52.《ネタバレ》 正直な感想を一言で言うならつまらなかった。
どうもフランス映画は苦手です。説明不足でよくわからないまま終わってしまう。
この作品は10年以上前に雑誌のインタビューでどなたかが好きな映画にあげていて、興味があり、最近BSでやっていたのでようやく見れました。
トリュフォー作品はいくつか見たいと思うものがありますが、フランス映画はなかなか手がのびず、今回が初です。
全体的な雰囲気は好きです。あまり未来感のない未来ですが70年代風のオシャレな感じ。
イギリスらしいちょっと暗い街の色味も世界観とあっていると思います。
ただ、好印象がもてるのはそういう映像のイメージだけで、ストーリーは私の読解力ではあまりにも難解・・・。
ラストで本を愛する人々は、本を守るためなら人の命を奪ってまで逃げた主人公をあたたかく歓迎します。そこらへんやってることがテロリスト的で引いてしまった。
また、焚書を避けるため本を暗記して、自ら焼いてしまうというのもなんだか本末転倒というか、それで本を守れていると言えるのだろうか?
本の大切さって挿絵やレタリングなどの装丁を目で見ることや、ページをめくる時のわくわく感も含めてだと思うんですが・・・。
物語が進むほど、本を必死で守ろうとしている側の方が狂気じみて怖く思えてしまいました。
そこらへんもしかして狙って?わざとそうなの?と思ってみなさんのレビューを読ませていただきましたが、そんなことはないようですね。
それと伏線なのかなんなのか、疑問が最後まで疑問のままだったのですが、奥さんが薬の中毒で倒れたとき血を入れ替える描写の意味がわからなかった。
消防署の上り下りするときのパイプが本を読みだすと使えなくなる道理もよくわからなかった。それが原因で署内の人にばれるのかと思っていたら特にそんな様子はなかったし。
同僚にいくつか見られて不都合なシーンを見られている描写があるけど、見られたという事実以外特になにも起こらなかったり。
とにかくラストまで腑に落ちなかったし途中で退屈を感じました。
ちょっと自分には合わない作品でした。