50.《ネタバレ》 役者さんの演技力。作品の雰囲気。ひきこまれるものは確かにあります。だから良い映画なのでしょう。 特に中盤以降がかなり良い。 ずっと負け続けてきた人生。ボクシングにのめりこみ、変わり始めた自分。 『一度でいいから勝ちたかった。』と泣きじゃくるラストの台詞が、この物語のすべてを語ってくれています。 ああ、良い映画を見たなぁという満足感は確かにあります。 斎藤一子のトレーニングの様子がどんどん洗練されていくシークエンスは、見ているこちらもモチベーションが上がります。 でもだからこそ、レイプネタいる?コンビニ強盗ネタいる? それはもう人間ドラマではなくて、犯罪ですから。 ボクサーくずれの二股や、オープニングの姉妹喧嘩くらいまでじゃないですか?許容できるのは。 社会の底辺にいる人たちを描くのは良い。そこでもがく姿を描くのも良いでしょう。 でもそれと犯罪を同列に扱うのは、違うでしょ。 レイプした同僚、その後どうなったのか描かれないし。 コンビニ強盗のおばさんが、まるで人情味のある良い人みたいに描かれているし。 社員の男は決して善人とは言いませんが、少なくとも犯罪は犯していないし、会社のルールだって守っています。その社員のほうが悪者のように描かれる違和感。その違和感が、この感動的なドラマを見るにあたって、邪魔で仕方なかったです。 【たきたて】さん [DVD(邦画)] 6点(2024-03-11 01:25:17) |
49.《ネタバレ》 普通にいい映画だった。 最初見始めたときはもっとアングラな感じかと思ったら、 最後は爽やかな気持ちにさせられた。 家を出てからの安藤サクラにはいろいろなことが起こる。 それは一般的には社会に出て働くであろう年齢から32歳までを、 この短期間に凝縮して体験するみたいな、そんな感じを受けた。 世間知らずゆえに、ひどい目にも遭う。 しかしロッキーのトレーニングシーンのようになってからの彼女が、 何ともいえずいい。 それまで尖っていた目に徐々に光が宿っていくような、 その少しずつ変化していく演技がすごいと思った。 それから、 彼女は最初から最後まで割とぶれていない。 働いていないときも、働き出してからも、割に自分という軸を持っていると思う。 だから最後は良かったなと素直に思えた。 ただ男のほうはどうにも好きになれない。 【クロリン】さん [インターネット(邦画)] 6点(2021-10-23 22:39:50) (良:1票) |
48.《ネタバレ》 32歳、自堕落な生活を送り、負け犬の人生。 そんな中、ふとした事からボクシングを始める。 試合では負けた。 だけど、練習を必死にやり、試合もやりきった。 試合の後、勝ちたいよ!って、泣きじゃくる。 必死に何かにうちこんだからこそ、勝ちたい!って気持ちがわき起こったんだろね。 それまでのやる気の無かった人生では決して味わうことのなかったであろう、その気持ち。 結果が全てではなくて、生きてる実感のわく、その気持ちが大事。 安藤サクラの、女優としてのプロ根性に拍手。 【にじばぶ】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-07-24 00:59:58) |
47.《ネタバレ》 ぐうたらな一子は実家暮らしのニート32歳。 家族と喧嘩して家を出ていく。 コンビニバイトを始めて男とも出会ってボクシングも始めてみる。 ボクシングにのめり込み試合に出て完敗。 といった話。 見どころは安藤サクラの演技がすごい迫力。 ここまで恥も外聞の無くだらしない役をこなせる女優は観たことない。 ただ話はよくあるパターンなのでもっと不幸のどん底を見てみたい。 まだまだ幸せの範疇。 【Dry-man】さん [インターネット(邦画)] 5点(2021-07-17 21:19:24) |
46.《ネタバレ》 32歳にもなって弁当屋の実家で親のすねかじり、自堕落な生活。そんなダメダメなアタシ、百円ショップで深夜バイトしながら始めたボクシング。ストイックにトレーニング、唸る拳。意外とサマになってきたアタシ。クライマックスは待望のプロデビュー戦、だけど初っ端から棒立ちのサンドバック状態。ボコられながらも得意の左が炸裂。一発逆転かと思いきや、カウンターを喰らいノックアウト。白目むいてオンナの面とは思えねえ。安藤サクラ怪演やな。残念ながらおのろけシーンはあんまり有難くねえぞ。「ぽえ~ん」としたオンガク。ダメ女の青春、良作。 【獅子-平常心】さん [DVD(邦画)] 7点(2021-05-01 02:03:36) |
45.これは意外と拾い物の映画です。 冒頭、主人公の生き方観てると、コレ大丈夫か、と嫌悪感を抱くが ボクサーと出会うあたりから趣が急に変わる 中盤から終盤に至るまでは、思わず主人公を応援している自分があった。 安藤サクラは熱演、元ボクサー役男優も、あんな事件が無ければいい役者なのに、残念ですね。 【とれびやん】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-03-04 18:54:34) (良:1票) |
44.《ネタバレ》 二時間足らずの映画なのに、なんと言うか、分厚くて濃厚な時間でした。 主役の斎藤一子(=安藤さくらさん)は、「月曜から夜更かし」のフェフ姉さんをイメージしてしまった(笑) 実際のフェフ姉さんの私生活とかもちろん知りませんが、くたくたの格好でタバコ大好きで女を捨てていてでも誰かに抱かれたいって、テレビで見るフェフ姉さんのイメージ過ぎて、つい(笑) 自堕落な男女のヒューマンドラマ、場末のコンビニの労働風景、からのまさかのスポ根映画になるとは思いませんでした。こういうの見ると不覚にも自分も何かやりたくなってしまう。もう32歳もとっくに過ぎてますが、あれくらいのめり込める何かが欲しいという気持ちになります。ボクシングに取り憑かれる一子を見て、少し、うらやましいと思いました。 安藤さくらさんは怪演ですね。映画の最初と最後ではまるで別人のよう。多少はメイク効果もあるんでしょうが、もう体型や顔の形からして変わっていった。カメレオン女優?役作り大変だっただろうなぁ。ボクシングの動きもすごかった。なんかみるみるうちに動きが良くなっていくのを見るのって楽しいですよね。そんなところも楽しめた映画。 何もかもがスッキリするという映画ではないですが、とても楽しめました。鑑賞前はそれこそ「百円」とまでは言わないまでもそんなに期待していなかったんですが、普通に映画館で観てもいいなあと思える価値はあったと思います。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 8点(2021-01-27 01:08:36) (良:1票) |
43.《ネタバレ》 この評価は、全体的な演技に加え、まずはボクシングシーンの質も高く役を作り込み、何よりこれほどまでに「ブスに映ること」を全く厭わない安藤サクラのみを以てのものであることを明言しておく(ボコボコに殴られ、血塗れでキャンバスに叩きつけられた瞬間のスローモーションには痛く感動した)。 話自体は典型的な「負け組がちょっと頑張っちゃった」系なのだが、とにかく人間的に魅力の有る人物が全く出て来ない上に、寧ろ低能で小狡いクズ(正真正銘の外道もチラホラ)がワンサカ登場するという極端に不快指数の高い展開には正に虫唾が走る(あと100円ショップの店内音楽が強烈に不愉快)。安藤サクラ以外のボクシングは至極普通の出来(サクラさんも試合の動き(対人の動きというか)はほぼ出来ていない。新井浩文のはそれ以下だが)。シナリオは別にそんなに面白い訳ではなく、正直実は全く好きではない映画だが、これぞ観るべきな「女優の魂」がここには在る。必見。 【Yuki2Invy】さん [DVD(邦画)] 8点(2020-02-04 19:36:59) |
42.《ネタバレ》 これを見てダメ人間が少しでも減るとよいですね。豆腐屋の屋台が盗まれたり、弁当のゴミのポイ捨てなど、さりげなくダメ人間行動を描いている部分もあった。 【アキラ】さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2019-03-04 15:59:37) |
41.ボクシングなめてるかもしれないけど一生懸命頑張ってる姿は素敵だと思いました。 【ケンジ】さん [インターネット(邦画)] 6点(2019-02-23 22:27:35) |
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40.《ネタバレ》 安藤さんがすごいですね。感性で演じている部分もあるけど、少し白目を向く演技や息遣いにしても、観客がどう見てどう感じるか緻密に計算して演じている知性が素晴らしい。感性と知性両方が優れているのが他の女優さんとの大きな差だと思う。だからありきたりでない演技が生まれるし、彼女がやったことが今後の演技のひとつのスタンダードになっていくのだろう。 しかし「男なら~豆腐、女なら~なお豆腐」という豆腐屋の売り文句が頭から離れません。 【なす】さん [インターネット(邦画)] 8点(2019-02-20 15:42:34) |
39.《ネタバレ》 デビュー戦が決まった晴れやかな表情の主人公に、冷や水を浴びせる会長の言葉「10年遅いよ」。全くもって正論です。『人はいつだってやり直せる』。巷に溢れるのは、希望に満ちた心地よいフレーズ。でも実際はそんなに甘くありません。ピークを過ぎれば、坂道を下るように人の能力は衰えていきます。知力、体力、そして気力さえも。それが自然の摂理。一子はもう32歳。元引きこもりニートがボクシングの真似事をしたところで、高が知れています。しかし、思いもよらぬ出来事が転機となるのもまた事実。主人公の場合は、男の裏切りに対する“怒り”がキッカケでした。自堕落な生活を送っていた頃の“逆切れ”や“八つ当たり”とは違う“本気の憤り”は持続力を有し行動原理となり得ます。ボクシングに打ち込む主人公は素晴らしく魅力的に映りました。人は変われる。これならデビュー戦勝利も夢じゃない気がしたものです。しかしリングの上で待っていたのは、一発のパンチさえ当てられぬ厳しい現実でした。いくらシャドウが様になっても、所詮仮想の敵は自身。ままならぬ他人との対戦は別物です。経験が物を言う世界。それは恋愛も同じですよね。ボコボコにされ、血反吐を吐くみじめな姿は、彼女が無為に過ごしてきた人生の中間決算と言えましょう。長年己が人生から逃げてきたツケが、一時の頑張りで完済できるはずもなく。でも、それでも、崖っぷちで繰り出した渾身の左フックは、彼女が積み重ねた努力の結晶に他なりません。遅過ぎる頑張りだとしても、しないよりずっとマシ。勇気を出して手を出さなければ、ラッキーパンチさえ望めません。泣けました。それはもう泣けました。主人公がこの先“客を呼べるプロボクサー”になるのは難しいでしょう。でも観客(家族や元彼)の思いを背負って戦えたのなら、もう立派にプロだと思うのです。一子、凄いよ。前言撤回。まだ32歳。まだまだ、これからです!彼女がリング上で見せた闘争心は、自らの人生と対峙する際にも役立つはずです。その彼で大丈夫ですか、そうですか。今度は逃がさないように。思う存分、真正面から、ヤツと戦いましょう。KOして尻に敷いてやりましょうよ。 キャラクター造形は繊細で、前フリのドラマが長いこと。いつまで経っても主人公がボクシングを始めやしない(苦笑)。でもその分、どっぷり主人公の内面に潜る時間が持てました。なんという丁寧なつくり。その上で、これまた丹念にトレーニングシーンを描いてくれるのですから、感情移入するなって方が無理な話。デビュー戦のカタルシスは絶大でした。安藤サクラの女優としての非凡な才能なくしては成立しなかった、正しいボクシング映画。傑作です。 【目隠シスト】さん [DVD(邦画)] 9点(2019-01-01 00:00:01) (良:4票) |
38.一子が周囲の人たちとかかわっていく中で、少しずつ変わっていく(もしくは抱えているのもが表出されていく)過程は、その演技力も合わさって引き込まれる。ボクシングのシーンも相当追い込んだであろうことがビンビン伝わる。ただ、主人公二人が共感できるタイプではなかった。 【noji】さん [インターネット(邦画)] 7点(2018-09-13 23:45:53) (良:1票) |
37.全く共感し難い序盤から徐々に物語に入り込んでいく。 ボクシングのシーンは感動的だが、それ以外はどちらかというと汚い場面が多いので評価が分かれるのが自然な気がする。それでも演技の迫力なり終盤の盛り上げなりで、なかなか良い作品にはなっている。 【simple】さん [インターネット(邦画)] 6点(2018-08-18 16:16:25) |
36.期待していなかったけど ちゃんとした良い映画でした。 ただ途中でたびたびダレてくる気がします。おそらく一場面、一場面が少し必要より長いのかも。各シーンを2割ずつカットしてほしかった。 【紫電】さん [DVD(邦画)] 6点(2018-08-15 17:24:42) |
35.《ネタバレ》 安藤サクラの存在感が鑑賞後も忘れられない。それぐらいの演技力。 ボソッと話すあのキャラからの、縄跳び・入場シーンは高低差がありすぎてまさに別人。 泥臭く、生々しい作品。クリープハイプ最高。 【バッジョ】さん [DVD(邦画)] 7点(2018-06-08 00:33:51) |
34.話はラストがちょっと甘かったけど、安藤サクラは最高でした。 シャドーとか、ロードワークとかボクシング映画の描写としては月並みなんだけど、 本人が経験者だけにボクシングが様になっていて、前半のニート時代からの変貌っぷりが絶品。 試合の入場時にコンビニのテーマが流れてんのも笑えました。 【クリプトポネ】さん [映画館(邦画)] 8点(2017-08-29 00:40:46) |
33.一子が行き場のない怒りをボクシングにぶつけてのめり込んでいくシーンが素晴らしい。 テンポが悪かったり、男にいいところがなさ過ぎたり、不快なシーンが多かったりと問題もあるが ただひとつ、一子の怒りに共感できるだけで許せてしまう。 【Donatello】さん [DVD(邦画)] 9点(2017-07-22 07:27:37) |
32.とにかくだらだらとした生活感をリアルに描いている。あるあると思わず手を叩いてしまいそうな作品である。家出後のコンビニ時代は面白い。コンビニのおっさんバイトは本当にクソみたいな奴だが、自分の学生時代のコンビニバイトにも似た様な人が居たので、うけてしまいました。ボクシングを始めてからは、景色が随分変わっていき、ラストは爽やかな心地よい気持ちになれた。良作。 【SUPISUTA】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-06-17 22:42:17) |
31.《ネタバレ》 前半のダレダレ感からの後半のトレーニングシーンのキレキレ感は爽快ですらありますね。走るシーンを横から撮影してるとこなんか「ロッキーみたいや~」となんか感動的。しかし世の中あまくない。実際の試合のボコボコのやられっぷりもこれまた現実。でもジムの会長?の言葉も印象的でしたね。なかなか良い映画でありましたハイ 【Kaname】さん [DVD(邦画)] 8点(2017-03-26 19:10:21) (良:1票) |