9.《ネタバレ》 まるでゴダールの脚本をソフィア・コッポラが撮った様な映画、と言うのがこの映画の説明としては相応しいかも。とくにストーリーらしきものはなく、強いて言えば“不思議ちゃん援交姉妹のオヤジ狩りの日々”とでも申しましょうか。とても40年以上むかしの映画とは思えないぶっ飛んだ映像と不思議ちゃん姉妹の強烈なキャラ、そして鮮やかな色彩感覚はもう奇跡としか言いようが有りません。「映画の表現とはとことん自由なんだな」とつくづく思いました。AKB48の『ヘビーローテーション』のPVが全篇本作へのオマージュになっていると言うのは一部では有名な話だそうです(監督は蜷川実花)。 【S&S】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2014-01-03 10:37:46) |
8.《ネタバレ》 チェコはヤバい国であると思えます。 この映画はどんな映画でしょうか? 生きるとはどういうことだろうか。 生きるとは楽しいことを求めなければならない。 生きるとは自由でなければならない。 そんな自由論みたいな感じもしてくる奇妙な映画でした。 ただパッケージにも書いてあったと思いますが、 これを見るとだいぶ元気になりますね。 自由を教えられるというか、 自由であることを見せられるというか・・・ 自由みたいなものを得られます。 そんな大儀なことじゃないのでしょうけど。 色もメチャクチャ、やることもメチャクチャ、表現も凄い、、、 軸を超えてそんなメチャクチャのことを当時にやるエネルギーの凄さ。 かなりパンクな感じです。 けっこう自堕落な感じなので、最後は破滅の方向に向かうのですが、 そこに至るまでがとてもいい感じです。 また後味もなかなか良いです。 ヤバかったです。 【ゴシックヘッド】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-03-09 22:34:56) |
7.女優陣の可愛さと言ったらありません。奔放で、破壊的な青春ムービー 【kaneko】さん [映画館(字幕)] 5点(2011-11-15 18:47:50) |
6.どういうジャンルの映画と言えばいいのか、 吉川ひなのと木村カエラに似た二人の女の子が繰り広げるばか騒ぎを追った内容で、 ストーリーはないっす。映像だけは最高に面白く、それがアナーキーというかパンクというか、 一種独特の雰囲気を醸し出していて、美しい色合いはまるで芸術写真を見ているよう。 終盤はやることがなくなったのか、ちょっと辛い絵が多かったけどね。 二人の女の子は悪くないんだけど、別にこの子たちじゃなくてもいいかな。 食べ物絡みのシーンは汚かった。 【MAHITO】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2011-08-06 05:40:26) |
5.ちょっと珍しい映画を観たい方、お洒落映画が大好物の方、食べ物を無駄するのは駄目!絶対!とは思わない方、そんなお方にお勧めします。 【素敵な鯛の靴】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-12-17 00:11:59) |
4.ヒティロヴァ女史の途方も無い映像センスを見よ! これが60年代の共産圏で作られた映画なんて…。ほとんど事件です、これは。この時代のチェコでこんな前衛的な映画を作れる(しかも若い女の子二人が主役)ってだけで相当なインテリなんでしょうね。本当は様々な暗喩であふれているんでしょうけど、ひとまずは理屈ぬきにオシャレでかっこよくてグラフィカルな彼女の色彩感覚に酔いたいですね。難しいことは抜きにしても楽しめると思います。 【ミカエル】さん [ビデオ(邦画)] 10点(2007-01-09 14:57:51) |
3.俺みたいなむさ苦しい男がこの映画を1人で観ながらニヤニヤしてる光景なんて誰も想像したくないだろうけど、好きなものは好きなんだからしょうがない。女だろうが男だろうが関係なく、この作品を観て何も感じない人なんていないはず。全ての人にオススメする。 【梅田山津】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-12-26 16:31:22) |
2.《ネタバレ》 踏みにじられたサラダだけをかわいそうと思わない人たちにささげる、でしたか。この言葉にやられた。ただ遊んで暮らしたい。おいしいものを食べたい。自分の欲求に正直にただ生きる女の子。いいこになりたいというおもいがなんか哀しい。映像もすごい。教訓ゼロ。ただ女の子片方はかわいいけど片方が・・・ 【ガム】さん 9点(2005-01-23 10:33:41) |
1.《ネタバレ》 この作品はとても不思議で、全く何のメッセージ性も考えず「ただただ可愛い!」ということに酔うだけでもいいし、隅の隅まで深読みし、穿った考え方をするのもいい。60年代のファッションやインテリアのデザインと色彩感覚は素晴らしく素敵だし、2人の女の子はとてもコケティッシュでキュート。それに加え、映像のコラージュ、唐突な光学処理、確固とした筋のないブツ切れのストーリーなどは、それだけ見ても前衛的で衝撃的。とにかく脱帽しても足りない程のハイセンス!究極の女の子映画!…それで完結してても充分だけれど、この作品の時代背景と辿った道を少しでも考えたなら、やっぱり何かがありそうだ。冒頭のシーンの忙しく画一的な動きをし続ける歯車はおそらく、当時のチェコの共産主義情勢の比喩であり、唐突に映る日光浴をする彼女達2人の自由な姿と対比させられる。彼女達はおそらく資本主義の象徴であり、作中に登場する、狭いトイレで小金を稼ぐのに必死で、彼女達の来訪を喜ぶ女性や、彼女達の姿が見えない自転車の黒服の花屋達などは、まさに資本主義に憧れる者や共産主義体制下で「自由」という概念すら見えない者の象徴だろう。しかし、ラスト付近ではそのパラドックスが起こる。美しく丁寧に料理された政党の為のご馳走を踏み付け、蹴散らす彼女達の姿。物言わぬ者を問答無用に潰す姿には、資本主義の暴走や戦争の姿を見る。そしてそうした者へもたらされる運命。因果応報のラストと、爆撃を背に、画面に打たれる監督のあのメッセージ。これを撮った後、監督のヴェラ・ヒティロヴァは7年間の活動停止を余儀なくされた。やっぱりこの作品は只者ではない。 【ひのと】さん 10点(2004-07-18 20:59:53) (良:1票) |