1.《ネタバレ》 『サイタマノラッパー』テイストの、黒ギャル的パラパラ青春映画。さて、身も蓋もない言い方ですが、そもそも青春ドラマのモチーフとして『パラパラ』はアリだったのでしょうか。自ら楽器を演奏するワケでもなく、魂の叫びを音楽に乗せるワケでもない、NEW盆踊り『パラパラ』。エモーショナルとは対極に位置する無表情パフォーマンス。いくら特訓で「手の形は三角!」と言われましても……。企画の段階では盛り上がるタイプのネタだと思いますが、汗と涙のスポーツ系と比べるとカタルシスは得られ難く、正直“ドラマ化向き”ではなかったと判断します。キャッチコピーは「外野なんて空気」。つまり人生の主語は「自分」ということ。他人の顔色を窺う生き方を否とする価値観には共感出来ますが、自己満足に終始するのも、また違う気がしますが。パラパラ流行に乗って作られた映画ではなく、2016年製作という点には敬意を表します。