18.《ネタバレ》 とある囚人が脱獄をするため、 綿密に計画するが・・!という話。 ラストは言いません。 あの坂本龍一教授の本「坂本図書」の最初に取り上げられてる監督、 ロベールブレッソン先生の名作であるから! 皆さん、ネットを駆使して、観ましょう! 坂本教授がブレッソンを挙げたのには意味がある。 この映画を観れば、分かるのだが、極力、近代の映画演出を排して、 リュミエール兄弟の映画(自分もあまり分からないのだが・・汗)の原点に近づくことで、 映画表現の本質に戻ろうとしている。 坂本教授も、音楽表現の原点回帰に、この監督の姿勢に共感するとこが多かったのだ。 脱獄ものと言えば、イーストウッドの「アルカトラズ」から「ショーシャンク」まで 色々ありますが、それでも本作は面白い! 是非、ご鑑賞を! 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2024-08-12 23:26:56) (良:1票) |
【浅田荷葉】さん [DVD(字幕)] 5点(2019-03-27 23:51:11) |
16.《ネタバレ》 ここを書くにあたって脱獄モノ新旧対決をしてみようと、「大脱出(2013、スタローンとシュワ)」を見てみましたが、趣が違いすぎて。かたや純文学(本作)で、もう一方は3Dアクションゲーム(大脱出)ってぐらいに違う。で、好きなのは本作の方。「穴(1960)」よりも先の作なのですね。手記が原作であり、「死刑囚は逃げた」っていうタイトルのようなので、おそらく成功するんだなというのが冒頭にわかっちゃうんですが、それでもディテールが細く息詰まる展開でしたよ。良作。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-08-18 16:57:34) |
15.最近はエンタメ的な脱獄物を見ていたので 警備のザル加減や脱獄してくれと言わんばかりの作りの部屋が新鮮 これがリアリティかと納得してしまった。 【TAKI】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-03-30 02:03:35) |
14.刑務所や収容所モノによく見られる、囚人同士の喧嘩も無ければ、 刑務所・収容所映画の見せ場の1つである、看守との息詰まるような心理戦も接近戦も見せない。 台詞も音楽の使用も最小限にとどめられ、ナチスの行為への直接的描写も控えられ、徹底的に地味に撮られた作品。 邦題の通り、主人公の男の手記を読んでいるかのようですが、淡々とした描写の中に常に緊張感が張り付いています。 銃殺刑の直接的描写は無いですが、銃の音が遠くから聞こえてくる度にドキッとさせられる。 銃の音、足音、様々な生活音、脱獄の準備や決行の際に出てしまう音・・・。音の使い方が凄い。 まるで主人公の男と行動を共にしているかのごとく、かすかな物音に耳をそばだてながら見ている自分に気付かされる。 ここまでエンターテイメント性を排し地味な作品であっても見る者の目も耳も釘付けにし、 かくも強烈に印象に残る映画になるものかと驚かされます。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 9点(2017-03-24 18:20:44) |
13.《ネタバレ》 「死刑囚は逃げた あるいは風は自ら望むところに吹く」原題を忠実に映像化しています。望みを叶える為に出来る事を独りコツコツとやり抜く。些細な気の緩み失敗が即処刑に繋がるので細部にまで気を配る丹念な作業の緊張感が物凄い。これ程の準備をしても一人では成功できなかった事実に風が吹いたのを見ました。脱獄ものの最高作。 |
12.《ネタバレ》 話も面白くて好きなんだけど、音の演出が大好きです。なんたる緊張感!遠くから聞こえてくる雑音、独房内で木を削る音など、自分が画面内にいるかのようなリアリティがあり、のめり込んでしまいました。独房内で苦闘する姿をしっかりと見せる反面、逃走中は省略を上手く使っている。好きです。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-02-18 07:28:10) |
11.《ネタバレ》 ブレッソンによる収容所・脱獄映画の傑作。 ドイツ軍占領下のパリで、刑務所から脱出を図る主人公の様子を淡々と追っていく。 主人公が堅牢な監獄の中で脱出の準備を進めていく異様なまでの緊張感。 短いショットの連続で退屈させて貰えない。脱出に成功するんだろうけど、本当に無事に出られるのか?と否応なしにハラハラしてしまう。 危機の連続でこちらも息を呑む。それでも意思が揺るがない主人公の強靭さが頼もしい。 紐がロープになるまで、スプーンが鋭利なナイフになるまで神を心の支えにして耐えて耐えて耐え抜く人間の凄さを見せ付けられるような作品です。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:35:45) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 ただただ脱獄に至るまでの経緯とその間の行動を淡々と撮っていくだけの映画にも関わらず、他の脱獄映画に負けないくらい緊張感がありアクション性の高い一本と呼べるのか、それは監督ブレッソンの演出スタイルによるものなのだろう。無理に音楽をつけずとも、俳優のおおげさな演技がなくとも監督の演出次第で作品は変わるということを私に教えてくれた一本。 【Nbu2】さん [映画館(字幕)] 9点(2012-12-05 08:00:46) |
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9.ナチスドイツに占領されたフランス、レジスタンス活動で投獄された主人公が脱獄を図るまでの実話。 主人公のモノローグからなる徹底した一人称で進む物語は、途切れることなく緊張感が張り詰めている。 感情表現や扇情的なシーンは徹底的に排除されており、繰り返される日常や脱獄にかかわる準備は細部にわたって細かく描写される。 地味といえばこれほど地味な映画も珍しいが、この禁欲的な演出が実話であることの重みをずっしりと感じさせ、またびっくりするほどラストシーンで効果をもたらす。 私たちが普段観ているどの映画とも趣を異にするブレッソン作品は非常に刺激的だ。 【poppo】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-10-02 18:24:46) |
8.《ネタバレ》 初ロベール・ブレッソン。脱獄ものだが、穴を掘るのではなく、ドアを解体していく…。地味な感じがするが、これがリアルというものか。ジョストを信じるか、殺すか、というフォンテーヌの迷いにもドキドキさせられた。少し中だるみしているのが残念だが、いよいよ脱獄決行となってからは圧巻。見事だと思ったのは歩哨を殺す場面。襲いかかった後、カメラをあえてそちらに移さない。数秒なのだが直接見る事ができず、待たされていると、その間、不安な気持ちが一気に増幅される。こういうところ、上手いな~と思う。ラストも余韻を残す素晴らしいものだ。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-09-23 00:00:21) |
7.物心つく前に見た脱獄モノを探していて、今回も外れでした。多分「穴」という映画ですので、今度見てみます。それは置いておいて、映画としては非常にシンプルで、道具もありがちなもの。実話モノだからしょうがないですが、少し物足りなかったです。 【色鉛筆】さん [地上波(字幕)] 5点(2010-09-12 17:56:36) |
6.《ネタバレ》 非常にシンプル。ただ逃げるだけ。わざわざドキドキさせるためにギリギリのタイミングで看守がやってきたりはしない。掘るのも壁じゃなくてドアだからあんまり掘ってる気がしない。道具作りの時間ばかり。 けど100分吸い込まれる不思議。 やっぱり「穴」と同じでリアリティがあるからだろう。「穴」の方がエンターテイメントを出している分面白さは上だが、こっちの方が現実度は高い。 【θ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2010-08-30 01:24:31) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 ハリウッドだったらもっとハラハラドキドキさせようとする。主人公が脱獄しようと監獄の扉を削ってるときに、階段を上ってくる見回りの兵士の姿を絶対挿入する。でもそういうことはしないで、この映画はただただ手と扉に集中する。あるいは、この獄舎全体の見取り図を観客に前もって知らせておいて、逃走のスリルをより高めようとする。でもそういうこともしてくれない。映画は一人称に徹する。主人公が初めて見たときに、観客も初めて見る。それまでは自分の手と扉しか見るものがない。だから観客は地図的にどういう経路で逃げたかよく分からないんだけど、それは上からゲームを眺めるように主人公を見なかったということで、彼に寄り添い、一体となっていた証拠。それこそが最良のサスペンス。ずっと息をつめ、自転車のキーコキーコいう音に、主人公と同時に耳を澄まさざるを得ないのだ。 【なんのかんの】さん [地上波(字幕)] 8点(2007-12-28 12:18:54) |
4.《ネタバレ》 10年以上前に、深夜のTVで見ました。古館一郎の解説付の番組で、「ラスト歩いて刑務所から離れていくシーンにリアリティーを感じる」と確か言っていたと思います。派手な演出は無し、映像を煽る音楽も無し、淡々と脱獄する姿だけ、だからこそ釘付けにさせられたと思います。 【クロフネ】さん [地上波(字幕)] 8点(2007-11-08 18:36:32) |
3.ジャック・ベッケルの傑作脱獄モノ『穴』と似たテイストの作品。 しかしながら映像的にはブレッソン・スパイスがガンガンに効いている。 全体的に硬派な作りになっており、最後の終わり方も渋くて良い。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-10-02 14:40:59) |
2.《ネタバレ》 これはまた一つ面白い脱走ものの映画を見つけた。絶対に脱走不可能と言われたドイツ軍占領下の収容所における一人の男が脱走を図るまでの模様がじわりどわりと描かれています。全編のほとんどがクローズアップで撮られているのだが、この映画では脱走する為の色々な工夫が緊張感を持って描かれています。安全ピンで繋がれた手錠を外そうとしたり、バックに流れるモーツァルトの音楽がなかなかの効果をもたらしていて、何だかまるでその場に自分が放り込まれているような凄い描写によって、主人公と一体化するような心理的恐ろしさというものが生まれるほど白黒の画面構成も見事です。ただ、あまりにも暗い内容なので「大脱走」や「ショーシャンクの空に」といったようなアメリカ的な開放感、爽快感はないので爽快感のみを求める人には向かないかもしれませんが、見て損はない作品になってますし、アメリカ映画との違いを比べて見るのも悪くはないのでは! まあ、いずれにせよよく出来た映画であることだけは間違いありません。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-05-27 19:33:24) |
1.ロベール・ブレッソン監督の作品を初めて観ました、大好きな脱獄映画です。仏脱獄モノとしてはジャック・ベッケル監督の名作「穴」に引けを取らないんじゃないかと思いました(実際、製作年ではこちらの方が先だし)。とにかく物凄く淡々としているにも関わらず、全篇サスペンスフルに満ち溢れているのは凄い。ちょっと話が上手く運びすぎじゃない?なんて思っても、事実本当にあった話なのだから仕方がない。物語のほとんどを主人公のモノローグで語らせるという点も渋いです。 【かんたーた】さん 8点(2004-11-18 22:03:36) (良:2票) |