1.タイトルと出演者から連想される様なヤクザ映画ではなく、敗戦後、半世紀以上を経た現在まで、ずっと戦争を引きずって生きてきた男達が、自分達の戦後を総括する物語。主要人物は今と昔のダブル・キャスト。夏八木勲が死に切れなかった男の哀愁を表現し、竹内力がそんな男の中にたぎる昔のままの熱い血を表現する(主人公は夏八木勲ですけど、「人斬り銀次」は明らかに竹内力です)。これは結構ありがちな演出だし、脚本の練り込みや中途半端なワイヤー・アクションに不満もありましたけど、私好みの漢の物語だったので、熱くなりながら楽しむことが出来ました。そしてもう一つ、残念なことに本作は、昨年亡くなられた古尾谷雅人の遺作となってしまいました。心よりご冥福をお祈りいたします。という訳で、6点献上。