2.僕の、ニコラス・ケイジ狂の姉にたまたまビデオを借りてみたのだけれど、いやー、久々の個人的ヒット作。作りとしては時間も短めだしロケ地も限定されていて、多分低予算の作品なんだと思うけれど、こういう風刺モノ結構好きなんすよ。それぞれの登場人物(主役の二人をはじめ、エセ良識派の弁護士夫婦、選挙が近いために体面を気にする警察署長、或いは実録警察モノのテレビの見すぎだろお前、と言いたくなるようなマヌケな警察官などなど)の誤解や思惑が絡まって事件がどんどん大ごとになっていく過程が、まず面白い。そんな中、おそらくは貧しい白人家庭の出身であるコソ泥のアモス(N・ケイジ)と、比較的裕福な家庭に育ち、今は作家としての名声を得ているアンドリュー(S・L・ジャクソン)が、対立しながらも徐々にお互いを認め合い、距離を縮めていく様も爽やかで、特に後半、互いにブチ切れ合った二人が、「人質=ニセ強盗」という関係を超え、素手で殴り合う所なんざぁ、何とも「パッチギ的」で素敵じゃあーりませんか。そしてコメディ映画としての演出も良くて、気の利いた台詞のやり取りや細かなしぐさ(特にワンちゃんの演技に注目!)なんかは、何となくキャプラを思わせないでもない。てか、あのラストの清々しさを観ると「きっとE・マックス・フライという人はキャプラ大好きなんだろうなー」と思える。久々に心から笑える映画だったし、もうちょっと多くの方に観て頂きたい作品でもあるし、久々の投稿でもあるので、えーい、持ってけ満点!