6.《ネタバレ》 バスター・キートンの最高傑作というと「将軍」や「セブン・チャンス」も挙がりますが、ストーリーの随所でアクションが炸裂する「荒武者」を私は推します。
単なるコメディ映画として片付けるにはもったいないほど練られたストーリーとアクション。
首が折れても撮影を続行するようなクレージーな俳優はキートンとジャッキー・チェンぐらいです。
昔から争い続ける二つの家。
同士討ちから始まるファーストシーン、時が立ち家の再興をかけて故郷に戻る主人公。
キートンというと無表情が売りですが、笑わずとも表情豊かなしぐさはとても魅力的な存在です。
犬と戯れるキートンは可愛いです。
しかし故郷に戻ってみれば爆破される家、電車で中を深めた娘も、実は父親が争っていた家の娘だった。
争う宿命にある男を愛してしまった娘・・・キートン映画はコメディである事を忘れるような設定のオンパレードです。
主人公は負けずに暗殺の危機をのらりくらりとかわして行きます。
爆走、馬、汽車泥棒、断ダイブに滝における「救出劇」!
キートン渾身のアクション、今見ても思わず思わず拍手してしまうほど凄味があります。
「セブン・チャンス」の鬼神の如き爆走といい、キートンは本当に凄い人です。