1.《ネタバレ》 横井英樹襲撃事件と35日間の逃亡を題材にした安藤自伝映画です。この映画はかなり実話に近いようですね。物語は、2千万の借金の取立て(当時、新興組織と呼ばれていた渋谷安藤組は不動産売買、興行を業務とする株式会社であり、従来のやくざ稼業から脱却、近代的組織として組を運営する企図で設立されたのだが、運営がうまくいかず、やむなく業務内容に賭博・借金の取立て業を加えたという)で東洋郵船会社社長の中江に追い返されてしまった安藤は幹部を集め中江襲撃の計画を練り実行する…といった内容です。やくざ映画の中でもアクションは少なく犯行後の逃亡生活に重きを置いたサスペンス的要素の強い作品ですね。警察から逃れるようなシーンは緊迫感が漂い、なかなか面白かったです。それにしてもこの映画が上映された頃、中江のモデル横井英樹は生きていたのに、よくまあこの映画が配給されたなぁと思います。