1.《ネタバレ》 いままで「20世紀少年」「TRICK」等のある意味バカくさいエンターテイメント作品を手掛けてきた堤幸彦監督が趣向を変えて、シリアスな内容をモノクロしかも音楽なしの作品に仕上げており、堤監督の並々ならぬ思い入れを感じた。たぶん、興業成績のことなんか考えていないんだろうなぁ。
勉強ができる中学生と潔癖症の母親、アルミ缶を集めながらひっそりと生きるホームレスと一見関わりあうことがないであろう主人公達の様子を淡々と描きながら、終盤に差し掛かったところで一気にクロスさせ、それが悲劇となってしまう。そんなエンターテイメント性の欠片もない映画です。
深く考えさせられる映画ではあるが、エンターテイメント性を放棄するのは如何なものかと思う。