万引き家族のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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万引き家族

[マンビキカゾク]
2018年【日】 上映時間:120分
平均点:6.50 / 10(Review 24人) (点数分布表示)
公開開始日(2018-06-08)
ドラマ犯罪もの
新規登録(2018-04-07)【にゃお♪】さん
タイトル情報更新(2018-06-14)【イニシャルK】さん
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監督是枝裕和
キャストリリー・フランキー(男優)柴田治
安藤サクラ(女優)柴田信代
松岡茉優(女優)柴田亜紀
樹木希林(女優)柴田初枝
池松壮亮(男優)4番さん
緒形直人(男優)柴田譲
森口瑤子(女優)柴田葉子
山田裕貴(男優)北条保
柄本明(男優)川戸頼次
高良健吾(男優)前園巧
池脇千鶴(女優)宮部希衣
蒔田彩珠(女優)柴田さやか
脚本是枝裕和
音楽細野晴臣
撮影近藤龍人
製作石原隆〔製作〕
ギャガ
フジテレビ
配給ギャガ
美術三ツ松けいこ
衣装黒澤和子
編集是枝裕和
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【クチコミ・感想】

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24.《ネタバレ》 個人的に、同監督作品の「誰も知らない」の続きと思って観てしまってたのですが、そう思って観ると終盤の少年の行動は当然そうするでしょう! と共感しました。

あと、是枝監督作品にしてはかなりエンターテインメントしていて(一般的には全くエンタメしてないかのように見えるでしょうが)、話のエンドはともかく、『救い』が多く描かれ、それらを描くために各役者の演技を極限まで引き出す演出、編集がされてて非常に良い出来で、これでパルム・ドール受賞は、それは取るでしょう、という充実した作品だったと思います。

実のところこの話のモチーフって、とても古めかしい、子供を拾ってきて居ついてしまいましたよとか、育ての親と生みの親のどちらが子供にとって良いのか? というコテコテの人情噺で、前世紀だとハッピーエンドで終わって、いい話だったねと終わるところが、今世紀では、それは単純に犯罪になってしまうし、法律によって生みの親に子供を託すのが何だか知らんけど社会的に正しいことだとされている(各種フィクションでそんなことねーよ! と指摘はそこらじゅうでされてますが)という風に、世間の方の価値観が変わってしまってることに対して、今のおまえたちはどう想像するんだこの結末を、と叩きつけるようなエンドになってるのが、視聴者に対する挑戦なのかなあと思ったりなんかしました。

例えば、主人公の親父と少年がわかれて最後に親父が追っかけたところで、映画の中ではカットされた、バスが止まって少年と親父が抱き合う場面が視聴者であるあなたは想像できますか? とか、女の子の最後のベランダの場面は、話の冒頭にあえて戻した演出をしてるんですけど、あそこで、「万引き家族」と言われて主人公の家族は違法とわかってるけれども助けることを選んだ。視聴者であるあなたの目の前に全く同じ状況が映画のエンドで提示される。そこで、あなただったら助けますか? とかいうところです。

この作品で描かれる貧困はリアルなようでありながらわりとファンタジー(そんなに悪い人は出てこない)という認識なんですが、この世間の想像力の欠如に対する訴えかけについて、

「他に教えられる事がなかったんですよ」

と、主人公が金を稼ぐために万引きしか教えられなかったことについて、教育もなく追い詰められて困窮した人だったら、それは仕様がないないよね、ととらえられるか、そんなのあり得ないだろうと拒絶するしかできないか、というようなところも問うてるかなあと思います。ホームレスなどの困窮者が表向き見えるところから排除されたことで(今はむしろ格差拡大で増えてさえしているかもと想像しますが)、そんなもの想像もできなくなってるだろうなあとか、自己責任論とか、あるいは裁判員裁判でそういった想像力の欠如があるので、困窮者でアル中まがいの状況になってる人がそんなつじつまの合ったまともな証言などできないだろう、ということに対して、裁判員に選ばれた人が驚くほど冷酷な反応をするとか、そんな話を伝え聞いたりしてると、こういう話に共感しがたい人も増えてるかなあと思ったりなんかもしました。
simさん [映画館(邦画)] 8点(2018-07-22 18:39:58)★《新規》★
23.《ネタバレ》 リベラルな嫁の希望によりレイトショーで鑑賞。公開前の前評判に政権批判を絡めたようなものや逆に感情的に叩くようなものが散見されたので、どんなもんかなと少し引き気味に観に行きました。リリーさん、期待通りのクズ感出してていいなー。樹木希林さん、あえて入れ歯なしのババア感出してて、おお、ぐいぐいきてるな。安藤サクラさん、クソだらしない食い方喋り方、うんうん。ちゃんと最低なモノは最低として撮してる。暖かい、でも下品、無責任。家族ぽいけど、どこまでが血縁なのかな…と、なかなか種明かしはされないまま。コソ泥的な罪をいくつも重ねながら、でも『〜であるべき!』みたいな価値観の押し付けはなく、『まあ、いいじゃん』ていう刹那的空気が流れ、やがて来る破綻の予感。初枝(樹木)の死を見越したように、みんなで海に。そして初枝の死とともに様々なものが崩れていく。そう、祥太にはわかってた。この安らぎはいっときの逃げ場なだけ。その先には何もない。だからゆりまでコソ泥の仲間になんて出来ない。終わらせなきゃいけない家族だったんだ。
パンフにあったと思ったけど、これタイトルはあくまで仮だったはずで、監督は『声に出して呼んで』みたいなのにしたかったのにプロデューサーの希望で『万引〜』になったとか。なんか色々、映画作るのも大変だ。治(リリー)が「おとうさん」てよばれたかったって下りがあったけど甘いよなぁ。最後に祥太を見送ってバスを追いかける場面あったけど、引きずっててるのは治。祥太は未来を見てる。ほんとは会いに行っちゃいけないよ。そして祥太もゆりも普通の世界に戻っていく。
この映画について、作品の中身と乖離したようなレビューやらインタビューやら様々に垂れ流されていますが、私が見る限りそういうイデオロギー論争を喚起するような内容ではないかと思います。パルムドールって言われてもピンときませんが。うーむ、点数辛いかな。
ごりちんですさん [映画館(邦画)] 6点(2018-07-22 16:20:48)★《新規》★
22.《ネタバレ》 基本的にはリリーさんも安藤さんも悪い人じゃないんですよね。子供拾ってくるのも悪意じゃないし・・行動は悪いけど、根っこは悪くない。
駄菓子屋の榎本さんに見つかってお菓子貰うシーンや、警察の取り調べ中の安藤さんのアップのシーンなどは良かったですね。賞とって観る側のハードル上げちゃったというのはあるかも知れませんが、面白い映画だと思います。ただ、泣き所のある映画でないですよ。
東京ロッキーさん [映画館(邦画)] 8点(2018-07-12 14:27:51)
21.《ネタバレ》 万引きしながらもほのぼの家族的なホームドラマかと思ったらホラー映画だった。
冒頭から、どこか違和感のある家族。会話やお互いの距離感から、どうやら疑似家族ではないかと思わせる巧みさ。
また、作品内では描かれない家族たちの過去や未来も透けて見える。
この家族は、今に至るまで修正できる機会はたくさんあったはずなのに、結局きっかけは少年が万引き常習店の店主から情けをかけられたことという愚かさ。
ここまで極端ではなくとも、自分たちがまともではないことに気付かず生きている家族が少なからず実在することを私は知っている。そして私は、現実を懸命に生きるその人たちを馬鹿にすることはできない。

非日常を描いているように見せかけたこの映画は、実は現代日本の日常に潜む病んだ現実を鋭く削り出しているのだ。
傑作だと思う。
だが好きか嫌いかと聞かれたら、好きな作品ではない。私は映画に非日常を求めてるから。
denny-joさん [映画館(邦画)] 8点(2018-07-11 22:56:26)
20.《ネタバレ》 凡作。是枝監督が日本での政府関係者による祝意を断ったとか、そのくせカンヌというフランス政府主催のイベントでパルムドールを受賞してるということはさておき「映画として」は楽しめるのだろうと期待していた。その分、ガッカリした。決してストーリーが悪いわけではない。役者もよかった。気になるのは演出だ。【ネタバレ注意】冒頭の万引きシーン、あんな目立つ(あやしげな)動きをしてたら、すぐバレるんじゃないだろうか。そうでなくても防犯カメラがあるところだったら、バレそうな万引きばかりでビックリした。貧乏の描写も“記号的”なのかもしれないが、なんだか嘘くさく感じる。それに、クリーニング店でワークシェアとか、仕事の奪い合いとか、今の人手不足時代の話ではないよね。なお、松岡茉優が貧乏くさくないと思ったら出自が違うとか、祥太がわざと捕まるシーン以降とか、脚本そのものはよいと思う。
mohnoさん [映画館(邦画)] 5点(2018-06-30 01:17:43)
19.《ネタバレ》 ボクたち実は家族じゃねぇんだけど、ホントの家族と同じくらいとっても仲がイイ。パクってパクってパクられて、ぜ~んぶバレちまった。偽おばあちゃんと偽お母ちゃん、樹木希林と安藤サクラ怪演。愛に飢えた偽家族を描いて、パルムドールをゲット。いいシゴトでした、是枝さん。良作。
獅子-平常心さん [映画館(邦画)] 7点(2018-06-23 02:46:03)
18.《ネタバレ》 まず演出や編集が抜群に上手い。この登場人物たちはなぜ疑似家族になったのか、ならざるを得なかったそれぞれが抱える問題とは何か、というのを説明的でなく話が進むにつれてじわじわと開示していくやり方や、行間を作りつつ観客の想像に委ねる・観客に想像させるギリギリのラインの編集の仕方が凄く上手い。前作の三度目の殺人よりも少し観客寄りになり研ぎ澄まされた感じがした。
普段よくニュースで見聞きする、万引き、強盗、子供の虐待やネグレクト、痴情の縺れの殺人、年金の不正受給、孤立した老人、身を売る家出少女など、目を背けたくなるような社会の闇を全部まとめて突っ込みましたという感じで、まぁ実際にはあり得そうにないこの映画のこの疑似家族は(細野晴臣の静かで奇妙?な音楽も相まって)どこか戯画的というか寓話的に描かれており、もちろん間違いだらけのことばかりでそのツケが周り最終的に離散する訳だけど、そういった善人でない、間違いだらけの登場人物がメインだからといって「同感できない」「犯罪を美化するな」とか言って批判するのは違うのでは、と個人的に思う。
この疑似家族は全員血縁による「本当の家族」では幸せになれず、疑似家族になることで幸せを感じることができていたが、それを引き裂くのが一般的に正義とされる福祉や警察であり、果たして血縁による戸籍上の、本当の家族というのが正しいのかということや、犯罪の温床は貧困であるということを痛感させられる社会的に底辺の、正当な手段を知らない、とることができない、犯罪行為をしなければ生きていけない人々が存在するという社会の矛盾や問題を提起している。とても暗いし重い。
しかしストーリーの中で主人公のポジションにスライドしていく祥太は歳を重ねていることもあり、万引き行為や初枝の死体遺棄、初枝のヘソクリを貪ったり、ゆりにまで万引きをさせる疑似両親たちに疑問を抱き、わざと万引きに失敗し捕まることで疑似家族と犯罪により生計を立てることから決別し、真っ当に生きることを選択する。また、ゆりは間違いだらけの疑似家族の中で、数少ない「本物の正しい」優しさや愛情を知ることで、実の母親の愛の無さを知る。当初は虐待する両親とベランダだけの狭い世界で生きてきた、ベランダの塀の隙間から外を覗き見ていたゆりだったが、疑似家族と愛情を知ることで、ラストカット、生きる希望を外の世界に見いだすことができたようにゆりはベランダの塀の上から外を眺める。
疑似家族を経て対照的なものを得た子供ふたりが成長した姿に希望を抱かずにいられない。
eurekaさん [映画館(邦画)] 9点(2018-06-22 09:50:17)(良:1票)
17.《ネタバレ》  私が間違っていました。どうもすいませんでした。すばらしい映画です。
 【強烈ネタバレあり】 (中略)
 本来の日本の社会とは、この映画に出てくる柄本明の駄菓子屋さんのように、わかって
いても事情を汲んで見逃す人たちの社会である。逆に飴を与えるなどし、時間をかけて
本人の気付きを待つことらへんに、落とし所を見出していたはずである。
 そう、この映画はじつは祥太という少年の「気づきの映画」でもあるのだ。

 「妹にはさせるなよ。これ」秘密のサインであったはずの、指をくるくる回す行為まで
見抜かれていた。
 そのショックにより、少女の誘拐が世間で騒がれてすらまだ動き出さなかった、映画に
おける「仮家族の物語」が、ようやく静かに動き出すのである。なんといきなり土砂降り
の雨が降り出すのだ。このことは、この映画がじつは、タイトルに反して家族でなく
「少年を主観とする映画」であることの、最初の証左となる(映画とは量子だ!)。
 ほぼ同時に安藤サクラは職場をクビにになり、フランキーとの交合に慰めを求めること
になる。さらにその夜、花火大会の「音」だけを聞いて家族たちは「もう、(この物語
も)終わりだね」とつぶやくことになるのである。
 (中略)

 「最後の思い出」、と思ったかどうかはわからないが、家族は唐突に海へと向かう。
 この場面において、海辺で遊ぶ家族を目で追いながらなにか言いたそうに口を動かす
樹木希林の「最期」のショットは強烈だ。
 彼女は何を言いたかったのだろうか。いや、言おうとしなかったのだろうか。

 希林の死後、少年は両親が犯罪を犯し、その年金やへそくりを搾取する様子をも目の
当たりにする。
 気づきを経た少年は、もうそれらの行為を容認できない。そのことはフランキーから
車上荒らしに誘われても、参加しないことによって示される。少年は迷い始めた、という
より、両親に対する明確な疑問を持った。

 次の展開点のきっかけをもたらしたのは、またしても柄本明である。「忌中」という
字を読めなかったにしろ、駄菓子屋が休みであることを知った二人は、しかたなく二人
だけでスーパーへと向かうのである。
 入店前、「ここで待ってて」と言ったにもかかわらずスーパーに入ってきた妹が、
見よう見まねで指を回し、万引きする素振りを見せる。それを見た少年は、ついに
「仮家族の物語」を自ら破壊することを決断するのである。

 結果的に一家は拘束され、安藤サクラの「おたふく風邪泣き」という名シーンを経て、
仮家族は解散させられる。

 サクラは面会に来た少年に対し、はじめて駐車場で出会った時の状況を伝え、フラン
キーに対し「この子は私達とじゃだめなの」とつぶやく。彼女は少年の変化を見抜いて
いたのだ。
 少年は翌日、ラス前のバスのシーンで、フランキーに「わざとつかまった」と告白する。

 バスの座席に座った少年は、フランキーの呼びかけにすぐには振り返らなかった。その
後しばらくたってから振り返るのである。ということは、少年にはフランキーの声が
じつは聞こえていて、あえて無視したのだ。

 なんというリアル。ごく僅かな動きと表情のみで、もう二度と会わないという決意の
固さを示した!



 このように、この映画はけっして(一部で批判されているように)万引き行為を擁護
するような映画ではない。むしろ逆に、悪事に対する模範的な回答をしている映画だと
言うこともできる映画である。

 少年がスイミーの物語に関して「でもそれじゃあ大きな魚が可愛そうだよね」と言った
ように、現実は物語的明快さでは捉えきれない面が多々ある。映画はその多義性によって、
世の中のそうした面を逐一描写できる。

 「複数の事象」を並行して示すことにより、世の中の複雑さ、価値観の多様性を同時に
示すことが可能な芸術が映画なのだ。観客である自分と、スクリーンの自分(たち)の
複数の視点や価値観や時空間が「同時に存在」していることが「実感」できること。その
ことこそがまさに映画の快楽なのだ。

 忙しいスケジュールの中、こんなにいろんな意味で最高級の映画を作り上げてしまった
実力には感嘆するしかない。
 この監督は我が国の誇りであり、宝である。
 おめでとう、そしてありがとう。
 私も自分のいる意味について多少勇気をもらえました。

 最後に、蛇足。先述したようにある立場からすればやむを得ないことかもしれないが、
ヒステリックな荒らし行為によってこのすばらしい映画の価値を少しでも損なうことは、
どうかなるたけ避けていただきたいと思う次第である。
アンギラスさん [映画館(邦画)] 10点(2018-06-20 18:59:55)(良:1票)
16.《ネタバレ》 視点によって評価が大きく変る作品でした。 あくまで総合的に判断すべきと言う人もいそうですが・・
血の繋がらない家族の、心の繋がりを見れば、そりゃあ良い映画でした。
しかし、子供に盗みを教え、子供の目の前で車の窓を叩き割って盗んではしゃいでる親父って、全然駄目でしょ。
リリフラが何歳の設定なのか不明ですが、働けない体ではない。万引きする時は集中力とエネルギーあるじゃん。
正当防衛とはいえ殺人死体遺棄の前科で、今まで苦労はしたのだろうけど、なにかしら稼ぐ方法はあるかと。
女房との営みを子供に見られたくない羞恥心と、他人の子供の虐待被害に敏感な心がありながら
万引きを教えるのには、何の罪悪感も負い目も無いって、どんなバランスでしょうか?
子供を愛するのは良い。でも子供は育てなくてはならない。常に親の背中は見られている。
一見、ささやかな幸せに満ちた偽の一家団欒。しかしバランスの悪い積み木は崩壊してしまう。
物理的に崩壊だけで済まず、親たちの過去が暴かれて、あの団欒は幻想だったのかと、子供の心にも疑念が広がる。
ホントに家族になれたつもりだった、浅はかな大人達に対し、冷めていく子供達。
その心のズレが、本来この映画の見所になると思うのだけど、そこを描く事はなく、淡々と終っていく映画。
いろいろな映画を観た世代には、この後こんなシーンが来るぞと予感があるのだが、スパッと次のシーンへ行く。
その風景描写のような撮り方が、フランス人に受けたのかなんなのか、フランス映画が苦手な自分には逆に不満だ。
実の親の家へ戻された女の子のつぶらな眼差しで終幕ってのも、わざとらし過ぎじゃないですか?
戦場カメラマンが、負傷した子供達を撮るというセオリーのような・・?
可哀想な子供への同情心で、盗人親父の父性本能への共感? いやいや、ないない。やはり無理。
保護されて施設へ行き、どこかスッキリした長男。家族が全てなのか、親は無くても子は育つのか。
考えさせられるテーマは確かに存在している。重いテーマだからこそそれを映画にする際のスタンスが問われると思う。
なぜ、このテーマを「万引き家族」という題名で世に出したのか、そこがセンセーショナルな分、逆に残念なところ。
でも、これが何の賞も取らずに、ひっそり公開されていれば、どうだったのでしょうか? もしくは題名が違ったら・・?
万引きをしなかったら・・? まあ、いろいろ納得の行かない映画でしたが、いろいろ考えさせられた映画でもある。
駄作ではないのは間違いない。でも絶賛の名作とも言い難い。否定に聞こえるかなあ・・正直「もったいない」って気持ち。 
評価の高い人、低い人、そのどちらの意見にもナルホドと思いつつ、自分はこの点数にて逃亡を決め込もうと思いました。
この映画、カンヌでも「万引き家族」の名でエントリーだったのでしょうかねえ?
フランス人には、万引きに対する嫌悪感は薄いのかなあ?  自分はチケット買うとき、題名に正直抵抗ありました。
で、さすが賞の影響で、空いてる映画館、7割も埋まってました。 自分には「そして父になる」の方が良かったかな。
グルコサミンSさん [映画館(邦画)] 5点(2018-06-17 22:05:49)(良:1票)
15.《ネタバレ》 家族を扱った映画らしいが、劇中家族は当然ながら法的な枠組みのもとでの家族よりも不安定で、いわば万物が流転する中での一瞬の状態を捉えたように見える。年長者の死去や構成員の離反がきっかけで最後には離散してしまったが、いずれこうなるのは目に見えていたともいえる。また家族の情愛も確かに存在してはいたが、そもそも私利私欲が動機で集まっていたのだとすれば真の家族といえるのか疑わしい。しかし、それもこれも含めて、実は劇中家族も制度的な家族も本質的には大して違っておらず、また血縁が決定的な役割を果たすともいえない面がある。それより大事なことは、今この瞬間に親しい他者とどういう関係を作り、どのように互いの心を豊かにするかではないかと思われた。
この後のことについて、特に気になるのは子どもらの行く末である。少年の方は分別もあって最後の別れもしっかり受け止めており、もうこの歳で父親を乗り越えてしまった印象もあったが、それでも家族だった男への情愛はちゃんと残していたようである。また少女の方は心許ない状況だったが、しかし実母をちゃんと他者として捉える兆しは見えていた、というように取ればいいのか。この少女の心には、いわば他者との接続ポイントがすでにできていたようで、一度つながった人々とは切れてしまったにしても、いずれまた誰かとつながるのを待っているのだと思いたい。
以上、悪い話ではなかったが、それほど大感動ということはなかったので点数は7点である。ちなみに個人的にはこの内容を、何らかの社会問題や政治問題に直接結びつけて語る必然性は感じなかった(個別の台詞としては何か言っていたが)。ただ全国の児童相談所には頑張っていただきたい。

ところで先日、この映画に関してネット上で少し騒ぎがあり、制作側からも両派に対して自制を呼びかけていたようである。個人的には特に何を言おうとも思わないが、こういう騒ぎが起きること自体が感情問題として不快なため、上で7点としたのを改めて採点放棄の0点にする。今後とも、自国といわず人類全体の文化を豊かにしていただきたい(物議を醸さずに)。
なお余談として、豊かであってもなくても犯罪にだけは手を出さず、真っ当に生きている人々にとって犯罪が許せないのはごく自然な庶民感情であり、実際に被害に遭った人ならなおさらのことである。この映画が芸術作品かどうかはともかく、興行前提の製作物であれば一般から悪感情を寄せられるリスクは当然覚悟の上と思われるので、自分としてもこの面でこの映画を擁護する気にはならない。
くるきまきさん [映画館(邦画)] 0点(2018-06-16 19:58:01)
14. いい作品でした。
 犯罪を生活の中心にしているところで、受け付けない人もいるかもしれないけど。
 内容を理解するには、ある程度、映画的な「読解力」が必要です。
 でも、ちょっとエンディングがさみしいなぁ。
海牛大夫さん [映画館(邦画)] 8点(2018-06-16 13:35:21)
13.《ネタバレ》 本当は書こうかやめようか迷いましたが書かせてもらう。万引家族、確かに万引家族だ。こんなタイトルでパルムドール受賞、そりゃ普段は映画など見そうにもない人が平日の昼間にも関わらず休日かよっていうぐらい観に来てた。洋画なら観る様な人達、邦画など興味ないけどパルムドール受賞だから、評価されてるからという理由だけで観に来てる様な人達、この映画は全てにおいてあざとい上に美化し過ぎ。万引だろうが、誘拐だろうが、母親殺しだろうが全て犯罪には変わらない。それでいて、万引による血の繋がりの無い人達が本当の家族の様な生活している。万引による血の繋がり、犯罪を美化して家族愛とはよく言ったもんで、何が家族愛だよ。ふざけるな!こんな話に家族愛など何も感じない。他人の子を誘拐しておいて何の反省も感じられない人達、無駄にエロいシーンを見せ付けて観客の気持ちを向かせようとするあざとい演出、妹には万引などさせるなよと言うシーン、台詞に妹なら許されるのか?万引は万引だし、妹だろうが兄だろうが関係ない。全てにおいてあざとい。犯罪を美化し過ぎで被害者の立場を無視している。こんな作品が世界中で大絶賛されてるのが不思議な上に許せない。確かに俳優の演技は素晴らしい。だからと言って評価しようという気持ちにはなれない。何がパルムドール受賞だ!賞を受賞したからそれが素晴らしい映画、良い映画、好きかと言われるとノーだ。こんな犯罪を美化している作品に1点足りともやる気にはなれない。万引による被害者の気持ちを考えて作ってるとは思えない。全て制作者側の視点からしか描かれていない不愉快な作品。
青観さん [映画館(邦画)] 0点(2018-06-13 21:24:36)(良:5票)
12.補完していい作品と思えなくもないが、この監督は当たり外れがあるので、今回は外れという事で次回作に期待します。
Yoshiさん [映画館(邦画)] 4点(2018-06-13 02:42:45)
11.《ネタバレ》 是枝監督得意のリアルな台詞回しに、超ド級の演技派キャスト(特に安藤・樹木・松岡)が加わり、冒頭の食卓シーンだけでお腹いっぱいになれます。
鍋から直接菜箸で麺をすする安藤サクラ、食べてる横で爪を切る樹木希林。むせ返るような生活感の嵐に飲み込まれ、つかみはOK。
毎度感心させられる子役の演出は今回も冴え渡っています。

「歩いても歩いても」や「海よりもまだ深く」でもリアルな家庭描写は秀でていましたが、今回はさらに安藤サクラが加わったことが大きかったのではないでしょうか。
終盤の取調べシーンはもちろん素晴らしいのですが、それ以外にもパートの同僚への口封じや、婆さんの死後の冷めっぷり等、
ゾッとするような冷淡さを見せながらも愛さずにはいられない複雑なキャラクターを見事に演じきっています。しかも恐ろしく自然に。

また過去の是枝作品では過度にエモーショナルにならない抑制された演出が物足りなさにもつながっていましたが、
今回は淡々と進む中にも、松岡茉優と池松壮亮のやり取りや、安藤サクラとリンちゃんの風呂場と焚き火のシーン、音だけの花火をみんなで見上げるシーン等、
情緒的なシーンも適度に盛り込まれていて、過去作と比べてもより一般大衆に向いた作りになっているのではないでしょうか。

個人的には圧倒的な女優陣に比べて、リリー・フランキーの演技力はワンランク落ちるかなあというのが気になる所でした。
まああて書きしただけあって、たたずまいや雰囲気はこの一家のダメ親父にピッタリですし、本業イラストレーターって考えたらそれでも凄いんですが。
でも純粋な演技力で言ったら専業の役者にはまだ劣っていると思うんですけどねえ。
今の映画界は本当にリリー・フランキーとピエール瀧が好きですね。

ラストについては、救いがないと感じる人も多いかも知れませんが、自分はリンちゃんの視線の先に誰かがいたにせよ、いなかったにせよ、
あの一瞬の表情が、一家で過ごした時間を肯定しているものと感じました。
カンムリワシさん [映画館(邦画)] 9点(2018-06-13 00:30:22)(良:2票)
10.《ネタバレ》 家族で協力して万引きしている奴ら、他にもいるだろう。この映画を機に壊滅させろ。
festivaljapanさん [映画館(邦画)] 0点(2018-06-12 20:06:30)(良:1票)
9.《ネタバレ》 「本当の家族」とは何なのか。
「偽物の家族」に絆はあるのか。
そんなことを考えさせられました。

生活水準はかなり低そうに描かれている万引き家族ですが、悲壮感は漂っていません。
むしろ、昭和の幸せそうな大家族にすら見えます。
しかし、法律や世間は彼らのような結び付きを許さず、冷たく突き放します。
家族崩壊のきっかけが、新たに家族として加わった幼い女の子の万引きというのも、らしいところです。

「捨てたんじゃない、拾ったんです。」
「普通のおじさんに戻るわ。」

夫婦役の2人の名演っぷりと、この印象的なセリフが頭に残っています。
結局、バラバラとなった家族の末路は詳細には描かれず幕を閉じますが、きっとみんなそれほど幸せではないだろうと想像します。
アーウーマンデさん [映画館(邦画)] 9点(2018-06-12 02:35:12)(良:1票)
8.《ネタバレ》  ツイッターあたりでは見てもいない映画を中傷するおバカな人々を炙り出してみせる状態になってますが、この映画について言及する事は、そのまま今の日本を映す事になるような感じで、仕掛けてきてるねぇ、って。

 弱者を切り捨てたがりな、強い者の側についている(つもりの)人でいっぱいのこの国で、ここに描かれる都合の悪い幸せは、目を逸らしたり、壊したり、断絶したりしたいモノなのかも。
 好ましいとは言い難い関係で疑似家族を構成している人々それぞれの、ちょっとした儚い幸せ、それすらも許されないものなのか、人である最低限すら否定されなければならないものなのか、どうなの?と。
 〇か×かでしか判断できない(自分の支持者でなければそれは敵だと思ってるような首相が存在している)この国。美しさとか心の豊かさとか、そういうのって一体どこにあるって言うんでしょ?
 ね、この映画を語ればこの国の中の、どういう国民なのかが露わになっちゃう。

 さて、とは言え、私はこれまでの是枝監督作品同様、そーんなには巧い映画だとは思いませんでした。
 冒頭の、説明的な展開をかなり省いていきなり少女連れてきちゃうあたりの潔さは良かったのですが、答えの無いオチの無い映画なのに、はい、幸せ描写はここまで、次のシーンから波乱の展開が始まります、みたいな定型フォーマットっぷりを見せられてしまうと、なんだかなぁ、って思ったり。
 総じて構成や編集に首を傾げ気味。設定上の隠し事を小出しに見せてゆく構成ゆえ自然さを欠くようにも思えました。

 それを補って余りあるのは役者、特に女優の演技、まずはさすがの安藤サクラ。その生々しい肉体の存在感ときたら。演技とか役作りとか飛び越えて迫ってきます。
 加えて、安定の樹木希林と若手実力派な松岡茉優、そして子役の佐々木みゆという世代を隔てた女優がそれぞれに存在感を示して、1つの「家族」の姿を見せつけてくれます。

 現実は映画よりも更に厳しい、それをニュースで思い知らされて、それでも目を逸らし、切り捨て、排除し、「美しい日本を取り戻す」とか言っちゃう? 「じゃあお前はどうなんだ」? どうなんでしょう?
あにやん‍🌈さん [映画館(邦画)] 7点(2018-06-11 21:23:47)(良:1票)
7.《ネタバレ》 良い映画だと思います。自然な演技、さすが安藤サクラ、樹木希林ですね。子供たちも良かった。

多分、監督の嗜好とは合わないかもしれませんが、音楽的効果を入れて印象付ければ、さらに多くの人を
魅了する映画になったかもしれません。(音だけの花火は良かった)
cogitoさん [映画館(邦画)] 8点(2018-06-09 20:21:29)
6.《ネタバレ》  現代の貧困社会を描いた作品という先入観で見てきましたが、象徴的に「スイミー」が引用されているように限界な人たちのコロニーへの逃避の話でした。黒い魚がいなかったからでしょうか、彼らは現実に勝てず現実的な、終盤の警察のシーケンスに入っていきます。気のきくオヤジ(柄本明)の店が忌中だったところが映画的なサインなのでしょうか。
 全体を通して演技は自然に行われ、序盤の食卓のシーンから高い品質が伺えます。各人の労働の設定も現代的で、ダメそうなオヤジが「日雇いだけど労災出るって」とぬか喜びして帰ってくるところや、クリーニング工場のパートというリアル感。また若い女が性風俗で働いているという設定も、他作ではありがちな安易にキャバ嬢にせず「見学JKリフレ」という2010年代のガチ性風俗トレンドをぶっこんでいます。
 審査員が一新されたカンヌで大賞を取った要因は、信代(安藤サクラ)のシーンのほとんどがカンヌ女性審査員長の好みに適合した、これに尽きるでしょう。特にゆり(じゅり・りん)ちゃんの持ってきた服を庭でたき火して「好きだからたたくなんてのは嘘。好きだったらこうするの」と抱きしめるシーン。「このシーンでカンヌを取った」といっても差し支えないところです。ほかにも祥太にゲップ指南するところも秀逸です。4人の女性はそれぞれの年代の危機を乗り越える人でありながら、彼女たちの強さや誇りは一様に弱者に対する共感です。是枝監督のエゴの表出でもあるわけです。
 お互いのことを皆まで話しているわけではないこの家族もどきたちは、例えば男関係で今日いいことがあった信代と亜紀(松岡茉優)は出来事のヒントだけで楽しく盛り上がれます。亜紀は意地の悪い女性警官(池脇千鶴)に吹き込まれ、おばあちゃんは金のために私と生活していたのかと疑うことになりますが、ときおり亜紀の体温を感じては「良いことがあったの、嫌なことがあったの」と見破る態度は彼女のことを親身に心配していることがわかります。警察は都合を優先し共感を後回しにしているのでこの作品では悪者ということになるでしょう。
 しかしこの人たちがそれこそ「偽物だからこそ、選んだからこそ絆が深い」とは言えないと思います。これはあくまで友情です。ラストシーンでは、乳歯が抜け、海へ行った思い出を持ち、アホな数え歌を覚えたゆりちゃんが、あの人たちを探すようにします。きっと彼女はそれなりに成長を果たしたといえるのでしょう「洋服を買ってあげる」にきちんと拒絶の意思を示せました。2月のあの日、コロッケを3つ食べていなければ死んでいた彼女は、それまでの人生、天国にいったおばあちゃんに優しくされて育ちました。そのあとの人生の危機に訪れた家族のようなふりをしたがるあの人たちはきっと、のび太にとってのドラえもんのような存在に違いありません。
hiroshikasugaさん [映画館(邦画)] 9点(2018-06-09 01:10:04)(良:1票)
5.《ネタバレ》 ※ネタバレを多く含みます

他サイトとか観ると、何でそんなに怒っているの?とびっくりしてしまう位この映画を叩いている人が居ますが、やはり公開前に大きな賞を取ってしまった事が大きいのかなぁと思う。最初っから批判してやろうと斜めに構えて観ている人も多そうだし、観ないで批判してる人も居るらしいじゃないですか?

さて、ここから本題、犯罪を美化していると言う声もあるが、私にはそんなふうに感じられなかったなぁ。悪いものは悪いと描いているし、ちゃんと悪は裁かれているし。

最初は万引きをしなければ生活して行けない程困窮した一家なのかと思ったが、どうもそうではないらしい。
皆健康そのものだし、働いている大人が3人も居るし、おばあさんは年金貰ってるし、別に万引きしなくても生活できるのである。

ではこの家族は何故万引きをしたがるのか?
単に悪い事だと思っていないというのもあるが、主に万引きを行っている父親が息子に万引きさせている理由がヤバかった。

「他に教えられる事がなかったんですよ」

ええ?そんな理由で?(驚き)
即ち"万引き"という行為はこの映画において父親が子供に示す単なる特技であって、本気で万引きが必要な訳ではないのである。言ってみれば趣味みたいなもんなので、その辺は全然共感できなかったし、こんな父親嫌だと思った。

この父親が単なる犯罪野郎の上に、息子にはよく思われたいというだけの、ただの寂しいおやじである。
最後バスの中で子供に手を振って欲しかったなぁとか甘ったれた事を言っている人も居ましたが、そんな事をしては駄目。このおっさんを甘やかしてはいけない。また同じ事をする。そういう意味では突き放して終わるので、評価できる。

ここまで否定的な事を書いておきながら何故8点なのかというと、まあ普通に面白いからである。特に樹木希林!一挙手一投足全て、出てくるだけでなんか面白い。あと、リリー・フランキーの情けなさ全般。特筆すべきは安藤サクラの色気。誘いに乗らない奥手な夫に対して自分から襲いかかるシーンが最高だった。有無を言わさずソーメンを口移しで流し込んで行くスタイル!
ただ、松岡茉優と4番さんとのシーンは何が感動的なのかサッパリわからなかった。
ヴレアさん [映画館(邦画)] 8点(2018-06-08 18:48:13)
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【点数情報】

Review人数 24人
平均点数 6.50点
0312.50%
100.00%
200.00%
300.00%
414.17%
528.33%
628.33%
7416.67%
8729.17%
9416.67%
1014.17%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 8.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review2人
4 音楽評価 5.00点 Review1人
5 感泣評価 Review0人
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