19.《ネタバレ》 原作も少し読んだ。題名の由来は、最近見た映画「ビブリア古書堂の事件手帖」(2018)で夏目漱石が出て来たところで初めて気づいた(遅い)。 映画は原作とかなり雰囲気が違っており、序盤ではネコと主人公が中心の世界に見えたが、特に小豆島の男が出て来てからはネコが脇に追いやられたようになる。芸人を入れてのギャグやドタバタが煩わしく、またスポンサーの宣伝や変な外国人など、何かと気の散る要素が多い映画になっている。 なお主人公は架空の名前だが、劇中の著作名を見れば原作者がモデルなのは明らかである。大病で手術したのは事実とはいえ、実在の人物をこのように扱った映画をみて原作者がどう思ったかは気になった。本人が納得していれば別にいいわけだが。 内容的には、まず序盤で前任のネコが口を半開きにして死んでいたのが悲しい。このネコは15歳まで生きたとのことで、終盤で出た人間体も15歳の演者(大後寿々花さん、1993年生まれ)にしたのは安易な発想かと思った。しかしネコと人は同じ時間を生きているわけではなく、ネコが先に年上になるというのは面白い表現で、そう言われてみると15歳の演者も年齢不詳のように見えて来た。 物語に関しては、避妊手術の罪悪感が根底にあるように見える。あからさまに書きにくいが、主人公は年齢的に最後というあたりで新しい出会いがあったと思って期待していたところ、突然の手術で望みが断たれてしまい、自分がネコにした仕打ちを改めて思わされたのではないか。しかし前任ネコが夢に出て、恨み言をいうでもなく、以前のように心を癒してくれたので安心できたと思われる。主人公がもう終わりだと思ったその先へ、背中を押してくれる形になったらしい。 結果的には題名のネコより前任ネコの存在感が大きかったが、ほかに原作者の「8月に生まれる子供」という著作も重要だったらしい。自分にはよくわからないが、題名の原作を超えて作家の作品世界を表現する意図があったようではある。 そのほか吉祥寺の街の紹介が変にしつこいので、それ自体が製作目的の一部だったと思うしかない。「ネコの街」といわれた台東区谷中とは別に、吉祥寺では「人と猫が共生する街」として、2011年から毎年「吉祥寺ねこ祭り」というイベントをやっているらしい。別にこの映画が発端というわけでもないようだが、2015年の「吉祥寺にゃんこ映画祭」では当然のようにこの映画も上映されたようだった。 【かっぱ堰】さん [インターネット(邦画)] 5点(2021-01-30 14:28:13) |
18.導入部の時点で、陳腐な人物造形(というかそもそも造形されてない)、定まらない視点、演技になってないただの段取りアクション、安っぽい照明とカメラ、とダメ映画要素のオンパレードだったのですが、最後までそれは変わりませんでした。何がテーマだったのかもさっぱり不明です。ここまで無意味なものを撮っていて、制作者たちは途中で嫌気がささなかったのだろうか、と逆に不安になるくらいのレベルの低さでした。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 1点(2020-03-03 00:48:19) |
17.《ネタバレ》 なんというか、私にはつかみどころのない作品でした。 つまらないことはなかったけど、謎の演出が多くどう解釈して良いのやら、という感じでした。 恋愛模様は前半で置いてけぼりだし、森三中は尺を伸ばすためだけにいたような気がします。 猫につけられるヘンテコな効果音もよくわからないです。そういうヘンテコワールドを楽しむってことかな。 【あろえりーな】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2019-05-07 18:14:33) |
16.演出が肌に合わず。なかなか見るのがしんどかったね。 【デミトリ】さん [DVD(邦画)] 2点(2017-09-11 00:06:08) |
15.《ネタバレ》 ゆるゆる、結局よくわからんというか、何だったんでしょうね。。。楳図かずお先生が出てきて、おお!ってなりましたw 【ないとれいん】さん [インターネット(邦画)] 5点(2017-07-12 15:51:31) |
14.酷い。ほんっと小泉今日子の脱ぎっぷりと吉祥寺だけだなあ。 【すたーちゃいるど】さん [地上波(邦画)] 3点(2012-01-04 17:15:26) |
13.《ネタバレ》 キョンキョンが病院にてTシャツを脱ぎ下着姿になるシーンにちょっとドッキリする作品。サバ娘が可愛い。上野樹里もよく頑張っていたが、そもそも内容が楽しめない。 【山椒の実】さん [地上波(邦画)] 3点(2011-04-28 00:39:16) |
12.《ネタバレ》 グーグーだって猫である。わかっているよそんなこと。ペットショップで購入されて来たんだからそりゃご立派な血統証付きの猫さんなんでしょうね。(アメリカンショートヘアですか) それよりも。途中、いろんな所に里親探しのポスターが貼ってありましたよね。ならば、できれば、麻子さんとグーグーとの出会いというのは そっち方面での出会いであってほしかったかなという思いがあった。(ペットショップではナシに。) そのへん、麻子さんには何かあっさりと裏切られてしまったような気にもなってしまった。できれば、もらい猫か拾い猫であってほしかったかなと思えた。別にペットショップ否定派というわけではないですが。 ところで話は飛ぶが、上野樹里がよかった。ギャグシーンにおいても安心して見ていられた。ほとんどスベリは無かったと思うんですよね。 逆にギャグ要員として登場していた森三中のギャグはスベリまくりだったじゃないかなって思えたんですよね。 ってことは、つまり、上野樹里さんは芸人殺しだったってことなんでしょうね。 ひとって見かけによらないもんですね。(プフっ) なんてね。。(^w^)www 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-02-17 23:51:47) |
11.踊る2のころから、キョン2はもう完全に劣化が始まっていてアップはきついです。それに声も通っていなくて・・・。上野さんを主演にした方が良かったかと・・・。話的にはこじんまりとまとまっていて、まったりと観るには良いと思います。それなりに起伏のあるストーリですし。40前のおっさんには早送りしたいところが多々ありました(笑)雰囲気は良いと思います。井の頭公園付近の人は何度観ても楽しいと思います。 【たかちゃん】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-05-22 10:53:37) |
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10.無意味なナレーションやよくわからない恋愛事情など、ガマンしながら鑑賞しましたが、得るものが何もなかったです。猫は大好きですが、だからといって楽しめるかと言われれば全然楽しめません。タイトルの意味は何だったのか? 【アフロ】さん [DVD(邦画)] 3点(2010-04-14 10:35:18) |
9.ゆったりとした流れの中、日常を丁寧に描いていて好きです。 彼氏くんの演技が気になりましたけど。 あと、猫のおかしな効果音とまことちゃんのグワシあたりのおふざけがなければ、もっとよかったのに。。 |
8.《ネタバレ》 40歳を越えた独身女性が病気で入院したりすると、本人の心細さより周囲の人間の心配の方が勝る傾向があるようだ。心配したくなる心理は分かるけど、長い間一人で暮らしている人は見かけ以上に孤独に強いですよ。反対に、加瀬亮みたいなのと無理にツーショットにされる方が迷惑だ。周囲の気遣い自体は嬉しいし、まぁ、大人なので文句は言いませんが。以上、あくまで極めて個人的な所見です。映画としては、不必要な要素が多く意図が不明瞭。犬童カントク、「ジョゼ」はフロックだったのかな? ネコ好きな人には楽しめる映画でしょう。ネコが映っている、ってだけの意味ですが。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2009-08-16 21:12:13) |
7.《ネタバレ》 この映画を借りてきて、返すまでに3回観ました。 猫を飼っている独身自宅仕事の女という共通点もあるわたしですが、キョンキョンは、その孤独ももの凄く体現していました。彼女の出た映画では、これが一番好きです。 難をいうなら、浮気相手を追っかけるシーン、病院での応援シーンはちょっとなあ。。。(森三中苦手やし…^^;)というところで。後は全部大好きです。 夢の中でサバと会って話をするところは、何度観てもその度に泣きます。私も今は居ないあの猫と、こんな風に話をしたい、もう一度会って抱きしめたい!と思うのもあるけど、サバ役の子が素晴らしい!!・・・と思ったら、「セクシーボイス&ロボット」のニコ(大後寿々花)だったんですね!さすがだ。。。すごい可愛くなっててわからなかった^^; ちなみに、大島弓子も大好きでほとんど読んでいるんだけども、この映画が彼女の漫画の何かを損なっているとは、まったく思いませんでした。 この映画大好き!という人おそらくたくさん居るはずなので、もっと色んな人に観てもらえるといいなあ、と願って止みません。 40を過ぎたからこそほんのり過ぎる恋愛、というのもすごくわかる!ほんとに、素敵ないろいろな気持ちをくれてありがとう!と云いたいです。 【air】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-07-19 20:10:36) |
6.時折、小説書く人が、趣味が高じて映画まで撮っちゃった、ってなことがあります。それらの作品を見たことはほとんどないですし、見たいとも思わないのですが、それはなぜかというと「映画をナメとる」気がしてしまうからです。もちろん、そうじゃないかも知れませんし、それが傑作を生まない保証もありませんが、そういう色眼鏡・偏見持ってしまうんです。定年後のオッサンが「これからは農業“でも”やるかー!」なんてほざいたりしますが、こういうセリフは農家の人が聞けば憤慨するんじゃないでしょうかねえ。もちろん心の広い農家の方も大勢おいででしょうが、少なくとも私が農業従事者だったら「ムッとする」でしょうねえ。・・・え? この映画のレビューとどう関係があるんだ? いえ、あまりないかも知れません。ただ、この映画、私には「素人が趣味で撮った映画」にしか見えなかったわけですね。もちろん、この監督も出演者たちも「プロ」なことは百も承知です。そもそも、この監督自身が大島弓子ファンでその独特のワールドを映画で表現したいってのが動機だそうだが、そこがそれ、もうプロじゃないってことです。大島ワールドは、映像化して再現できるもんじゃないことを、プロの映画人なら分かってもらいたいわけね、撮る前に。いや、恐らく分かってて手を出したんだと思います。だからこそ、「そりゃあ趣味でやってんちゃうの?」と言ってやりたいわけですね。だったら鑑賞料取るなよと。「どうぞ見てください、オレの趣味映画」と、動画サイトか何かに投稿すりゃいいのです。そう、図々しいんですよ、発想が。猫の可愛さだけは辛うじて正視に値した、ってことで、この点で。 【すねこすり】さん [DVD(邦画)] 3点(2009-05-11 14:13:30) |
5.《ネタバレ》 友人が勧めてくれたのがきっかけで鑑賞。DVDの宣伝で「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」が流れた時、初めて監督が誰なのか知りました。 私にとって「ジョゼ~」はなかなかだったのですが、本作は、そのスタイルは残っているものの、メリハリが全くなくなったように感じます。 原作未読なので、他のレビュアーが書かれているギャップというものはわかりませんが、キョンキョン、上野樹里、外人のエピソードが、最後まで上手く絡み合っていかなかったように思います。 こういう良くも悪くも「ど~でもいい話」って、評価を得る理由は、観る側の「その時の気分」が一番左右されるから難しいんですよね(笑) でも一つ一つのシーンは丁寧に作ってありますよ。アイサポーターで確認してみてください。 【クロエ】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-05-03 01:46:21) |
4.始まって5分で泣きました。 あんな風にお別れの挨拶をしてたのかと思うと涙が溢れて仕方ありませんでした。 本編の方はどうでもいい感じの仕上がりになってましたけど、最初の5分を見るだけでも損は無いんじゃないかと思えます。 サバだって猫であるなら満点でもよかったんですけど、どうしてあんな本編を付け加えてしまったのか残念な感じですね。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-03-03 10:24:09) |
3.《ネタバレ》 浅いのか深いのかよく分からない映画。少女漫画家とそのアシスタントと猫の日常的生活をそのまま映画にしちゃったみたいな感じです。グーグー=good goodである 【映画】さん [DVD(邦画)] 4点(2009-02-17 18:15:13) |
2.40歳を越して、望む望まないに関わらず独り者を貫いている人間にはそれなりの「孤独感」みたいなものが必ずあるはず。それは売れっ子のスランプ中女流漫画家に限らず、男女問わず、普通の会社員でも、自由業でも、ニートでもしかり。ところがこの映画の画面からは、そんなものはちぃぃぃぃぃぃっっとも、微塵すら感じられない。大島弓子の原作はどうなのか知らないけれど、正直これは幼稚で甘ったれた映画だと思います。良い歳した大人が総動員でよそんちの猫や、浮気相手を追いかけるのに手分けして大騒ぎするシチェーションが二度も繰り返されるのにはうんざり。逆にこんな日常なら毎日が楽しく過ごせそう。昔吉祥寺近くに住んでいたので見慣れた変わらぬ風景がたくさん出て来たのは良いけど、そんな事で点数を上げるほどチャーリーさんは甘くありません。ちょっと前までいたいけであどけなかった『平川地一丁目』の弟くんが大人っぽくなって、樹里彼役で登場してきたのには吃驚。キョンキョン(←やっぱこの呼び名のがしっくり来る)は昨年の『転々』では歳相応で良い感じだったのに、こんな甘ったれた役では駄目。主役より最近は脇で味を出した方が彼女の味が出ると思いますが。案内役のガイジンさんの役割も僕にはさっぱり意味不明。 【放浪紳士チャーリー】さん [映画館(邦画)] 4点(2008-09-27 10:48:59) |
1.《ネタバレ》 大島弓子の世界を描けるのは大島弓子以外にはいない、っていうのは誰にでも判る事ですが、それにしても作る側がそう最初から諦めてしまっているのがハッキリ目に見えてるのは違うんでないかなぁ。これは大島弓子作品を原作としながら、大島弓子ファンが作った副産物でしかなくて、それじゃあ観客と立ち位置同じじゃん!って。「大島弓子の映画」を見に来てる人に対して失礼じゃない? 確かにあのエッセイマンガをそのまま映画にするのは無理ですから、劇映画としての大幅なアレンジがあって当たり前ではあるのですが、良いのが微妙に残された原作のエッセンス部分だけで(新しいネコを飼う事に対する後ろめたさや、サバに対しては人の姿を与えてる部分)、オリジナル部分は全てが上手く機能してない感じです。映画は樹里っぺのモノローグと名ギタリスト転じて面白ガイジンなマーティ・フリードマンのカメラ目線な吉祥寺解説という2つの全く交わらない人称によって進行し、それがミステリアスな要素として機能する・・・かと思いきや、どちらにも属さないキョンキョンの視点が主軸となり、むしろ樹里っぺとマーティがどんどんジャマになってゆくという。森三中なんて、見る前にこの映画にどう必要なの?って思ってましたが、全く必要じゃありませんし。「武蔵野のステキな人々に囲まれた物語」にしたかったのでしょうが、ああいう背景と大島作品とが結びつくとは到底思えず。大島作品におけるキーとなる武蔵野文化の表現に失敗し、魅力に迫ろうとしながら結局ファン目線でしか描けず、楳図かずおと「まことちゃん」は明らかに空気を破壊し、ネコが動くたびに入るヘンなSEはひたすらにヘンなだけだし、途中でいきなりバカげた追っかけコントになるに至っては、なんか大島作品とか大島ファンとか観客とか色々とバカにしてない?って思ってしまう始末。クライマックスの唐突な感動的展開も、あれはファン心理なんでしょうけれど熱いモノ言ってるのと裏腹に「うっわぁ、冷めるわぁ」って感じですし。それでも、サバの死からグーグー購入に至る麻子のキモチ、夢でのサバとの再会から、グーグーの元へ帰るラストシーン、そこだけで猫飼いとして十分に心動いたので、価値が全くない映画という訳ではありませんでした。映画としてはかなり退屈ですが。決して大島弓子になれない者、到達できない者のジレンマみたいなものは感じられましたけどねぇ。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 5点(2008-09-24 12:12:41) |