11.《ネタバレ》 予告編見た時は、相性の悪そうなキャラデザでしたが、すぐ馴染みました。
登場人物が多く無いせいか、特に悪人の出てこないお話。でも妖怪・物の怪の類はいろいろ出ます。
外国にしろ日本にしろ、昔の人々は1枚の絵だけから物語を引き出して楽しんでいた。
書く方の絵師達も、クリエイターとして悩み、己が人生にも悩み、それらの人生経験を
肥やしとして、前へ進んで行った。それらのエピソードが淡々と描かれています。
主軸のヒロインの成長過程をもっと取り上げた方がまとまりのある映画になったと思いますが、
人物それぞれにも少しづづスポットライトを当てて行く事で、江戸時代を肌で感じる事もできました。
なかなか、先の展開が読めず、この後どうなるんだろうと興味深深で観ていましたが、
盛り上がってきた処で、急に駆け足で終ってしまったのが意外。後はご想像にですか?
もっと暑苦しい「てやんでい!」が沢山出てくるのかと思いましたが、みんな軽いノリですね。
で、不幸なエピソードもあっさり流すのが今風なのかな。90分の映画じゃこうなるのも仕方ないか。
かといって、つまらない映画とも言えず、なんともいえない満足感が残る映画でした。
監督さんはクレヨンしんちゃんを沢山手がけていた人で、あの「カラフル」を創った人ですね。
なるほど、人の感情を真正面からでなく・・背中からコチョコチョしてくれる感じの演出。
自分はこれも有りかなと思います。