11.あの時、あのグラウンドで、あの白球を打つことが出来ていたなら、人生はもっとバラ色だったかもしれない。
人生をやり直してみるというプロットが「ペギースーの結婚」とは逆パターンではありながらも似通っていたせいなのか、はたまた別の理由でなのか、本作は日本では、劇場未公開である。
しかし先に劇場に観に行った「ペギースー・・・」よりも、偶然レンタルビデオ店でレンタルして観た本作の方が、私は断然面白いと思うし、大好きである。
主演はブルース・ブラザースの故ジョン・ベルーシの実弟、ジェームズ・ベルーシ。
彼の妻役に、リンダ・ハミルトンが好演している。
運命を変える謎の男「ミスター・デスティニー」役のマイケル・ケインが素敵だ。
本作が好きな理由は何とも甘酸っぱい味付けのエンディング。これが絶妙なのだ。
クライマックスで抱かせる曖昧模糊な夢物語に決着を付けるのだが、この雰囲気と筋運びが見事なのだ。
エンドロールはプラターズの「Only You」。
ミスター・デスティニーは本当にいたのか?
これは酒に酩酊した主人公の単なる夢?それとも妄想?
あの時、あのグラウンド、試合が終わった後、独り肩を落としてグラウンドを立ち去ろうとする少年に・・・・・。
そうか!全てはここから始まっていたのか!