灼熱の魂のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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灼熱の魂

[シャクネツノタマシイ]
Incendies
2010年カナダ上映時間:131分
平均点:7.12 / 10(Review 32人) (点数分布表示)
公開開始日(2011-12-17)
ドラマサスペンスミステリー戯曲(舞台劇)の映画化
新規登録(2011-12-30)【わんたん】さん
タイトル情報更新(2015-04-26)【+】さん
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監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ
キャストルブナ・アザバル(女優)ナワル・マルワン
脚本ドゥニ・ヴィルヌーヴ
挿入曲レディオヘッド"You and Whose Army?", "Like Spinning Plates"
撮影アンドレ・トュルパン
配給アルバトロス・フィルム
字幕翻訳松浦美奈
その他ニューセレクト(提供)
あらすじ
若き双子のカナダ人姉弟ジャンヌとシモンの母親ナワルが、ある日プールサイドで原因不明の放心状態に陥り、入院後しばらくして亡くなってしまう。さらに姉弟を驚かせたのは、ナワルを長年秘書として雇っていた公証人ルベルが読み上げた遺言の内容だった。それはどこにいるともわからない父親と、存在を初めて知らされた兄を捜しだし、それぞれに宛てた手紙を渡すことだった。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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12
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32.《ネタバレ》 元々、小説でも『人間の証明』は大好きで、で映画でも『飢餓海峡』とか『砂の器』とかってやっぱ凄く面白く観れるのですよね。こーいうのってとにかく「動機」の部分に対する体重の乗り方が(娯楽サスペンスとは)比較にならないってゆーか、だからこそ最後まで=この謎は解かずば今日は眠れない!みたいに成れるのだと思うのですよ。その意味では今作も、まず起こった「事象」そのモノってのが既にド級に(歴史的・政治的に)衝撃的!てヤツだとは思うのです、が、前述のその部分の勘所もまた決して外していない、これ以上無い程にソコにも体重の乗ったヒューマン・サスペンスだったとは思うのですよね⇒即ち、母は何故、あの様な奇妙な遺言を残して、あの様に奇妙に死んでいったのか、という。正直、途中からは完全に観入ってしまってましたよね。

だから、私にとっては(まずは)今作はサスペンスである…のですケドも(⇒それをワザワザ明言したのは、一方で今作って十二分に優れた社会派もの・歴史ものだとも思えるからなのですケドね)そーするとどーしたって、結末も含めて全体的に余りにも「無理筋」ではないかな…と思われてしまったってのが、結論的には少~し、ワタシ的に(再び明確に)許容範囲外だったという痛恨事なのですね。。観る前から、戯曲の映画化だとは把握しては居たのですケド、なんつーか然も在りなん…としか言えない…ですし、すると更には、それに依って(今度は)サスペンスのみならず、前述の社会派的な映画の価値すら少なからず毀損されてしまってる気すらするのですよ。もう少し、もう少しダケ、ソコって何とかならんかったんか…と。。(⇒個人的には特に、ニハドが「洗脳された」ってナンやねん!と。。)

結論、個人的には、非常に評価の難しい作品…だとしか言い様が無いのですが、それでも最初に述べたとおり、この手のサスペンスとしての「ヒトの中にある謎」の部分の展開&結末の部分に関しては非常にしっかりと「筋が通っていた」と思えたコト、加えて、重ね重ね事象は衝撃的ながら、全編で非常に落ち着いた抑制的でハイソな演出+それが醸し出す雰囲気と、また映像のハイソぶりも実に見事だったと思えたコトを踏まえて、かなり迷いつつもこれ位の評価にしておこうかと思います。サスペンスとして、端的なラストの「衝撃度」みたいなモノに関しては、確かに最高レベルで高度だって映画だとは思いますね。
Yuki2Invyさん [インターネット(字幕)] 7点(2024-06-08 22:46:04)
31.《ネタバレ》 すごいどんでん返しありの社会派映画だよ、と勧められて見たけど、
はぁ?としか思わなかった。
まさか、こんな落ちじゃないだろうなと、まさかまさか、そんなわけないだろう。
そんなわかりやすい終わりないよなと思って観たら
まさかの、まさかのそのまんまのオチ
これのどこが社会派の映画なのだろうか。
途中途中で色々な紛争の混沌やジレンマが入っていたから、どうなるかと期待していたら。
はぁ、結局、そこに落とすの?と、目が点になりました。

宗教というものの難しく深い諍いを感じられるところに加点ですが
社会派映画と勧めた友人には説教ですな。
こっちゃんさん [DVD(字幕)] 4点(2024-03-18 23:17:54)
30.《ネタバレ》 「1+1=2だよね?1+1=1になることなんてある?」
からのひきつけのシーンが一番の見どころと思いました。
とんでもないストーリーの映画を見てしまった。
過去と現代の時系列を行き来するタイプの映画なんだけれど、母親と娘が結構似てるので(親子なんだから当然か)どっちの場面か見失うことがあった。
これは真相明かさずに墓場まで持っていくべきなのではと、私はそう思いましたね。
いや持っていったから明かしたのか?
悲喜こもごもさん [インターネット(字幕)] 7点(2023-12-19 22:11:14)
29.《ネタバレ》 結末を知って結構すごい話だなと感動したが、「オイディプス王」を現代の中東に舞台に移した翻案版と言われてみれば、なるほどと。
そう考えると西洋の古典は強いなと感心。だが、話のつくりはよくできていて、翻案版だからと言って貶めるつもりは全然ない。若干娘の探索がご都合主義的にうまくいきすぎているような気もするが、それを超えてこの母親の一生はなんだったんだろうと深く嘆息させるストーリに脱帽。若き日の母親がテロリスト側につく動機となったバスの襲撃シーン。幼い子だけでも助けようと母親の振りをしたが結局女の子は射殺されるという痛ましい場面。これは本当に内戦が続く中東の現実を語る上でリアリティを与える悲惨なシーンであり非常に深甚な場面だったと思う。遠い中東では宗教紛争と難民流入による民族紛争などが絡み合って人々がこのように傷付け合い苦しんでいるだなと改めて身につまされ、平和ボケしている日本人としては色々と考えさせられるいい映画だったと思う。初期にこんな映画を撮っていたヴィルヌーヴはやっぱすごいね。
エリア加算さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-04-15 18:23:32)
28.《ネタバレ》 最初の1時間は非常に退屈、後半は気色が悪い内容。
ストーリーが分かりづらいし、分かったところで気分が悪くなるというクソ映画。
にじばぶさん [インターネット(字幕)] 1点(2023-01-24 20:46:28)
27.《ネタバレ》 冒頭で、男の子が丸刈りにされるシーン。その瞳の力にまず心を鷲掴みされた。
そして話は現代に戻り、母から双子への奇妙な遺言。
約束を果たすまでは、自分に墓碑銘はいらないと。
娘は憎しみと共に父親を探しあて、息子は憐憫と共に兄を見つけ出す。
自分たちの出生の秘密を知れば、確かに憎むべき対象などいなくなる。
母は双子達を通して、手放した息子との約束を果たす。必ず迎えに行くと。
母自身が迎えに行くことはできない。それはお互いにとって不幸過ぎる。
内戦に人生を翻弄された母も、父も、息子も、誰もが被害者だということを強烈に突きつける。
こんな力のある映画はなかなかない。
roadster316さん [インターネット(字幕)] 9点(2020-05-19 00:02:58)
26.《ネタバレ》 まさかの展開だけど、長すぎる。時間をかけたほどのオチではなかった。
センブリーヌさん [インターネット(字幕)] 6点(2019-06-17 22:37:34)
25.《ネタバレ》 対立が生む悲劇

異質な者同士の(本作の場合は信仰の違いによる)対立。それはごく小さなことから火が付き、やがて広がり連鎖し憎しみに変わり、理不尽な殺戮へと進化する。この人類が幾度も繰り返す地獄の性をある親子の悲劇を通して描いている。

一人の母親の決意が地獄の連鎖を断ち切るこの小さな家族の物語は、監督・脚本のドゥニ・ヴェルヌーヴから人類へのメッセージ。このテーマは地球規模に拡大され後の作品『メッセージ』で繰り返される。
墨石亜乱さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-11-06 14:01:59)
24.注:何の予備知識も入れずに観たほうが楽しめます!

ミステリ的要素を楽しみつつも次第に明かされる衝撃的事実にゲンナリ…。こんな重い話だったとは…。わかった上で2回目を観ると伏線の数々に気付けて面白い。冒頭、頭を坊主にされる子供の踵が意味あり気にアップになったりとか。都合の良い展開もあるが、全体を通して良くできた映画だなと思う。
ヴレアさん [インターネット(字幕)] 7点(2017-11-02 18:29:00)
23.《ネタバレ》 【注意!かなりネタバレしています】
ミステリーとしては面白かったのですが、紛争国を舞台に憎悪の連鎖を描こうとする社会派作品としてはピンときませんでした。
捕えられたナワルの拷問人としてやってきたのが生き別れになっていた彼女の息子でしたという点と、その拷問人がナワルと同じ町内に引っ越しており、かかとの入れ墨が見えるプールで再会しましたという点があまりに強引であり、どんな凄い偶然だよと冷めてしまったために、本作の内容を現実問題と繋げて考えられなくなったことが原因ではないかと思います。
ザ・チャンバラさん [インターネット(字幕)] 6点(2017-10-14 01:39:49)
22.《ネタバレ》 しんしんと積もった雪がいつしか強固な雪塊となるかのように、一つ一つのシーンが積み重なり、圧倒的なパワーをもって必然的なラストへと流れ込んでいく。とてつもない憎しみと、とてつもない愛情とは、同時に併存しうるという、現在と未来へと向けたメッセージ。そもそも、子供が一人でもストーリーの維持は可能であるのに、なぜあえて双子という設定にしたのか、終わってみるとよく分かる仕掛けになっている。
Oliasさん [映画館(字幕)] 8点(2015-06-10 19:44:04)
21.ネタバレ無しで感想書きにくい映画。
最初は退屈な感じがして、途中からは重苦しい雰囲気が強く、結果としてなるほど、と思う。なかなか出来がいい作品だが全体のトーンが重いので、人によっては観るがつらいだろうと感じる。
それでも、最後まで観ると(良いか悪いかはともかく)心に残る。
simpleさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-02-11 23:07:25)
20.《ネタバレ》 確かに完成度は高いが、釈然としない。ここまで都合良く行くも行かないも、あくまで"寓話"でしかないからだ。一番問題なのは「双子を巻き込む必要はあったのか?」ということ。双子に限らず、対岸の火事でしかない悲惨な戦争の事実を我々も知るべきかもしれない。ただ、出生の真実まで知ったところで二度と笑顔にはなれないし、罪のない双子に深い業を背負わせたところで何が生まれるというのだ? 回りくどいことをせず、同僚に任せて、"父"と"兄"に手紙を渡せば良いだけだと思うが。以前、誰かが的を得た発言をした。「墓場の中まで持っていく話」。その通りだと思う。
Cinecdockeさん [DVD(字幕)] 6点(2015-01-10 19:21:51)
19.この映画は魂揺さぶります。彼の地には「平和」という言葉は存在しているのだろうかとずっと考えていました。トラウマになるのでもう見ることはないですが深く心に残ります。
HRM36さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2014-05-02 13:09:05)
18.《ネタバレ》 驚きを与えてくれる映画は好きだ。痛快などんでん返しはもちろん、多少後味が悪くとも衝撃の展開であれば満足することが多かった。(例えば「セブン」とか)。しかし、この映画の「真実」に対する嫌悪感は「驚き」などでは打ち消せなかった。ちょっとやりすぎでは?…。このブルーな気持ちをどうにかしてほしい…。と言いつつ一応6点。簡単に割り切れる映画ではないんだな。いやはや困った。
リーム555さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-02-03 18:15:20)
17.《ネタバレ》 見ごたえもあり、サスペンス的な要素も入って、見始めるとつい目が離せなくなるほど面白かったのですが、キツい話だな~!というのが正直な感想です。宗教や民族問題から生まれる憎しみの連鎖と、父と兄を探すことで知らされる母親の痛切な過去、この二つをうまく絡めて、上質な出来に仕上がっていたと思います。でも悲惨過ぎて、2度と観たくないですが・・・。ただ、プールサイドでの出来事は、展開上ちょっと都合良すぎかな?って感じです。【ネタバレ有】と書いていますが、“オチ”を書いてしまうと、観る面白味が激減するので、1+1=1の意味は伏せておきます。
ramoさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-01-10 10:17:53)
16.《ネタバレ》 ちょうどあるドラマの影響で考えていたところだった。女性は生物学的には10代後半~40代半ばぐらいまで出産が可能だよなー…でも、経済的状況や子育ての負担を考えたら10代や40代はキツいんだろうな…などと。
その、女性は長い年月出産可能という事実を活かした、予想できない展開であった。主人公の母は10代後半か20代になってすぐに、最初の子供を産み、30代後半~40代前半の間に主人公たちを産んだのだろう。理論上はありえるが、あまりにも悲しい。

この作品は出来は良いが重いと聞いていたので、なかなか見ることができず(13年春の身内の不幸も更にそれに拍車をかけ)今回やっと見ることができたが、辛い中にも色々考えさせられることがあった。
多くの内戦で行われているであろう、兵士ではない民間人(当人たちは組織に所属しているというのだろうが)が罪のない民間人を殺害する光景。殺害の理由は、異教徒であるということだけで、そのような虐殺により報復の連鎖が起こり、罪のない人々が殺されていく…
冷戦後に内戦が増加したと学んだが、内戦は、一般の戦争よりも正義や秩序が無いと感じる(一般の戦争を支持するわけではないが)
ここ20年ほどでこのような紛争が増加・継続しているというのは、ただ空しく悲しい。

作中でも1人のムスリム側の人間の暴走(キリスト教徒の虐殺)により、キリスト教徒側が怒り報復をしかけているため、その他大勢のムスリムが逃げているというような描写があった。これは911テロを彷彿とさせる。
この立場は入れ替わる場合もあると思うが、一部の暴走の被害を受けた側が、攻撃してきた側全体を憎むというのはあまりに短絡的すぎやしないか。(日本人の反韓感情にも当てはまる)
色々な思想・文化が存在するこの世界で、一部の行動をその集団全体の総意と思うのはあまりに危険だな、と。

話が映画の内容から逸れたが、フランスが製作に携わっているからだと思うが、スローテンポな点や独特の美意識がこの作品に、戦争・ミステリーというテーマ以外の魅力をもたらしていたように思う。
Sugarbetterさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-09-06 00:01:08)
15.《ネタバレ》 「1+1=2」だよね?と弟が言った少しあと姉が言葉を失う・・・最初なんのことか分からなかったんですが、姉よりちょっと遅くその意味を理解しました。しばらく頭が混乱しましたが、最後すべてつながったときの衝撃はハンパないです。自分がもしこの母親の立場だったら、真実を知ったこの双子と兄は、、それぞれの立場になって考えるとしばらく動けませんでした。物語は静かにたんたんと進みますが、最後まで見て損はない映画です。
はちまろさん [DVD(字幕)] 9点(2013-02-27 20:57:59)(良:1票)
14.《ネタバレ》  映像が凄い!どこを見ても隙が無く美しい。力強さもある。印象的なカットも多いです。
 この映画はヴェネツィア上映、サンダンス上映、アカデミー賞外国語部門ノミネートするも大きな賞は取れず。
 前半はなぜ賞を逃したのかという疑問を抱きながらの鑑賞でした。しかし、後半になり物語のテンションが上がるにつれて私のテンションは失速。
 特に、序盤と繋がりを見せる最終盤のプールのシークエンスが残念でした。あまりにも都合のいい展開であり、技巧的な演出がせっかくの作品の品を落としていた印象です。サスペンス的なテクニックは排除し、直球勝負の人間ドラマにしてほしかったです。
エウロパさん [DVD(字幕)] 8点(2013-01-14 18:04:25)
13.《ネタバレ》 うん?終わって、しばらく意味がわからなかった。・・・が、これは一つの憎しみの負の連鎖を終わらせる解決策のひとつではなかろうか?と思った。もし見間違えて、見当違いの解釈をしていたらスイマセン。僕はこの話は、前のレビュワーの方がおっしゃっているように寓話なんだと思う。このお母さんが憎しみの負の連鎖を断つために、人生を呑み込んだのではないか?と思ったのです。というかこの映画がそういう意図をこめて創られたのではないか?と思いました。同じような話がたくさん創られる中で、このような映画(いろんな思考が感じられる映画)は大歓迎!これからアジアなどでどんな独創的な映画が生まれるのか、とても楽しみです。
トントさん [DVD(字幕)] 7点(2012-10-11 01:58:03)
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【点数情報】

Review人数 32人
平均点数 7.12点
000.00%
113.12%
200.00%
300.00%
413.12%
513.12%
6515.62%
71031.25%
8928.12%
9412.50%
1013.12%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.00点 Review2人
2 ストーリー評価 7.33点 Review3人
3 鑑賞後の後味 7.50点 Review2人
4 音楽評価 6.50点 Review2人
5 感泣評価 6.50点 Review2人
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【アカデミー賞 情報】

2010年 83回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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