2.《ネタバレ》 面白かった。熊切監督は名もない人たちのドラマを撮ったら、本当にいい作品を仕上げてくる。
今作は一見なさそうだが、どこにでもあるような親子の話をデファルメしたような作品だった。
「親殺し」の自責につぶされそうな青年を綾野剛が熱演している。
そして台頭してくる若手に個性的な青年、村上虹郎を配すとこなんか絶妙である。
そしていつの日か息子につぶされるのを分かっている父親の小林薫。
涙なしでは見られない。
綾野が悶絶する場所は、お寺こそふさわしい。
実に重厚なドラマだった。
ラストの清々しさがまた良かった。
まるで一曲の音楽である。
まさしく武曲!