498.法廷という限られたセットの中で繰り広げられるサスペンスと群像劇。 推理要素はさほど強くはないし、今となっては見慣れたプロットかも知れないが、ざっと60年以上前の作品であることを考慮に入れれば、評価は自ずと上がる。 見どころは何と言っても12人の陪審員のキャラで、この12人の誰かに共感を覚えたり反発したりしながら、いつの間にか引き込まれ、自分もそこで参加しているかのような錯覚に陥る脚本は圧巻。 【めたもん】さん [DVD(字幕)] 8点(2022-09-30 17:03:57) ★《新規》★ |
497.苦手なヘンリー・フォンダ故にスルーしてきた本作。名作の呼び声高い本作は「映画は脚本が命」を実感する紛うこと無い傑作でした。再現シーンが皆無の99%室内会話劇は何時も思う人が人を裁く事の難しさを見せつけられます。本作では有罪=死刑で人の命がかかっているところに陪審員制度の重みを感じるところです。 |
496.《ネタバレ》 11対1の不利な状況からの逆転劇。密室の会話だけの展開なのにも関わらず、論理的に分かりやすく説明して相手を納得させるあたり、かつての敵を仲間として引き入れるジャンプ漫画的な熱さを感じるのは自分だけか。ゲームのように一つ一つクリアしていく没入感がある。ただ現実はゲームではない。一人の少年の人生が掛かっており、常にヘンリー・フォンダみたいな男がいるとは限らない。一周回って少年はクロかもしれない。それでも一つの疑問から議論し尽す姿勢こそ重要であり、それを放棄することもできる民主主義の恐さと脆さを体現した名作に間違いない。 【Cinecdocke】さん [地上波(吹替)] 10点(2020-11-27 21:32:35) (良:2票) |
495.昔の映画だと侮っていたが、観始めると圧倒的なまでに引き込まれる。 司法の問題点に切り込みつつも、エンターテインメント性は決して失われていない。 法学部のゼミでも鑑賞する機会があったが、他のゼミ生も絶賛していた。 まさに名作と呼ぶに相応しい。 【アクアマリン】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2019-07-28 18:25:37) |
494.金をかけずに、部屋の中だけで完結した面白い映画を作ることができている。 スタントなし、CGなし(笑) 陪審員同士知り合ってはいけないルールなのか、名前を呼び合わない=登場人物の名前を覚える必要がないのも、視聴者にやさしい。 文句なしに10点! 【チェブ大王】さん [DVD(字幕)] 10点(2018-10-28 16:49:20) |
493.《ネタバレ》 同じ部屋だけで話が展開するのに観ていてまったく飽きない。 人間ドラマと推理パート、どちらの要素も非常に完成度が高く纏まっているからだと思う。 多数派に巻かれずに自分の道を信じ続けることの偉大さを感じた。 ラストシーンも爽快。 【Nig】さん [DVD(字幕)] 10点(2018-08-21 03:22:49) |
492.素晴らしい映画。 登場人物の会話だけでこんなにも夢中になった作品は初めて。 日本国民には馴染みが薄い陪審員制度が題材なので、取っ付きにくい作品のイメージだったが見事に裏切られる。 【バッジョ】さん [DVD(吹替)] 8点(2018-06-07 23:53:33) |
491.《ネタバレ》 気温は暑ついが討論も熱い。 一部屋で繰り広げられる密室劇のドラマ。良質な脚本に尽きると思います。 ヤンキースの試合は雨で流れましたが1人の少年の将来は陪審員の安易な判断で流してはいけない。 紙一重なんです。そう思うと陪審員制度って責任重大であるが一方、恐ろしさもありますよね。 法廷サスペンスとして娯楽以上に感じるモノあります。 |
490.《ネタバレ》 おもしろい! 会議室一つでここまで面白くできるんだからすごい! 最後、2年合ってない息子の写真を破り捨てて、泣きながら、「not guilty」というところはよかった〜。 「〜優しい』を先に観たけど、こっちの方が好きかな。 【へまち】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-02-18 19:14:04) |
489.面白いのだけど、後出しの情報で覆るのでカタルシスはないかも。 【Donatello】さん [DVD(字幕)] 8点(2017-07-22 07:30:11) |
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488.《ネタバレ》 密室劇としての台詞まわしもいいし、まず脚本の全体的な構成が素晴らしいんで時間があっという間に過ぎる。 裁判員制度に対する、皮肉やメッセージ性も十分。 【てれってれーR】さん [DVD(字幕)] 9点(2017-07-17 13:13:06) |
487.《ネタバレ》 最初はどっからどう見ても有罪でしょって思わせて、徐々に無罪だなと理解していく内容。 死刑判決の裁判官のやる気のなさと、犯人の善人っぽすぎに、若干無理があるが… 基本、11対1からひっくり返ることはないらしい、人間はみんな多数派に押される。 実際、陪審員8番も、無記名投票の結果次第では、諦めると言った。 そこへ、「てめえ、なんで寝返った!」と怒られる陪審員5番(笑) 「わたしですよ」と、陪審員9番のおじいちゃんが最高★★★ で、映画だから許されるナイフ、机にバーン! そして電車の騒音。 「聞こえるわけないよ」とこそこそ話す陪審員5番と6番。 そして9番のおじいちゃん、とどめに陪審員4番にめがね★★★ 陪審員10番、スラムへの偏見丸出しでみんなから無視。最後は小さい机。 で、1対11。 親を殺す息子と、自分の不仲な息子をだぶらせて、最後は涙ながらに「無罪だ。。。」と語った陪審員3番。 みんな白熱して怒ってて、「怒れてる」とまで言われ、これほどの人間ドラマはないだろうな。うん。 【新しい生物】さん [DVD(吹替)] 10点(2016-04-13 23:50:38) (良:1票) |
486.シドニールメットに外れなし、とはいえこちらの作品はそれ以上に素晴らしい評価を受けている。 実は民主主義の素晴らしさだけではなく、危うさも描いた作品であり、 政治思想としても優れた感性を持っている脚本なのだけれども、 流麗な弁論の中で、それらが掻き消えてしまい、ただただ会話劇としての面白さが クローズアップされてしまった評価に落ち着いているのは些か残念。 つまり実は犯人の少年が真実、それをおこなったかどうかは全く不明で、 素晴らしいやり取りの果てになんとなく無罪の方が良さそうな空気が出来ているだけなのだけど、 そこで皆が納得した以上、これが事実以上の真実となる。という映画。 巧妙すぎるほどに巧妙で冒険的な映画ではあるが、 特異性のみに目を向けて過剰な評価をする事は好まないので7点。 【病気の犬】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-12-16 16:17:54) |
485.《ネタバレ》 まず感嘆したのは、この映画の序盤のシーン以外は全て陪審員室で撮られているところだ。場面がコロコロ変わって斬新な映画に比べ、1つの部屋のシーンしか無いことにいい意味で驚かされた。目撃者の証言に基づく再現シーンなどもない。そのぶん、想像も掻き立てられるし、12人の人物のそれぞれの表情やキャラクターにも目が行く。これだけよく違う12人を集めたなと思うほどそれぞれの陪審員の特質が違い、not guiltyがguiltyを徐々に上回っていく様子になぞらえてうまく描いている。時間が立つごとに各々の感情が表れてきて、また、クーラーの効かない部屋で進行するというのもリアリティがあって面白い。 【カジノ愛】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-11-24 23:22:44) |
484.《ネタバレ》 この映画、何回観ても面白いです。ストーリー、結末は分かっていても何度も観たくなります。自分の中では「推理物」というイメージですが、アガサ・クリスティーから金田一までいろいろ観ていますが、最終的にはこの映画に行き着いてしまいます。会議室の一室だけで進んでいくのに我々の頭の中には犯罪の場面場面が不思議にイメージでき、また焼きついてしまいます。最初観たときは、これは映画と言えるのか?と思ったのですが、何回も観ていくうちに「これが本当の映画なのか」と勝手に思うようになりました。映画とは空想・想像の世界、ならば「絵」ではなく「話」だけで観る人それぞれが、それぞれの頭の中に映像(映画)を創りあげていけばいい、と勝手に解釈しております。 【金田一耕助】さん [DVD(字幕)] 10点(2015-09-09 21:42:56) (良:2票) |
483.非常によく計算された緻密な演出で、シドニールメットの力量の高さがうかがわれる映画。 役者も演技派ぞろいで熱演のぶつかり合いが素晴らしい。 こう書くと満点をつけたくなるが、ただね・・・・・残念ながら話が面白くない。 これはプロパンガンダ映画だね。だから面白くない。 言っていることは民主主義の根幹であり、疑わしきは罰せずの重要な話なのだが、 その宣伝のために作られたような映画で、みんながその原理に沿って都合よく無罪に変わっていく。 ご都合主義の究極のような映画で、はなはだ物足りない不満が残った。 【kinks】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-09-06 01:27:42) |
482.ほとんどが室内で行われる会話だけでここまで魅了されたのは驚き。展開が一転二転する脚本が素晴らしい。しかも96分という短さで。見ているこっちまで熱く(暑く)なりました。50年代の白黒映画でこんなに面白いとは思わず、衝撃を受けた作品です。 |
481.《ネタバレ》 脚本のお手本として語り継がれる時を超えた名作。構図から人物設定、話の流れなど文句のつけようがありません。初めて見たとき、雨上がりの階段を降りるヘンリー・フォンダの清々しい姿に民主主義の素晴らしさを感じました。正義を貫き、偏見を打破した正義の人といった印象。ところが時を経て再見してみるとまったく印象が変わりました。冒頭でヘンリー・フォンダは、もっと議論が必要だからと無罪に一票を投じます。その後の投票でも、皆が有罪なら自分も有罪で良いとまで言います。少年の無罪を信じているわけでもなく、正義の人でもない。単に自分が気にかかることが見過ごせない神経質な男が議論をふっかけただけ。なのですが、話の流れで嫌みな人間や、頑固な人間、偏見を持った人間といった対立軸ができ、持ち前の弁舌で相手を叩き、巧みに有罪の証拠の信憑性を揺らがせていく中で、相対的に正義の人といった印象が強くなっていく。最後まで抵抗を続けた男が折れた瞬間の、やった、と手を叩きたくなるような爽快感。多数派の同調圧力に従おうとしない人間を叩きつぶした快感。あれこそが民主主義の持つ危うさなのだと改めて思い直しました。優れた扇動家の怖さを感じてしまった映画です。 【kirie】さん [DVD(字幕)] 10点(2015-01-25 22:39:58) (良:1票) |
480.やっぱり面白い。 誰が見ても面白いと感じる映画。 |
479.《ネタバレ》 どうやって無罪に巻き返していくのか展開が非常に気になりました。もう少し無罪を選んだ人の葛藤があってもよかったかも。深読みしすぎて実は本物の犯人が陪審員の中にいるとか考えちゃったりしてました。 【とむ】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-06-18 00:27:16) |