7.テレビドラマ時から好きな作品であり、感想をメモしていたのでそれを元に投稿。
メモ故に断片的な感想になっているかもしれないが、悪しからず。
劇中で主張される、「闇雲に投票率を上げればいいのではない」という考えに賛成。
現代日本でも、選挙の投票率を上げる為に“ネット投票”などが議論されているが、リテラシーの無い層が簡単に投票できるようになるシステムには反対である。ただの人気投票になる恐れがある為。
「厳しく取り締まればいいというものではない」というのも同意。
いい子・教師が扱いやすい子が社会で上手くいかないのは仕方ないのではないか…そういう子達には“面白味”がないから。
かといって社会は、個性がありすぎる、集団から逸脱した子も受け入れない。
今の日本社会が受け入れる人間像が狭すぎるのではないか?とは常々感じている。
教師など上の立場の人間の言うままに動くだけではなく、ある程度の個性は持ちつつも、かといって職場の上司に反抗するほどの個性は要らない…今の日本社会はそういった窮屈な状態にあると感じる。
一定数、社会に受け入れられない(こぼれ落ちてしまう)人間が生まれるのは仕方ないのかもしれない。特に男性は、IQの分布図からもわかるように出来る人と出来ない人の差が激しいので(女性は平均に集中しており、男性の半数は女性平均より低い。しかし天才的な人間は女性より男性に多い)一定数の、学校に適応出来ない人たちが存在するのは仕方ないのでは。
そういう人間をどう活用するのかが大事なのだと思う。昔はそういう人はブルーカラーの仕事に就き、それなりの生活を送れていたが、今は不況でブルーカラーの待遇も変わり、そういう人たちの「行き場」が無くなっていると感じる。
(昔はヤンキー→ブルーカラーと進んだ人たちが今はひきこもりやニートになっているという説も)
日本社会が、女性や障害者といったマイノリティに厳しいのは周知の事実だが、そういった、社会(初期段階では学校)に適応できない子達もマイノリティであり、居場所がないから引きこもるのではないか。
最後に、エンドロールにおいて、あくまでも主役は生徒なんだなーと実感した。
鈴木先生は骨太な学園ドラマであり、社会派ドラマであると感じている。「映画ではなくドラマの延長だ」という批判があるのはわかるが、そういった前評判にとらわれずに内容を吟味して欲しい。