全く解りませんが、夫の投資が成功して「このお金を返せば白紙に戻せるかも」と思いついたときの表情で少しずつ状況が把握出来始め、「金で解決する気か!」でやっと状況が飲み込めるわけなのですが、この段階を踏んだ表現のしかたが絶妙です。 ところでこの映画のタイトルですが、夫が株で儲けた金のうちの1万ドルを妻に渡し、その後に妻の後をつけて様子を探るところで“the cheat (裏切り)”と字幕が出るところを見ると、実はこの映画は、夫が妻を愛し妻がそれに応える、というごく単純な夫婦愛を描いたものだったのかもしれません(この映画のクライマックスはアラカウ氏が刻印を無理やり押し付ける場面や法廷のシーンなどではなく、実はこのシーンなのかも)。実際、夫が妻に愛情を注ぐ姿がはっきりと描かれていて、最後に妻が本当のことを法廷で訴えるという形で夫の愛を受け止める、という全体のストーリー構成からもそう言えるのではないでしょうか。“チート”というタイトルを付けておきながら実は夫婦愛を描いている。この逆転の発想が唸らされます。 それにしても、早川雪州の演技は見事!「これは私のものという印です」や、上記「承知ですね?」の表情にはなんとも言えない恐怖感が滲み出ていてゾクゾクしてきます。 【もっつぁれら】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-06-25 00:09:00) |
2.セッシュー・ハヤカワの水もしたたる”色男”ぶりには、なるほど、後輩のルドルフ・ヴァレンチノに優るとも劣らない妖気(?)があるなあと感心。ただ映画は、セシル・B・デミルって、この頃からあざとくハッタリだけのショーマンだったのね…という印象のみ。同時代のグリフィスやジョージ・B・サイツなどのオリジナリティにくらべたなら、その才能の差は歴然でしょう。 【やましんの巻】さん 4点(2003-09-16 18:14:10) |
1.早川雪洲はこのパラマウント作品により、ハリウッドのトップスターになった。日本人は同族の欧米での活躍に冷淡(野茂以降は少しマシになった)だが、1910年代の雪洲は、チャップリン、フェアバンクスと並ぶトップスターであったたことを忘れてはならない。ヒシュル鳥居という冷酷な日本人は、観客の度肝を抜き、当時としては破竹の全米興収300万㌦を挙げた。今でいえば5000万ドル級の大ヒットであり、劇場数の差を考えれば、みんな映画館へ行った、くらいの勢いだったのだろう。反日的だとして日本では公開できず、日英同盟を考慮してイギリスでも上映しなかったこの傑作は、しかし今日「永久に保存すべき映画」に指定され、デミルの初期傑作と認められている。映画好きならば絶対に見るべき作品。雪洲は「戦場にかける橋」の演技が最高なのではありません。80年前のこの作品がベストアクトです。 【FOX】さん 10点(2003-06-22 20:37:36) |