5.《ネタバレ》 ロルクズ・ドリフトの戦いは、世界で最も受賞基準が厳しいヴィクトリア十字章が、一回の戦闘で11人に与えられたというレコードを作っています。139VS4,000の兵力差になりますといくらライフル対槍の戦いと言っても圧倒的に英軍が不利ですが、史実ではズールー側の死者350人、英軍の方はなんと戦死13人負傷者17人だったそうです。この映画を観てると英軍の半分は戦死している感じがありますので、こういう英雄譚にはありがちですけどけっこう話を盛っているところがあるんでしょうね。この守備隊はウェールズ人が主体だったみたいで、ジョーンズという名字の兵隊が多くてジョーンズさんはみんな番号で呼ばれているというエピソードが興味を引きます。この戦いは今でもウェールズ人の誇りになっているそうで、ウェールズ出身のスタンリー・ベイカーには製作者になってでも撮りたかった題材だったんでしょうね。 南アフリカの現地でロケをしていることもあり、その雄大な風景には眼を見張らせるものがあります。丘の頂に地響きを立てながらズールー族が現れるところは、自分がこの映画で特に好きなシーンです。戦の歌を歌いながら攻めてくるズール―族と、合唱好きなウェールズ兵士との対比もなんかニヤリとさせてくれます。 この映画は英国版ウェスタンのようなものかなと思いますけど、「大英帝国万歳!」というメッセージは清々しいほど伝わってきます。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-03-20 22:48:14) |
4.戦争がなぜ起こったかの理由や植民地支配という時代背景にはほとんどふれず、盾と槍しか持たない原住民相手に容赦なく銃をぶっ放す戦争映画だ。宣教師の言葉も聞かず、「汝殺すなかれ」という神の言葉に背いたばかりか、宣教師をも閉じこめてしまう。そこには平和的な解決は全くなかった。派手な銃撃戦がかっこいいとか、勇ましいとか言っている間は戦争は決してなくならないだろう。愚かさを感じる。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 2点(2013-04-08 22:01:13) |
3.《ネタバレ》 いわゆるズール戦争については日本では資料が少ないようです。この時期の歴史的な原住民の反乱にはインドのセポイの反乱,米国でのリトル・ビッグ・ホーンの戦闘,義和団の乱とか有名ですが,これらがいずれも侵略者に対する経済的・民族的・宗教的反感に根ざしているのと,この映画の舞台は少し違っているような気がします。この映画にフィクション的な要素があったにしても,映画から受ける印象では原住民の成人儀式との不運な遭遇との感があります。南部アフリカの民俗的知識はありませんが,当時の原住民男性の役務が繁殖と儀式としての狩猟,戦争しかない(日常の労働は女性の役割)とすれば集団結婚式に続いては難敵を克服して戦士としての資格を得ることで,それが一定数の間引きを兼ねて行われる儀式の一環との解釈は無理なこととは思えません。だから白人に比べて高い視力や投擲力を生かしての長スタンドオフ武器(弓矢,長槍,石)など用いず白昼の肉薄戦にこだわることや,定足数の間引きが終われば相手に敬意を表して立ち去るところも理解できるし,あの無責任な牧師は一体何を見ていたのやら。しかし,いずれも実戦経験のない二人の中尉の成長や,多分本国で貧乏故に徴兵された兵士たちの信頼関係など興味深いものがありました。 【たいほう】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-09-13 00:34:25) |
2.うわぁ、レビューが少ないですねぇ~。これほどのスペクタクル作品には中々出会えませんよ。ズール族とイギリス軍の戦いは凄まじく特に【Waffe】さんも仰っているイギリス軍の銃の二段撃ち三段撃ちはマジでカッコいいです!でもこの映画の最大のポイントはズール族に対するこの作品から感じられる敬意ではないでしょうか、この映画のズール族の勇ましさは素晴らしく最後の行動もとても立派だと思いました。戦いの後に振り絞る様にマイケル・ケインが言う台詞がこの戦争を物語っています。必見!!!!!!! 【一番星☆桃太郎】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-04-13 19:07:10) |
1.《ネタバレ》 英国の”赤服”モノの最高傑作でしょう。主に槍と楯で武装した原住民に対するマルティニ・ヘンリー銃の2段打ち、3段打ちシーン(クロサワは、「影武者」でコレをやらなければいけなかったでしょう。)は、「ラストサムライ」でガトリング銃としてパクられています。 最後の決戦を控え、”ハーレクの戦士”(「わが谷は緑なりき」で有名)をウェールズ人兵士達が歌うところは、思い切り盛り上がります。 【Waffe】さん 9点(2004-12-27 04:36:40) |