18.《ネタバレ》 まず、出演者たちが確りと野球をこなしており、全く芝居に見えないことが驚愕ですが、本当に秀逸なのは、彼らのノリとか、彼らが醸し出す雰囲気そのもの。実を言いますと、私が高校在学中に、わが校の野球部が甲子園に出場しておりまして、当時のヤツらったら、まさに本作のようなヤツらだった (笑) こういう、わざとらしくない雰囲気を (正確に) 作り出せるのは、監督の手腕によるところが大きいと思います、はい。たまに合コンとかあってもさ、365日も野球漬けだからファッションなんぞ知らん、だから服装はダサいんだ、それでいい。 ところで本作、甲子園を目指す高校野球の強豪校、そのベンチ入りのはざまを彷徨う球児が二人、彼らは親友であり、いつしか最後の一枠を争うライバルへとなる・・。何だか、書いてるだけで胸が熱くなるお話でしたが、なぜか私は、弁護士を志して退部した彼のエピソードに心を (カキーン!と) 打たれました。なぜって、本作は夢見る補欠の物語ですが、「退部者」の描き方にも愛を感じたから。野球から逃げたのではなく、別の夢を追うことにした、、という、彼を敗残者にしないところに優しさを見ました。 ちなみに、「ひゃくはち」って、硬式球の縫い目と人間の煩悩と除夜の鐘、の数。 "甲子園" が持つ狂信的な求心力と、頭を丸めて来る日も来る日も (野球という) 修行に励む高校球児たちの姿。その関係はどこか宗教じみたところがあるので、なかなか奥深い題名なのかと。 最後にどうでもいいことだけど、野球少年が神社にいらっしゃると「耳をすませば」のカントリーロード、聴こえてきそうでした (笑) 【タケノコ】さん [インターネット(邦画)] 8点(2024-02-06 22:31:34) |
17.《ネタバレ》 導入部の豪華なエキストラ、そして僅かな台詞で主人公二人の立ち位置を表す的確性。これってもしかしてありがち青春スポ根映画とは違うのでは?と思わせて、そのまま最後まで一気の勢いでした。一つ一つのシーンが、目的を達したらダラダラ引っ張らずに次に行くという効果的な切り取り方になっており、それが実は対象であるスポーツの敏捷性とも適合しています。一番唸ったのは、「息子のチーム発表を待つ父親」を、カレンダーの1カットと、電話口の「それで、何かあったのか?」の一言だけで表す手際の良さでした。その中で、最初はただの馬鹿コンビでしかなかった二人が、峻厳な対立の場を経てそれを乗り越えていく、という成長も、自然に表現されています。●難点は、女性記者の関係が意外に機能してないことかな。この記者の能力や知識、さらには熱意がどうだったのかもよく分からないし、青野君が彼女相手になると突然落ち着いた大人になるのも、ちょっと変。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 7点(2024-01-27 00:39:55) (良:1票) |
16.普通に想定されるスポ根ものとはちょっと違う。前半は途中で観るのやめようかと思ったが、後半からなかなか面白くもなってきて最後まで行き着く。 市川由衣のアクセントも効いている。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2023-11-23 22:20:18) |
15.《ネタバレ》 原作は高校卒業八年後からスタートし、現在と過去を交互に語っていく形式である。 映画版はこれを高校時代の現在進行形で進めていく形に改変したのが良かった。 それに伴って、相馬佐知子のキャラクターも新人記者に変更され、映画後半のストーリーも 斎藤嘉樹と中村蒼の間でのベンチ入り争いへと大きく変えられることになったが、こちらも 一〇八の煩悩という題材を発展させた脚色として、尚且つ 躍動的な練習シーンと二人の感情のぶつかり合いが相俟った見事な映画的アレンジである。 序盤で携帯電話を壊される1シーンを加えることで、クライマックスの雨の公衆電話シーンが 音響と縦構図が印象的な名場面となった。 打撃や守備の練習をする部員らの身のこなしも本格的で実にさまになっており、 強豪校のレギュラーメンバーという設定を説得力をもって提示している。 ラストの斎藤のずっこけをスローで処理してしまっているのがちょっと勿体ないが、その直後の笑顔はピカ一だ。 【ユーカラ】さん [DVD(邦画)] 8点(2017-10-12 00:41:45) |
14.高校野球部を中心に、タイトル通り彼らとその周囲の人々の様々な煩悩の織りなす人間模様、それでも一度しかない輝く青春を描いています。やや編集というか間が単調な印象を受ける部分もありましたが、後半はうまく盛り上げ、爽やかな後味で締めていてよかったです。諸々の制約や人間関係の中での部員たちそれぞれの思い、そして振り返ってみて続けてよかったなと思えるものや仲間に出会えた幸福感を感じさせられました。 甲子園のスタンドでユニホーム着て応援してる選手達を観るとこの映画を思い出したりしそうです。 【クリプトポネ】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-08-15 23:34:13) |
13.《ネタバレ》 甲子園常連強豪校の補欠を軸にした青春もの。苦しいことばかりで試合にも出られない。なのになぜ続けているのか? 前半はたわいないライトな野球コメディかと思っていたら、後半にわかにシリアス青春路線になってくる。 煙草を吸ったり、女子大生とコンパしたり。野球強豪校にもこうした部員は実際にいるのだろうと思わせるリアルさ。新人女性記者はそうしたいい加減でふざけた姿に憤りを覚えるも、部員たちの真摯な面も知っていく。皆が寝ている朝早くからバットを振ったり、泥にまみれヘドを吐くまで練習しているのも事実。 甲子園でベンチ入りできるかどうかというのは、当事者にとっては一生を左右するくらいの重大事に思えるだろう。レギュラーになれなかった試合での応援席ではチームの敗退を内心喜んだり、レギュラーの怪我でメンバー入りできたのを喜びもする。テレビの高校野球では決して描かれない球児の本音がここにはある。 ラストは試合の結果が描かれていないが、この映画にふさわしい良い終わり方だと思う。 【飛鳥】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-10-21 21:15:02) (良:1票) |
12.《ネタバレ》 前半は高校野球あるあるで笑いを取ろうとしていたけど、終盤は感動的な青春物語に昇華していたと思う。 補欠にスポットを当てて、最後まで試合には出場できないけど、なんとも言えない充実感がありました。 ベタだけど、野球が好きという直球ど真ん中のメッセージが心に届きましたよ。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 8点(2016-05-06 15:46:30) |
11.《ネタバレ》 いい。まず、これどうやって撮ったんだろうと思うのは、野球のシーンがさりげなく、強いチームのそれらしく見えること。野球の上手い児を役者にしたのか、役者を徹底的にしごいたのか。1年立花のフルスイングしたあと手応えを確認する様。夜中のトスバッティング。ノブを迎えにいくシーンでの雅人の芯ブレのない走り、などなど。手抜きなし。森監督はサンダーのような人か。すごいぞ。こういうのが面白くないわけがないんだ。本筋について。常勝校の野球部員の生活は、修行僧のよう。煩悩に振り回されつつも、目の前の精進にひた走る。「最後の夏までやり遂げてからだったら、答えられるかも知れない」。眩しすぎる。最後のアレは、全国高校野球部そこかしこで、ささやかれているネタのような気がする。伝令ギャグ。練習が裏切らなかったことに、ワタシは血圧が上がってポーッとなる。オレもがんばろう、と一人ごちる。 【なたね】さん [DVD(邦画)] 10点(2014-11-15 07:37:03) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 野球よりサッカーが好き。自分の世代は野球部よりもサッカー部のほうが華がある。だけどこの映画はとってもおもしろい。瑞々しい映画。 |
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9.【リーム555】さんや【すべから】さんのレビューを見たら、私の下手なコメントを書くよりぴったりと思ってしまった。何も相手チームと試合をして勝つだけがスポーツじゃないことをしっかり教えてくれるすばらしい映画だ。健全な部分と不健全な部分が入り交じるのもまた良し。佐知子(市川由衣)が高校野球の舞台裏を知って驚くのが新鮮、男4人の部屋に泊まったことも、寮の室内はもっと男臭くてもよかった。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 8点(2014-07-27 08:08:33) |
8.《ネタバレ》 「108」は部員数…ではなく、除夜の鐘の108回と野球ボールの縫い目108個に由来する。横浜高校がモデルらしい神奈川の野球名門校を舞台に、ベンチ入りの当落線上にいる二人の球児を主人公した物語。控えサードの雅人、控えファーストのノブ、二人が3年になった時、新入生でスカウト一押しの逸材が入部。ポジションはファースト。勝てないと悟ったノブはポジションをサードに変更。この事を雅人に打ち明ける場面が大きな山。親友同士が同ポジションで争うことになり、恐らくはどちらかが落ちるという残酷さ。ライバル心を燃やす日々、メンバー発表、その後の気まずさ、と高校野球だけに限らない競争の厳しさが描かれている。県予選決勝、伝令係としてマウンドに向かった雅人の言葉は本当に素晴らしかった。しかし、ノブの逆転メンバー入りは個人的には不要。3年間必死にやった結果なのだから、胸を張ってスタンドから応援する姿があれば、それで十分だったと思う。 【リーム555】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-06-12 17:39:06) (良:1票) |
7.これぞ高校野球!!青春!!ストーリー、演出ともに良かったです。 【映画】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-01-09 18:57:50) |
6.《ネタバレ》 レギュラー争い以前の、ベンチ入りをかけた高校球児の苦闘を描いている。 『3年間死に物狂いで練習しまくってもベンチにすら入れない選手がいる』という事をしっかり伝えてくれているのが素晴らしい。無責任に「がんばれば必ず夢はかなう」とかいうような物語より心に響く。 主要人物も人間味あるキャラクターばかりで、これぞリアルな高校野球の映画なのかもしれない。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-06-01 15:03:29) (良:1票) |
5.全国の野球小僧諸君!イヤ、全国の体育会系老若男女諸君に見て欲しいねぇ。正直今作はノーマークでした。某屋の「泣ける100選」で唯一「?」作品だったので早速鑑賞しました。今まで見た野球映画の中では群を抜いてリアルだったね。「補欠」にスポットを当てていて、運動部の日陰の部分を上手に描いていたと思います。確かに泣けるツボがあって、蔦某の100選に感謝しています。ちなみに「ルディー(涙のウィニングラン)」がお好きな方と相性が良いのではないかと思います。 【tonao】さん [DVD(邦画)] 9点(2010-01-25 15:39:56) |
4.マンガ「ダイヤのA」の新入部員時代と雰囲気がよく似てました。実際、あのような感じなのでしょうね。センスのある人間もない人間も何かに夢中になります。そのような中でも切磋琢磨していく様は素敵です。ちょっと泣ける場面もあり、良い映画だと思います。某レンタル屋でお奨め100本の映画の中にあったので、観てみました。観て良かったです。 【トント】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2009-12-29 13:29:13) |
【アスモデウス】さん [DVD(邦画)] 10点(2009-07-20 01:58:41) |
2.《ネタバレ》 甲子園目指す高校球児なのに、煙草吸ったり、童貞捨てたりと等身大に近い彼らを見せてくれます。目指すはベンチ入りと決して高くない目標ですが彼らの青春は輝いていました。 【東京ロッキー】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-07-03 20:42:58) |
1.少しだけ期待してたんだけどね~ 補欠にスポットを当てたのは良かったけど..今一つ、説得力が無く、ところどころ微妙にリアリティーに欠け現実離れしている..(監督&脚本の力不足だ..) 小説の方はもっと面白いんだろうなぁ..って思ったりする... 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 5点(2009-06-29 13:03:12) |